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via: https://www.archdaily.com/

アメリカ合衆国、オレゴン州最大の都市ポートランドから車を90分程走らせた森の中に、ポツンと建っているのが今回のスモールハウス。このスモールハウスのオーナーは、ソフトウェア開発者のステファン・エリオットさん。
仕事でコーディングをしたり、メールや電話をしたりと忙しい日々を送っている彼は、その慌ただしい日々から抜け出し、解放してくれる場所を探していた。

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アメリカ合衆国の北東部に位置するメイン州。日本ではあまり馴染みの無い州かもしれないが、東海岸のニューヨークよりもさらに北にあり、カナダのケベックやモントリオールに近い位置にある州だ。そのメイン州の海岸から32キロ離れたところある「クリウヘイブン」という島に、ひっそりと、一軒のオフグリッドハウスが建っている。

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バンライフは、トラックやバスに住んでもバンライフと呼べるみたいです。ちょっと短めのレトロなスクールバスは、アメリカの若い夫婦がDIYでコンバージョンしたもの。屋上デッキのハンモックに揺られながら、日光浴や星見が楽しめる快適モバイルホームです。

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▼イベント動画を全視聴できます。お楽しみ下さい。

https://www.facebook.com/yadokari.mobi/videos/436958557082877/
Facebook動画で視聴できない方はYoutube動画(こちらをクリック)も視聴可能です。

SNSで話題の銭湯の魅力を図解した「銭湯図解」の出版を記念して、著者の塩谷歩波による一夜限りのトークイベントを京橋で開催。銭湯の魅力を伝え、銭湯が好きな方もまだそうでない方も、銭湯の新たな楽しみ方を発見できるイベントを開催しました。そちらのイベント動画をご覧いただけます。

◎銭湯図解とは?
小杉湯番頭兼イラストレーターで設計事務所出身の著者が、前職の設計事務所を体調不良で休職していた時、救ってくれたのが銭湯でした。銭湯への恩返しのため、建築の図法(アイソメトリック)を用い、銭湯の建物内部を精密な俯瞰図で描く「銭湯図解」を都内中心に描き始めて40軒以上。

Twitter上で発表されて話題となり、新聞、テレビ、ラジオなどでも取り上げられたシリーズが待望の描き下ろし書籍化。浴室での人との交流、お風呂やサウナの楽しみ方、建築的な面白さ、味のある銭湯の小物、お風呂上がりの至福のひと時など、多様で幅広い銭湯の魅力を水彩で表現した銭湯図解の世界観をお楽しみください。

本書では、「露天の王様」「銭湯建築のニューウェーブ」「泣きに行く銭湯」など、都内を中心に24軒の銭湯の図解をカラーで掲載するとともに、見どころ、味わいどころをエッセイで紹介。銭湯初心者から上級者まで楽しめ、心もほかほかになるイラストエッセイ集。

◇本書掲載の銭湯◇
00 小杉湯(東京・高円寺)……ホーム銭湯
01 大黒湯(東京・北千住)……銭湯の原風景
02 梅の湯(東京・荒川)……女友達を連れて行く銭湯
03 斉藤湯(東京・日暮里)……まっすぐ真面目な銭湯
04 萩の湯(東京・鶯谷)……銭湯のテーマパーク
05 戸越銀座温泉(東京・戸越銀座)……ご飯がおいしくなる銭湯
06 大黒湯(東京・押上)……露天の王様
07 喜楽湯(埼玉・川口)……古くて新しい銭湯
08 大蔵湯(東京・町田)……現代銭湯建築の傑作
09 久松湯(東京・練馬)……銭湯建築のニューウェーブ
10 桜館(東京・蒲田)……春に行く銭湯
11 湯どんぶり栄湯(東京・日本堤)……贅沢な銭湯
12 吉の湯(東京・成田東)……遠足したくなる銭湯
13 サウナの梅湯(京都)……京都に浸る銭湯
14 一乃湯(三重・伊賀)……マニアが焦がれる銭湯
15 薬師湯(東京・墨田区)……お風呂のエンタメ
16 蒲田温泉(東京・蒲田)……昭和を味わう銭湯
17 境南浴場(東京・武蔵境)……泣きに行く銭湯
18 大黒湯(東京・代々木上原)……代々木上原の異世界
19 クアパレス習志野(千葉・習志野)……銭湯界のエデン
20 平田温泉(名古屋)……愛情につかる銭湯
21 昭和湯(徳島)……会いに行きたくなる銭湯
22 金春湯(東京・大崎)……実家みたいな銭湯
23 寿湯(東京・東上野)……はじめての銭湯図解

