【海外事例】風にまかせて、自然の中で呼吸する。湖に浮かぶタイニーハウスDD16
モスクワ郊外、森に囲まれた静かな湖。
そこに一棟の家が、そっと浮かんでいる。
DD16と名付けられたそのタイニーハウスは、人里離れた場所でも、自然とともに心地よく暮らせるように設計された、移動できる小さな住まいだ。
どこでも運べて、どこでも暮らせるように
この家は、2つのモジュールからできている。すべて工場でつくられ、現地では組み立てるだけ。クレーンやヘリコプターでも吊り下げられる設計になっていて、設置作業は最小限。部材や土台のポンツーンも分解して、家の中に収まるようになっている。
つまりこの家は、動くことまでが暮らしの一部として考えられている。 運ぶこと、設置すること、そして自然の中で暮らすことが、ひとつの流れとして考えられている。


機能を削らず、装飾を足さない
中に入ると、小さな空間の中に過不足なく、心地よい暮らしがそっと用意されている。 ダブルベッドに、シャワー付きのバスルーム。
食事ができるテーブルも、薪ストーブを置く余白もある。
家具は折りたたみ式で、壁には隠し収納。どれもが最小限のサイズで、最大限の使いやすさを考えてつくられている。
「過剰」ではないけれど、「足りない」と感じることもない。
そんなちょうどよさが、この家にはある。



過酷な場所で快適に過ごすための素材選び
構造には軽量で強いラミネート木材を使い、細部には空洞加工を施して熱が伝わりにくくなるように。断熱材には硬質ウレタンフォームを用い、軽さと断熱性を両立している。
外装にはアルミ複合パネルを使用。屋根から壁まで継ぎ目なく仕上げられ、雨や風、強い日差しにもびくともしない。しかもその素材は、キッチンの収納扉にも使われていて、外と内をつなぐような静かな一体感がある。


自分の力で成り立つ、小さなエコシステム
電気は屋根のソーラーパネルでまかない、水は湖からくみ上げる。トイレはバイオ式。
この家は、場所を選ばず、静かに“日常”を育てられるようにできている。
浮かぶためのポンツーンも、家の内部に収まるサイズに分解できるので、設置後は見た目にもすっきり。無理なく自然に溶け込んでいる。

風にゆれる、静かな体験
ここを 訪れた人は、小さなボートで湖をわたり、この家にたどり着く。
大きなガラス窓からは森が見え、風が吹けば、家はゆっくり回転し、景色が少しずつ変わっていく。
目に入る風景は静かだけれど、時間の流れがわずかにずれていく感覚がある。
「暮らしている」というより、「風景の一部になっている」と感じるような、そんなひとときだ。
DD16は、過酷な環境を想定しながらも、心地よさと美しさを忘れない設計。
そしてなによりも、「どこで暮らすか」「どこにでも暮らせるか」を問い直してくれる。
小さくて、軽くて、自由で、確かなぬくもりがある。
その家は、住むということの輪郭を、そっとなぞりなおしてくれる。
via:
https://bio-architects.com/dd16
https://www.archdaily.com/877265/dd16-bio-architects
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