高温多湿な地域にピッタリな風通しの良いスモールハウス「The Zachary House」
ザッカリーハウスは渡り廊下のある可愛らしいスモールハウスだ。オリジナルはステファン・アトキンソンによるもので、彼の両親のために1999年にルイジアナのザッカリーに建設された。
この家は、二つの異なるスタイルを持つ独特な建築だった。ひとつは、ドッグトロットと呼ばれる渡り廊下を持つ形式。そしてもうひとつはショットガンと呼ばれる、ルイジアナでは主流のドア以外には窓のない間口の狭く長細い家。そのため、この家は当時のデザイン誌の寵児となった。
渡り廊下にはさまれた、小さなふたつの家屋の片側は、ベッドルームやバスルームが配され、もう片側にはリビングとキッチンダイニングが設けられた。家の中央に風の通り道のあるザッカリーハウスは、気温と湿度の高いルイジアナのような地域にはぴったりだった。屋根つきの渡り廊下は、風通しが良いため、家族の集うリビングの延長としても使えた。
残念ながら、このザッカリーハウスは売却され、2005年には取り壊されている。ザッカリーハウスは、その小ささとシンプルさから、誰にでも建てられやすい建築の良い例であった。
そんなザッカリーハウスに目を付けた人物たちがいた。テリー・モフィットとデューク大学の心理学講師のアブシャロム・カスピーである。カスピーはある本のカバーでこのザッカリーハウスを見かけ、アトキンソン氏に手紙を書いた。アトキンソン氏は、彼らに自分の建築を無償で使っていいと取引した。しかし、もし二人がかなりの手を加えた場合は、告訴するというもの。
今回、米国、北カリフォルニアのランスーに再築されたザッカリーハウスは、この二人の手によるものだ。彼らのおかげで間違いなく、このザッカリーハウスは最注目されることになった。
興味を持たれた方、場所はルイジアナではなく、北カリフォルニアですので、お間違えなきよう。
Via:
http://smallandtinyhomeideas.com/
http://www.studioatkinson.com/new-zachary-1.htm
http://www.archdaily.com/282552/
http://www.tinyhousedesign.com/