庭先遊び。 197坪・伊豆高原
伊豆伊東市「伊豆高原」。リゾート地として一時根強い人気を誇ったこのエリア。今も尚、昔と変わらぬポテンシャルを秘めつつも、老いた建物は静かに次の世代の利用者を待っていた。
エリア:静岡県伊東市八幡野字高塚 価格:690万円
建物面積:19坪 敷地面積:197坪
間取り:2LDK
テラスに続く木枠サッシ
1969年に建てられたこちらの建物。今の住宅メーカーがサクサクっと建てた感はなく、丁寧に作られたであろう室内は、何処か落ち着いた雰囲気を醸し出す。今では珍しい木枠のサッシ、壁紙すらも見当たらない空間は、誰かの書斎に訪れたような錯覚すら覚える。古い建物とはいえ、そんな雰囲気を纏う空間は、大きく改修せずともインテリアを入れ替えるだけでよりグッとくる空間に仕上げられる事だろう。
リビングダイニングはコンパクトながらも、室内からそのまま続くテラスが空間の広がりだけではなく、庭先に茂る緑をより身近に感じさせてくれる。ゆったりとしたソファーを窓に向けておく事で、それこそ額縁に入り込んだ庭を楽しむ感覚だ。現在の庭はあまり手入れされていない状況。数年後の窓から望む景色を見越して、植樹やガーデニングに勤しんでもいいだろう。
庭でのチャレンジ
高く伸びた木や、ちょっとした低木。写真は季節のせいもあって、葉が落ち、少々寂しそうな雰囲気が漂うが、夏には勢い良く緑茂る庭となる。少々手入れは必須だが、室内、テラスからつながる庭には、遊び心がくすぐられる。
庭先でのキャンプ。庭先で流し素麺。庭先でBBQ。庭先で露天風呂などなど。この物件の大きな魅力でもある「温泉付き」という切り札をうまく遊びこなしてみるのはいかがだろうか。間取りを見る限り浴室には大きめな窓が備わっている。大きな工事せずとも、蛇口などから温泉を外に引き出し、お手製の露天風呂に流し込み、完全なるプライベート風呂を作ってみるのもいいだろう。
夏のハイシーズンには、昼間から流し素麺、夕方からBBQを開始し、暗くなってからは、弱めの照明を湯船の脇に置いて、星空見ながら温泉につかる。そんな生活も夢ではないのではないだろうか。一日を満喫した後には和室にゴロ寝もいいし、庭に凝ったテントを用意しておいて、虫の音をBGMに眠りにつく。所謂普通のキャンプとは異なり、築40年のこの建物があるからこそ安心して楽しめる時間がある。建物自体はコンパクトなサイズなため、その広さだけに捉われず、庭先の活用も計算に入れて検討してみてはいかがだろうか。
温泉有りの物件。それだけでもちょっとした気分の高揚を感じられる。
古き良き時代を垣間みれる建物のため、大きく改修をいれなくとも、雰囲気ある居心地の良い休日の家に仕上る事だろう。
建物裏手にはこのエリアのシンボルでもある「大室山」、海岸線にも比較的すぐに出られるため、海の幸を買い占めてのんびりとした休日を過ごしていただきたい。