◎塩谷歩波さんからのメッセージ
「銭湯図解」発売を記念して、銭湯に行ったことのない人も銭湯の魅力に出会えるお話をさせていただきます!トークイベント後は、実際に銭湯を楽しんでもらえるように、一緒に銭湯に行きたいと考えています。銭湯好きさんも、これから銭湯を知る人も、お気軽に遊びに来てください〜!

◎ゲストスピーカー
塩谷歩波
イラストレーター兼、高円寺の銭湯・小杉湯の番頭。設計事務所で体調を崩し、休職中に銭湯に救われて「銭湯への恩返し」として銭湯イラスト「銭湯図解」を発表。番頭として働きながら、ねとらぼ「えんやの銭湯イラストめぐり」と旅の手帖「百年銭湯」で銭湯図解を連載中。好きな水風呂の温度は16度。

是非、ご覧下さい。

小屋×都市 #15 妄想する小屋|都市を科学する〜小屋編〜 - オンデザインパートナーズ×YADOKARI

どんな小屋をつくろう?
小屋でどんな時間を過ごそう?
「妄想」するだけでも、小屋は楽しかったりする。
それは自分自身がどんな生き方をしたいのか、
さぐることなのかもしれない。

小屋に思い描く「形」や「時間」

「好きな小屋を自由に描いて」と言われたら、どんな小屋を思い浮かべるだろう?

Via:humble-homes.com

サンタが作る“子どもの秘密基地”より

あれこれ考えながらイメージを膨らませるのは、楽しい時間だ。

Via:humble-homes.com

趣味で集めている「ビンテージの布」を飾り付けることに

「小屋のある楽しい時間」を、自由に想像するのも面白い。

skeleton-hut-kai-tub01

僕たちらしい小屋の未来と「THE SKELETON HUT」のオモシロがり方より(画像提供:エンジョイワークス)

テクノロジーを活かし、未来の可能性を考えることだってできる。

着せ替え自動運転車?それはスケートボードに乗ってやって来るvia: rinspeed.eu

必ずしも、実現させる必要はない。

ギリシャの大学教授の奇妙な建築プロジェクトより(コラージュ作品)via: flickr.com

新しい活動のインスピレーションを得られるかもしれないし、

image_mria

旅するアーティスト・イン・レジデンスより。アーティストが各地を巡り、自由に芸術活動を行う想像が膨らむ

何より、考える方も、見る方も、楽しいからだ。

タイニーハウスデザインコンテスト2018 審査会レポート| YADOKARI×小菅村より。デザインは、考える側も見る側も楽しい。

自由度が高い「加点法」で組み合わせる

小屋を思い描くのは、なぜ楽しいのだろう?

