天然素材だけで造られた、森の中の小さなキオスク「sustainable bamboo kiosk」
一見、何でもない古ぼけた小屋のように見えてしまいますが、それで通り過ぎてしまっては、あまりにも想像力を使っていないといえるでしょう。では、この建物は何?
この小さなキオスク(小規模の建物)、実はカンボジアの森の中に設置されたクマの救助センターなのです。カンボジアではクマの違法捕獲が問題になっていて、それを解決に向けていくための救助施設であると同時に、ここでは研修等も行われているとのことです。
肝心の建物ですが、柱や屋根や壁といった基本的な構造部分はタケや煉瓦といった天然素材が使われています。建物には適度な強度を持たせるために、現地で採取された砂や鉄くずが積極的に再利用されています。カンボジアの亜熱帯の気候の中、しかもうっそうと茂る森というフィールドで、周囲の景観を壊さずに最低限の居住性を確保する。そうすると、こんなシンプルで美しい建物が生まれるのかもしれません。
また、キオスクを作るためのノウハウは、ウェブサイトからダウンロード可能で、誰にでも利用してもらえるようになっているとのこと。そうすることによって、新しい技術やアイデアをフィードバックしながら、よりクリエイティブで幅広く自然に優しいプロジェクトを展開していこうとしています。