自然と建築との対話をデザインへ「A Modern Treehouse in Belgium」
近年、世界各国で盛り上がりを見せているツリーハウス。様々な建築家が、ツリーハウスのデザインを手がけています。木の上にある住まいを見ると、冒険心をくすぐられてなんだかわくわくしてしまう方も多いのではないでしょうか。ベルギーの建築事務所であるBaumraumは、そんなツリーハウスを多く手がけている事務所です。
都市部や郊外を含めて、40戸以上ものツリーハウスをデザインしたBaumraumのデザイン理念は、”自然と建築との対話”。2003年にAndreas Wenningが起こしたこの事務所は、まさに、ツリーハウスをデザインするために生まれたといっても過言ではありません。
Andreasは、住居は常に樹木との対話の中に作られるべきだと語ります。対話というのは、必ずしも似たようなものであるべきだという意味ではありません。住居と樹木のコントラストを巧く操ることも重要だといいます。
今回ご紹介しているBaumraumの最新のツリーハウスプロジェクトは、ベルギーの北東に位置する松や樫の森の中にある、40㎡程度のプロジェクトです。このプロジェクトにも、もちろん同じ理念が徹底されています。
今回Baumraumが重要視したのは、周りの環境との共存。環境への影響を最低限にするために、構造は全て工場で作られる、いわゆる”プレハブ”にしたようです。また、19本の柱でなるこの住居の構造ですが、木の根を傷つけないように、うまく木を囲うように位置をずらして配列されています。
一見モダンな建築に見えますが、環境への配慮のこだわりと、周りの環境へうまく溶け込ませているこのデザインは、人間の住居の原点とも言えるのかもしれません。