「“素敵な居場所”をたくさん考えて、どんどん足して、組み合わせていくプロセスが、自由度の高い“パッチワーク”みたいで」

オンデザインで、小屋の設計を担当したことがある建築家・森詩央里さんが語る。

「こんなことをしてみたい!」を集めた結果、小屋という居場所ができるという考え方

通常の建築は、「与えられた空間に、求められる機能をどう盛り込むのか」考えることが多い。いわば、「やりくりするような感覚」だ。

一方の小屋は、目的が明確な分、求められる機能も絞られている。

空間は小さくても、「制約が少ない中で、自由に加点していく感覚」があるという。

森さんたちが「自転車・バイク」をテーマに考えた小屋の模型

つくりたいのは「箱」ではなくて、そこで過ごす「時間」。

その「時間」をまず考え、それを実現する空間の形を想像する。

時には同僚ともアイデアを出し合い、組み合わせていく。

写真の小屋の構想は「趣味を堪能する」「映画を見る」「仲間と集まる」といったシーンを妄想し、組み合わせることで出来上がっていった

想像というより、「妄想力」を最大限に活かすプロセスだ。

その軽やかさは、建築家だけのものではないはず。

むしろ実現を前提にしなくて良ければ、妄想の自由度をさらに高められるだろう。

もう少し身近な「インテリア」をテーマに、家族の趣味を凝縮した小屋の模型

そんな楽しい思考だから、考える側も、見る側も楽しいのだ。

生き方の「希望」や「理想」を追求する

最後に、「小屋 ✕ 妄想」という組み合わせの価値を考えてみたい。

小屋は小さいから、本当に好きなことをシンプルに考えることができる。

小屋は「暮らし」や「遊び」の空間だから、自分の「時間の過ごし方」を考えることにもなる。

そして「妄想」は、自分自身の「希望」や「願い」をとことん追求する行為だ。

つまり、「小屋を妄想する」ことは、「自分の理想の生き方を突き詰める」ことではないだろうか。

イラストを担当する千代田の理想の小屋ライフは「好きなものに合わせて、更新してつくり続けられること」

人は、どんな小屋が、なぜほしいのか?

「都市を科学する〜小屋編〜」は、多様な“小屋らしきもの”をグルーピングすることで、そんな問いに対する答えを探してきた。

結果として、現代の社会を生きる人たちの「希望」や「願い」のいくつかに、思いを馳せることができた。

好きな世界をつくりたい好きなことで「ありがとう」を言われたい仲間と楽しみたい起こることを楽しみたい遊牧的に暮らしたい生きる力を確かめたい人や社会とつながりたい

ただこれらの答えは、ほんの一部のパターンの、ひとつの勝手な解釈にすぎない。

社会にはたくさんの人がいるのだから、もっと多様な生き方の「希望」や「願い」があって良いと思うのだ。

だから今度はあなたに、小屋の「形」や「時間」を自由に描いてみてほしい。

紙とペンを使っても、誰かと語り合うだけでも、小屋についてのイベントに顔を出しても良い。

きっと、自分が求める「生き方」や「暮らし方」に自分自身で気付く、助けになってくれる。

(了)
<文:谷明洋、イラスト:千代田彩華>

【都市科学メモ】

小屋の魅力

妄想が広がる

生きる特性

小ささ、実現必要性の自由度、「時間の過ごし方」との親和性

結果(得られるもの)

自分の理想の「生き方」「暮らし方」への気付き

手段、方法、プロセスなど

実現性を二の次にする
とことん妄想しよう。自分の「希望」「願い」を掘り下げていきたい。予算や空間、構造などの物理的制約などをひとまず考慮しないのも、妄想の自由度を高めてくれる。
描く、話す、そのための問い
頭の中で妄想することもできるけど、アウトプットすることで発見することも多いはず。ひとりで紙に描いても、誰かとおしゃべりしても良い。「もし、どんな小屋でも手に入れられるとしたら?」「どんな小屋で、どんな時間を過ごしたい?」。妄想するための問いやヒントは、これまでの連載にも転がっているかもしれない。
「希望」を叶える方法を考える
小屋を妄想することで見えた「願い」は、せっかくならば叶えたい。描いた「小屋」を手に入れる方法もあるが、もしかしたらその「願い」は、小屋以外の形や場所でも実現できるかもしれない。妄想する対象としての小屋は、それ自体が目的なのではなく、「願い」を掘り下げるためのツールと捉えることもできるのだ。
【Theory and Feeling(研究後記)】
15回の連載の間に、いろんな小屋の記事を読んだり、実際に見たり、小屋を持っている人に会ったり。それは、「もし、自分だったら…」と、ひたすら妄想してみる時間でもありました。まだ小屋は手に入れてませんが、「出張する星空案内人」や「ノマド的な働き方」は、試してみたりしています。僕自身の根底には、どんな欲求があるのかなぁ。次回以降、小屋を持つ人の「希望」や「願い」を考察してみたいと思います。もうしばし、お付き合いください。(たに)

