小さくても狭くない、ベッドや家電が壁からとび出す北欧の家「Passion House M1」
「Passion Group」と「Architect 11」、さらにエストニアの建築家「Eero Endjärv」の3つのグループが共同で作り上げたプロジェクト「Passion House M1」のプロトタイプが公開されました。
そのコンパクトな外観からは想像もつかない機能性と空間利用法が特徴です。
一見シンプルでコンパクトなこの家。リビングが広くガラスウォールから差し込む太陽光も手伝って開放的な印象ですが、就寝時間には壁に埋め込まれたギミックを引き出すと、あっと言う間にベッドが展開されるのです。
さらに友人などの来客時にはリビングのソファーもベッドに。ソファーの後ろにさりげなく壁の一部であるかのよう組み込まれているベッドマットが邪魔をせずリビングに溶け込み、必要な時にだけその役割を果たします。
ベッドだけでなく、このモジュールハウスは、インテリアから家具家電まで最初から組み込まれており、デッドスペースをとことん無くしています。更に、さりげない収納設計で隠されているのでモダンな雰囲気を壊しません。
40㎡というコンパクト設計なのにキッチン&リビング、トイレ、シャワー、アウトドアデッキ、ベッドルームはもちろん、さらに追加のベッドルームか、もしくはサウナのどちらかを選んで組み込めます。
大部分が木材で造られていますが頑丈に設計されていて少々の雨や風、雪にもビクともしません。北欧諸国各国の基準も満たしていて、もちろん壁には断熱材も使われています。
設計の時点で家具家電も含めた空間利用や住宅機能を追及したこのモジュールハウスは、これまでの「収納」や「空間デザイン」を考え直すきっかけになりそうです。
壁やソファーがベッドになったり、戸棚を開けると洗濯機が現れたり、まるで現代版の忍者屋敷のような家。プロトタイプのこの家がドンドン進化して、もっと面白いカラクリが飛び出す日を期待したいものです。
Via:design-milk.com