建築家でなくても、家を建てていいんです「Topanga Cabin」
デザイナーのMason St. Peterは、友人に逢いにカリフォルニア州のトパンガ渓谷を訪ねました。それが運命の始まり。彼はこの緑豊かな土地に、ひと目で恋をしてしまったのです。この場所にはいくつかのキャビンがすでに建っていましたが、どれも所有者がいて自分のものにすることはできませんでした。普通なら、ここで諦めてしまうところ。
でも、どんな単純な家でもいいから、自分で建ててしまえばいいんじゃない?
ひらめいた彼は、アーティストであり写真家の妻、Serena Mitnik-Millerと共に、本当にサンタモニカの山の中に自分たちだけのキャビンを建ててしまったのです!
とても小さいし、ほったて小屋みたい。いかにも手作り感溢れる小さな家です。でもここには、かれらのワクワクがぎゅっとつまっています。
蝶番のついた裏の壁は、観音開きになります。開け放てば森すべてが自分の部屋になるのです。家というより、開放的なテントのよう。作り付けの棚は傾斜を利用して、狭いながらも広い収納スペースを提供してくれます。そしてどうやらこの棚がそのまま階段になっていて、ロフト部分に昇ることができるようです。
棚と棚の間に板を渡せば、大きなテーブルに早変わり。急な勾配に建っていますが、ウッドデッキを基礎にしているので広々としたスペースを確保することができました。木漏れ日が挿しこむデッキでハンモックに身を任せ、「さあ、今日は一日、どんな楽しいことをしよう?」なんて考えるのは、至福のときに違いありません。
週末だけしか使わないのはもったいない。毎日のんびり過ごしたくなるような、小さいけれど想いのたくさん詰まった家です。