 

「都市を科学する」の「小屋編」は、横浜市の建築設計事務所「オンデザイン」内で都市を科学する「アーバン・サイエンス・ラボ」と、「住」の視点から新たな豊かさを考え、実践し、発信するメディア「YADOKARI」の共同企画です。下記の4人で調査、研究、連載いたします。

谷 明洋(Akihiro Tani)
アーバン・サイエンス・ラボ主任研究員/科学コミュニケーター/星空と宇宙の案内人
1980年静岡市生まれ。天文少年→農学部→新聞記者→科学コミュニケーター(日本科学未来館)を経て、2018年からオンデザイン内の「アーバン・サイエンス・ラボ」主任研究員。「科学」して「伝える」活動を、「都市」をテーマに実践中。新たな「問い」や「視点」との出合いが楽しみ。個人活動で「星空と宇宙の案内人」などもやっています。

小泉 瑛一(Yoichi Koizumi)
建築家/ワークショップデザイナー/アーバン・サイエンス・ラボ研究員
1985年群馬県生まれ愛知県育ち、2010年横浜国立大学工学部卒業。2011年からオンデザイン。2011年ISHINOMAKI 2.0、2015年-2016年首都大学東京特任助教。参加型まちづくりやタクティカルアーバニズム、自転車交通を始めとしたモビリティといったキーワードを軸に、都市の未来を科学していきたいと考えています。

さわだいっせい / ウエスギセイタ
YADOKARI株式会社 共同代表取締役
住まいと暮らし・働き方の原点を問い直し、これからを考えるソーシャルデザインカンパニー「YADOKARI」。住まいや暮らしに関わる企画プロデュース、空き家・空き地の再活用、まちづくり支援、イベント・ワークショップなどを主に手がける。

また、世界中の小さな家やミニマルライフ事例を紹介する「YADOKARI(旧:未来住まい方会議)」、小さな暮らしを知る・体験する・実践するための「TINYHOUSE ORCHESTRA」を運営。250万円の移動式スモールハウス「INSPIRATION」や小屋型スモールハウス「THE SKELETON HUT」を発表。全国の遊休不動産・空き家のリユース情報を扱う「休日不動産」などを企画・運営。黒川紀章設計「中銀カプセルタワー」などの名建築の保全・再生や、可動産を活用した「TInys Yokohama Hinodecho」、「BETTARA STAND 日本橋(閉店)」などの施設を企画・運営。著書に「ニッポンの新しい小屋暮らし」「アイム・ミニマリスト」「未来住まい方会議」「月極本」などがある。

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カリブ海に浮かぶキューバは、共産主義の国。そして、車好きにはたまらないクラシックカーの聖地としても有名である。

革命家のチェ・ゲバラやフィデル・カストロの崇高な哲学の面影を今なお残し、街中でみる人々の笑顔を見れば、共産主義国として、成功したと言われている理由もわかる。しかし、最近はカストロの死によりアメリカとの国交を回復しつつあり、今までのようなクラシックカーが街中を走る光景が見られなくなるのでは、という話も現実味を帯びていている。とはいえ、共産主義によって育まれた文化というものはしばらくは残っていくのであろう。

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【活用に困っている空き家大募集中!!】

現在、YADOKARIでは、

という活用に困っている全国の「空き家」を探しています。

そんな悩みをお持ちの方がいましたら、ぜひご紹介いただけると有難いです!

応募は必須事項をご記入の上こちらまで!

【info@yadokari.net】

以下はYADOKARIで改修を行った軽井沢の空き家です。



条件はただ1つ。
「活用に困っている空き家」です。

実際にYADOKARIがその活用のお手伝いをさせていただきます!

◎募集要項

「活用に困っている空き家」

応募は必須事項をご記入の上こちらまで!

