【鶴川団地暮らしレポートvol.3】 鶴川団地のまわりと境界線について

こんにちは、鶴川団地コミュニティビルダーの石橋です。鶴川団地にやってきて、早3ヶ月が経ちました。

コミュニティビルダーという仰々しい肩書きとは裏腹に、鶴川での初めての夏をのんびりと過ごしています。最近は近所の素敵なお店を探すのがもっぱらの楽しみです。

世の中は緊急事態宣言ということで、あまり遠出もできないので、鶴川という地域についてもっと知ろうの期間ということで、鈴木と石橋は、休みの日は大体、鶴川でブラブラと過ごしています。

散歩などしているときに気づいたのが、鶴川団地のウチとソトには絶妙な地域のサイクルがあるのではということ。
住み始めたばかりの頃よりも3ヶ月分、解像度が上がってきたということで、今回は、「鶴川団地のまわりと境界線について」というテーマでくらしのレポートをしていきたいと思います。

団地のまわりの“若い人たち”

鶴川団地に引っ越してきて初めの頃、団地の大先輩方から「鶴川団地は高齢化しているので、、」というお話をよく伺いました。実際、鶴川団地の世帯主のうち75歳以上が約51%。60歳以上を合わせると81%を越えるという資料もありました。これに関しては、団地の中を歩いているとその実感は確かにあります。(笑)

しかし、実際に生活していると、意外と窓の外から若い声が聞こえるのです。
朝は、仲良く通学する小学生達がたくさんいますし、バスに乗れば、中学生や高校生の姿も多く見かけます。

在宅で仕事をしている日には、近くの小学校のチャイムが聞こえてきますし、団地内の公園では、大学生が肉体トレーニングに励んでいたりします。

鶴川団地のすぐ隣に国士舘大学のキャンパスがあるため、ボディビルダーのように身体が仕上がった学生さんをよく見ます。もしかしたら、大学にはビルダーのコミュニティもあるのかもしれません笑

そして、何より商店街には小さな子供がいる家族連れが多いということ。
学校が夏休みなこともあり、団地の広場ではチャリできた小学生がアイスクリームを食べてたりなんかします。図書館やパティスリー、飲食店でも小さな子供をよくみます。

ついこの間は、お蕎麦屋さんで、スマホのキャリア別の通信料について熱弁していた小学生集団が、蕎麦湯を頼むタイミングについて食後がいいのか、今頼むべきなのか論争を繰り広げていました。個人的には食後がいいんじゃないかなと思います。それにしても会話の内容が令和です。
なにはともあれ、地域的には若い人たちもたくさんいて、団地とも関わりの深い生活があるようです。

団地の境界は縁側のようなゆるさがある

団地に住んで良いなと思うのは、ウチとソトの境界線が非常に曖昧なことです。

一般的なマンションのような集合住宅と団地をコミュニティ的にくらべたときに、その境界線という要素はとても大きいような気がしています。

マンションなどは、入り口にエントランスがあり、オートロックだったり管理人さんがいたりするので、基本的に外部の人は入れません。コミュニティ活動があるマンションも増えていますが、だいたいはマンション内で完結するようになっているようです。

一方、鶴川団地の敷地の中には、地域に愛される商店街があったり、大小様々な公園や溜まり場があり、団地の住民以外の人もよく団地内を通ります。公道も通っていますしね。
夏祭りやバザーなどイベントも盛んで、夏祭りは市内でも有数の動員数を誇る規模だそうです。

(写真:鶴川団地50周年記念冊子より)

ソトでもウチでもない絶妙な曖昧さを持っているのが、鶴川団地や商店街のもつ包容力であり魅力なのかもしれません。

鶴川団地の周りのライフサイクル

鶴川団地周辺は、小田急線 鶴川駅からバスで10分ほどの距離にあり、周辺には静かな住宅街が広がっています。

戸建てのお家が多い印象です。
鶴川団地にお住まいの方のお話を聞いてみると、鶴川団地で生まれ育った子が、大きくなって団地の周辺に家を建てて、また子育てをしていくというケースが多いとのこと。なるほど、とても自然です。
そして、戸建てでの子育てがひと段落したら、また鶴川団地に戻ってくるという人もいるそう。これもまたとても自然。鶴川の地域の循環を感じます。

まさに鶴川の地域コミュニティの中心に鶴川団地の歴史ありです。これからもまた鶴川団地での暮らしをレポートさせていただきます。ありがとうございました!