共鳴する現実と鏡の中の世界「見えない小屋」
公園の中に不自然に浮かぶ6つの箱。よく目を凝らすと、小屋のカタチが見えてきます。なぁんだ、鏡でカモフラージュした小屋だったのか。
でも、あれ? 小屋にしてはなんだかバランスがおかしくありませんか?
壁に鏡が貼られただけのただの小屋に見えますが、近づいてみると、本当は薄っぺらい「小屋もどき」であることがわかります。
小屋のカタチの平らな鏡を置いただけでは、窓やドアを模した部分は箱にはなりません。薄っぺらくても一応は立体なので、まるでそこに本物の小屋が隠れているように見えるのです。
さらに、立体だけれど薄っぺらであるために、長方形の向こうに見える景色と鏡に映る景色とが絶妙に重なり合います。本物の景色と鏡の中の世界が共鳴するので、まるで箱が宙に浮いているようにも見えるのです。
stpmjが設計した「見えない小屋」は、ニューヨークソクラテス彫刻公園とThe Architectural League of New Yorkが主催したプロジェクト「Folly 2014」のひとつとして建てられました。若手建築家・デザイナーによる、小屋であって小屋でない、びっくりするような建築の実験です。
夜になってぼんやりと光を反射する様子は、まるで透き通った本物の小屋のよう。実際に目で見て、ドアの部分をくぐってみたりして、この不思議な錯覚を実感してみたいですね。
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