【info@yadokari.net】

頂戴した内容を精査し、条件に合うと判断させていただいた場合のみご連絡差し上げます。予めご了承ください。

—–

◎ご連絡先

YADOKARI株式会社

YADOKARIの8冊目の著書「梦想中的小屋(夢の中の小屋:翻訳版)」が中国で発売開始。処女作アイム・ミニマリストの韓国版に続いて、2冊目の海外展開。

多拠点居住、田舎暮らし、ミニマルライフ。日本国内で小屋を楽しみながら暮らしを育む11の実例集だ。ニッポンでも始まっている新しいムーブメント、「小さな住まい」の豊かさを知ることができる。

11の事例の他にも実際に購入検討しやすい、簡単に組み立て可能な小屋キットも紹介など6種を掲載。「小屋暮らし」がより身近に感じられるはずだ。

via: instagram.com/pamthevan91

動物保護施設での一匹の子犬との出会いから、バンライフを始めた20代の女性がいます。犬と一緒にヨーロッパを旅するなら、モバイルホームこそ最強のはず。そんな思いで格安の中古バンを購入し、不器用で未経験ながらもコンバージョンに挑戦しました。女子とワンコの越境バンライフをどうぞ。

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via: static.dezeen.com

現代的でアートを感じさせる建物ですね。実は、デンマーク・ロスキレにあるロスキレ・フェスティバル・フォーク・ハイスクールの校舎です。この校舎は何と、昔使われていたコンクリート工場の敷地内に建てられています。

この校舎を創り出したのは、デンマークの建築設計事務所COBE とオランダの建築家集団MVRDV。彼らは、毎年ロックフェスティバルが行われるロスキレのMusicon地域に、この校舎を創り出すためにコラボレーションをしました。

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(c)Arno Gasteiger

アメリカ発祥のタイニーハウス・ムーブメント。けれども今では各国にその情熱が飛び火し、遠くニュージーランドにまで届いているそう。今回は、つい最近かの地でタイニーハウス暮らしを始めたカップルにお話をきくことができました。日本にいるとあまり耳にすることのない、ニュージーランドのタイニーハウス・ムーブメントとはどのようなものなのでしょう。

NZを襲う住宅危機問題


ニュージーランド(以下NZ)と聞くと、どのようなことを想像しますか? 日本と同じ島国で、自然が豊か。羊がたくさんいる等、すべてNZの雄大な自然を連想させるものではないでしょうか。けれどオークランドやウェリントンなどの都市部は人口が集中し、近年は「家不足」「家の購入価格高騰」が社会問題化しているのです。現地の調査によると、多くの場合、家の購入価格は年間収入の6倍になるそう。そういった金銭面の問題から、近年の住宅所有率は1951年以来の最低水準であり、さらに低下すると予想されているのだとか。2010年の政府報告では、特に若年層が住宅を所有できる可能性は低く、危機は深刻化しているのです。

 

(c)Camanda

そんな中、とある若者たちがタイニーハウス生活を始めたということで、NZのメディアで話題になりました。それは、アマンダさんとカムさんのお2人。NZ最大都市のオークランドに住む、アーティストと地質学者のカップルです。タイニーハウスを建設するプロセスや、実際に暮らしを始める際の様子をインスタグラムに掲載したことでも人気を博しています。2018年5月にタイニーハウス生活を始めたばかりの彼らは、今どのようなことを感じているのでしょう。「タイニーハウス・オーケストラ」のインタビューに答えていただきました。

アマンダさんにタイニーハウス暮らしに関するインタビュー

(c)Camanda

——あなたのタイニーハウスの広さを教えてください

20㎡で、ロフトスペースを含めると26㎡になります。

(c)Camanda

——どのようなタイニーハウスなのでしょうか?

二重ガラスを採用しているので、気密性の高いタイニーハウスです。太陽光発電、ガス、水タンク、(発電所からの)配電の組み合わせで日々の生活を営んでいます。

(c)Camanda

冬に家を非常に暖かくできる薪ストーブも持っています。そして、トイレはコンポストトイレ。
また、タワ(NZ原生の樹木)の木製床をリサイクルしています。私たちは取り壊された国営住宅から床材を回収し、再利用したんです。まだ使える木材をゴミにせずに済みました!家の外壁には、日本の杉材も使用しています。

(c)Camanda

——何故、タイニーハウス生活を始めようと思ったのですか?

