暮らしに遊びを!屋根でそり滑りができる家「Pulkabacken house」
冬になると雪が深くなる北欧の国、スウェーデン。そんなスウェーデンの森の中に、スロープになった屋根が特徴的な一軒の家があります。その屋根は、テラスになっているルーフトップから、夏に芝生で覆われる野原を、まるで滑り台のように繋げています。
この家をデザインしたのは、Street Monkey Architectsというデザイン会社です。約200㎡の延べ床面積を持つこの家の構造は、プレハブのスチールやコンクリートのモジュールでできています。プレハブのコンクリートはよくありますが、スチールを使うのは珍しいそうです。工場で作られたものをこの敷地に運び、その後敷地でこの家の形に組み上げたそうですが、組み上げる作業にかかった時間はたったの2日。施工現場での作業が短時間ですみ、精度があがるのは、プレハブで作られる家の特徴ですね。
この家のエントランスは2階にあります。床から天井までの背の高い窓からは、海が臨めるそうです。そんな景色の良いリビング、ダイニングとキッチン、子供達のための勉強部屋、マスターベッドルームなどが2階にあります。1階には、バスルームやファミリーベッドルーム、3つのゲストルーム、それから庭に面したデッキがあります。1階からも2階からも外に出ることができるなんて、なんだかわくわくしますね。
屋根の上もテラスのようになっているので、夏はここでパーティもできるそうです。スロープを通して、道路からダイレクトにつながっているので、とても使い勝手がよさそうです。冬はもちろん雪がつもるので、このスロープを使ってそり遊びができます。家の上でそり遊びができるだなんて、子供達にとってはまさに夢のようなおうちなのではないでしょうか。
屋根の大部分がずっと雪に覆われているなんて、なんだか寒そうにも思えますが、この家は高気密、低冷暖房負荷のパッシブハウスの理念のもとに設計されています。断熱材の量を増やし、また気密性も非常に高くつくられています。エネルギー効率を最大限に考えて、暖房なども設計されているので、冬も寒くないそうです。
とても開放的で、自然を感じながら、そり遊びができる家。子供達にとって、これ以上ないくらい夢のつまった家ではないでしょうか。