タイニーハウスと土地選びの基礎知識:失敗しないためのポイント

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タイニーハウスを建てるときに気にしておきたいのが「土地」の問題。
タイニーハウスは小さく自由な住まいの象徴ですが、建設に適した土地選びが重要です。
今回は、タイニーハウスを検討する方に向け、土地に関する基本情報や注意点を解説します。

タイニーハウスを建てる前に知っておきたい「土地」のルール

タイニーハウスを設置する土地を選ぶ際、以下の2つのポイントがカギになります。

  1. 用途地域

    「用途地域」は土地の利用方法を行政が定めたもの。用途は「住居地域」「商業地域」などに分けられ、それぞれ建てる建物の大きさや用途が決められています。この中で注意したいのが「工業専用地域」と「農地」指定がされている土地で、土地を買っても基本的には家を建てることは不可能です。
    また、防火地域・準防火地域に指定されている地域では、基準に沿った防火対策を家に施さなければいけません。

  2. 建築確認申請

    家を新築するときに必要な申請で、建物の床面積が10平米を超える場合は自治体に申請を行う必要があります。
    確認申請は工務店などを通して行い、その費用は20〜30万円ほど。

    建物を新築する場合、基本的には確認申請が必要になりますが、以下のケースでは申請が不必要になることもあります。

 

タイニーハウスを建てる際の確認申請が不要となる場合

タイニーハウスを建築する際、多くの場合は建築確認申請が必要です。しかし、特定の条件を満たすと申請が不要になるケースもあります。

1. 建物の床面積が10㎡以内の場合

建築基準法では、床面積が10㎡以下の小規模な建物は確認申請が不要とされています。注意点としては、母屋とは別の敷地に新築する場合、用途地域や自治体のルールにより例外があるため、事前確認が必須です。

2. 母屋の敷地内に建築する場合

母屋(既存の建物)の敷地内に10㎡以下のタイニーハウスを建てる場合、確認申請が不要になることがあります。ただし母屋の用途や建築基準が影響する場合もあるため、専門家や自治体との相談をおすすめします。

3. 防火地域・準防火地域以外の場合

タイニーハウスを防火地域や準防火地域外の土地に建設する場合、一定の条件下で確認申請が不要となることがあります。ただし、防火基準を満たさない建物を建てる場合は、例外なく申請が必要です。

4. シャーシ付きトレーラーハウスの場合

タイニーハウスをシャーシ(車輪付き台車)の上に設置する場合、建築物ではなく車両として扱われることが多く、確認申請が不要になります。注意点としては、土地の用途制限を受けない一方で、車両としての税金や規制が発生する場合があります。

上記の条件に当てはまっていても、自治体のルールで違反になってしまうこともあり、違反していた場合は処罰の対象になってしまうため、必ず自治体に確認したうえで家を建てましょう。

タイニーハウスで土地購入のときに注意したいこと

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  1. アクセス性
    タイニーハウスを運搬するには、十分な道幅が必要です。狭い道では搬入できない場合があるため、事前に確認しましょう。
  2. 費用
    都市部の土地は高額になるため、郊外や地方の土地が費用を抑える鍵。タイニーハウスの魅力を生かすには、土地代も慎重に検討する必要があります。

 

タイニーハウスビレッジという新たな可能性

土地を選ぶ際に、やはり気になるのは価格です。

利便性を考えるとやはり都市部に建てたいものですが、土地の価格が高くなってしまいます。本体価格が安いタイニーハウスですが、土地代が高くついてしまっては、せっかくのメリットも目減りしてしまうでしょう。

費用を抑えてタイニーハウスに住むためには、現状、郊外や地方の土地を手にいれることがベストな選択肢ですが、海外には「タイニーハウスビレッジ」という異なる選択肢があります。

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これは、土地を個人または団体が購入して、月額でタイニーハウスが停められる土地を提供する村のようなもの。

土地を借りることでタイニーハウスのオーナーは負担が減りますし、近くに人が住むことで、家の修復や子育てなどの助け合いも可能です。
また、母屋に水回りやたまにしか使わないものをまとめシェアできる、という合理性もあります。

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数多くの若い人たちやファミリー世代が都心に近い場所に住み、タイニーハウスで暮らせる。そんな選択肢が現実になれば、新しい生き方も選びやすくなるのではないでしょうか。

【画像引用】
①②③:tumbleweedhouses.com

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