いくつかの理由があります。私とカムは、もっと環境に優しく、かつ環境に及ぼす影響を認識しやすい生活をしたいと思っていました。我々はミニマリズム的なライフスタイルが好きで、モノを少なく購入したり所有することに興味と価値を感じるのです。

現代社会は、消費者主導の社会ですよね。物を気軽に捨て、ゴミがどこで処分されるのか、ほとんど気にしません。地球はこれ以上ゴミを溜め込むことができないので、次世代が生き残るためには個人的な変革をしていく必要があります。大きな家に住んでいると、人は必ずしも必要でない、あるいはそれほど意味のないものを買い込んで空間を埋めようとしていく傾向があるのではないでしょうか。

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——差し支えなければ、タイニーハウス作りに必要だった金額を教えてください

私たちの家は、だいたい10万NZドル(2018年10月現在、約739万円)の費用がかかりました。しようと思えばもっと節約もできましたが、せっかくなので非常にこだわって作ったんです。すべてをハイグレードなもので揃え、最高の家にしました。金銭面は、先ほどの「タイニーハウス生活を始めた理由」という質問の答えでもあります。

現在、NZは住宅危機に見舞われていて、住宅価格は非常に高額です。オークランドの住宅購入価格は、平均約100万NZドル(同約7千3百万円)です。家を購入するための住宅ローンを銀行に依頼する際、必要な頭金は20%で、約20万NZドル。そして30年から40年かけて住宅ローンを払い続けるんです。

私とカムは7年以上にわたり恋人同士であり、一緒に暮らしたいと思っていました。でも、住宅購入のためのお金はありませんでした。賃貸物件で一緒に住みながら貯金することもできますが、賃貸料は別の人のポケットに入り、私たちにの手元に残らない出費になります。このタイニーハウスなら、50%の頭金と50%のローンという小規模な借り入れで済み、私たちは5年後に完済することができる予定です。ローンの支払いは、(仮に賃貸に住んでいたら)賃貸物件に支払うものとほぼ同じですが、それは我々の資産にもなりますからね。

(c)Camanda

——あなたのタイニーハウスを建てるのにどれくらいの時間がかかりましたか?

実際の建設が始まってからは、約4ヶ月でした。私たちが初めてタイニーハウスの施工者に会った時から家の完成までは、ちょうど1年かかりました。

(c)Camanda

——タイニーハウスに住んでからあなたの生活はどう変わりましたか?

生活はあまり変わっていません。なぜなら、日常生活に必要な要素はすべてデザインと建設の段階で盛り込んでいたので。でも、コンポストトイレに慣れることや、太陽光をチェックしたりプロパンガスを補充したりするのは、面白かったです!そうしないと、冷たい水しか使えないんですよ!

タイニーハウスに住むと、自分たちが出すゴミの量から目をそらさず直面する必要がありますが、すぐに日常生活の一部になります。私たちはタイニーハウス生活を始めて5か月になりますが、この生活が大好きです。普通の家やアパートに住むよりも自由があり、私たちの家だという実感があります。

 

(c)Camanda

——NZのタイニーハウス・ムーブメントに関して教えてください

実はNZのタイニーハウス・ムーブメントは非常に活発で、国内の各所にタイニーハウス愛好家の素晴らしいコミュニティがあります。Facebook上にも、関連グッズの売買やアイディアをシェアするためのグループがたくさんあるんです。けれど、NZの人々が政府や個々の自治体の規則を完全に理解していないため、タイニーハウスで自由に生活することは非常に困難です。多くの規制やルールがありますが、どのルールが適用され、どのルールが適用されないのかを知ることは難しいです。

多くの人々はそれらを「キャラバン」とみなしますが、キャラバンではありません。私たちの家はカスタムメイドした、恒久的なトレーラーハウスです。それは常に移動可能であり、大型牽引車なしでNZの道路で合法的に牽引できるサイズおよび重量です(高さ4.2m、長さ8m、幅2.8m、重量3.5トン)。

(c)Camanda

——どこにタイニーハウスを設置しているのですか?

今のところ、家族の知人から土地を借りています。誰も住んでいない空き家の裏庭にタイニーハウスを置かせてもらっています。

(c)Camanda

——タイニーハウス生活に興味がある「Tinyhouse Orchestra」読者にメッセージをお願いします!

恐れることはありません! 悩んでいるには、人生は短すぎます。インターネットでコミュニティを見つけたり、人々と話をしたり、実際のタイニーハウスを訪れたりしてみてください。そして良い建築業者を探したり、質問したりしてみましょう。もちろん、自分で建てたりすることもできます。自分に一番ぴったりのタイニーハウスと、あなたが生きたい人生をデザインしましょう!

——すてきなメッセージをありがとうございました!

(c)Camanda

NZで実際にタイニーハウス暮らしを営んでいるアマンダさんのインタビュー、いかがでしたでしょうか。普段あまり見聞きすることのないNZのタイニーハウス事情、非常に興味深かったですね。NZの住宅購入価格は若者に不利な状況が続いているようですので、アマンダさんとカムさんのようにタイニーハウス暮らしに舵をきる若者も増えるかもしれません。これからも、注目していきたいと思います。

ライター:倉田直子

Via:
instagram.com/camandas_tinyhouse
westpac.co.nz
nzgeo.com

(c)Naoko Kurata

オランダでは2015年以降、トレーラーハウスをはじめとするタイニーハウス生活に踏み切る人々が増えてきています。どこにでも野放図に住める訳ではありませんが、そんな人々の機運をくみとり、自治体のほうでも実験的にタイニーハウス居住区を作り出してきているのです。前回は、Nieuwegeinの郊外に住むKarinさんたちのタイニーハウスをご紹介しました。今回は、彼らと同じ「Tiny Village Kleinhuizen」に移住してきた方々のタイニーハウスをご紹介したいと思います。

太陽に向かう黒いタイニーハウス

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

「Tiny Village Kleinhuizen」は、2017年後半にオランダ中部の自治体Nieuwegeinがトレーラーハウス専用の居住区として開放した敷地です。最大10軒のタイニーハウスが最長2年ここに居住できることになっています。取材時の2018年夏の段階では、6軒のタイニーハウスが移住してきています。
ちなみに前編でご紹介したKarinさんたちは、この土地への最初の移住者。暖かくなってきてから移住してきた方が大半の中で、すでに一冬を越している先輩なのです。

(c)Naoko Kurata

占有率6割ということもあり、敷地はまだ余裕がありますね。

(c)Naoko Kurata

まずご紹介するのは、こちらの黒いタイニーハウス。他の家に対して背中を向けるように設置されています。最初は「プライバシー確保のため?」と思いましたが、理由は全く異なりました。

(c)Naoko Kurata

こちらが、出入り口側に回ったところ。全体が黒いので気が付きにくいですが、屋根にはしっかり太陽光パネルが取り付けられています。そう、日当たりの良い方向に太陽光パネル及び採光窓にもなるエントランスが向いていたのです。効率よく日光を取り込みたいオフグリッド・ハウスには、方角は重要ですからね。逆に言うと、採光性の高い方向に好きに設置できるのは、モバイルハウスの利点でもあるのではないでしょうか。

(c)Naoko Kurata

こちらの家には、Natasja さんとGerbrandさんのご夫妻が住んでいます。窓辺に飾られている「Just Married!」のオーナメントがまぶしいですね!
なんとGerbrandさんは、この「タイニーハウス・オーケストラ」の記事をご覧になったことがあるそうです! 実は以前掲載された「先駆者たちのタイニーハウス村」の記事を、中心人物のMarjoleinさんがご自身のFacebookページで紹介してくれていたのです。もちろんGerbrandさんは日本語は読めませんが、その時の記事を覚えていてくれたのだとか。うーん、感動です!

(c)Naoko Kurata

2018年3月に「Tiny Village Kleinhuizen」に移住してきたばかりですが、ここでの暮らしは非常に快適だと教えてくれました。2018年は日本と同様にオランダも猛暑でしたが、それも無事に乗り越え、何の不満もなく生活できているそう。

(c)Naoko Kurata

そして夏の暑さが過ぎ去ったいま、今度は来るべき冬の寒さに対する備えを見せていただきました。てっきり薪ストーブなのかと思ったら、これは「ペレットストーブ」なのだそう。ペレットストーブの燃料は、木の切りくずなどを粉砕して圧着した「木質ペレット」です。間伐材の不要部分などから作られるので、薪を用意する手間も要らず、石油ストーブが抱えるCO2 に関する問題とも無縁。ランニングコストも非常に経済的で、いいところ尽くしの暖房なのです。
ぜひこのペレットストーブで、冬を乗り切っていって欲しいですね!

素敵なテラスのタイニーハウス

(c)Naoko Kurata

2軒目のお家は、残念ながらご不在でした。

(c)Naoko Kurata

家の前のテラスに屋根がついていて、リラックス・スペース兼作業場のようになっていました。雨の日は、ここに洗濯物を干すのも便利そう。
外観だけでこんなに素敵なので、ぜひ中も見学したかったです。ぜひまた次の機会にお邪魔させてほしいと思います。

「小さな暮らし」パイオニアの住む「Porta Palace」

(c)Naoko Kurata

実は、今回の「Tiny Village Kleinhuizen」訪問で一番驚いたのは、この「Porta Palace」(ポータブル式宮殿という意味)との出会い。実はこの家のオーナーであるJelte Glas氏は2015年秋にタイニーハウス生活を始めた、オランダのムーブメントの中でもアーリースターターなのです。早い段階から雑誌をはじめとするオランダ・メディアの取材を受けていて、私も以前からその存在を知っていました。
「Tiny Village Kleinhuizen」に移住してきている方々のプロフィールを確認せずに訪れたので、まさか「Porta Palace」の見学ができるとは思っていず嬉しい驚きでした。

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

「Porta Palace」は、床面積18㎡とタイニーハウスの中でもコンパクトな部類に入ります。Jeltさんは恋人のAnnemarieさんと一緒に住んでいますが、手狭感は全くなく非常にすっきりとした暮らしぶりです。

(c)Naoko Kurata

(c)Naoko Kurata

コンパクトでありながら、バスルームやミニキッチンもしっかり完備しています。ちなみにバスルームは、寝室として使用しているロフトの下にありました。

(c)Naoko Kurata

Jelteさんが2016年にうけた雑誌インタビューの記事を読み返してみると、彼は

「誰かの家の裏庭にタイニーハウスを置いて住んだりするのは嫌だな。どこか素敵な都市の近くに、同じような人々と小さな村に住みたい。でも残念ながら、(オランダには)まだそんな場所は存在しないけど」

と語っていました。
このインタビュー当時彼は、アムステルダム近郊の一時滞在スペースに「Porta Palace」を設置していて、「半年後はどこに居るか分からない」とも書かれています。それが2年の時を経て、こんなに素敵な場所にたどり着いたのですね。
その2年の間にオランダ各地の自治体でも対応が進み、よりトレーラーハウス生活を始めやすい土壌ができつつある風潮を感じます。彼が過ごした2年は、まさにオランダ社会の変化とともにあった2年と言えるのではないでしょうか。

(c)Naoko Kurata

実はこの取材日は、晴れと雨を繰り返す不安定な天候でした。2軒の見学を残しながらも、豪雨に見舞われ撤退となってしまいました。非常に残念です!
「Tiny Village Kleinhuizen」に10軒のタイニーハウスが揃った頃に、ぜひ改めて訪れたいと思います。

ライター:倉田直子

TINY HOUSE JOURNALタイニーハウスの“現在”を知る

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