30年落ちのトレーラーをリノベーションしたユーチューバーカップル「Julia’s Renovated Fifth Wheel Camper」
ローンに縛られない家の選択肢として、少しずつ認知されてきたタイニーハウス。そうは言っても、完成までには数百万のまとまった金額が必要になることも。そこでタイニーハウスの代わりに安価な中古トレーラーを入手し、自分好みのオシャレな家へと変身させたカップルがいます。
ノースカロライナ州のJulia Fowlerさんと彼女のボーイフレンドは、30年落ちの古いトレーラーをキャッシュで購入しました。リノベーション前提で手に入れたものの、元のオーナーによる漏水のダメージは2人の想像以上。結局彼らはトレーラーの8割近くを6ヶ月かけて作り直すという困難に見舞われます。
しかし彼らが大幅に手を入れたことでトレーラーの古さは一掃されました。インテリアは白を基調にブルーを効かせ、明るく清潔感のある住まいへと装いを新たにしました。サイトに投稿されているいくつかの動画で室内の様子が詳しく紹介されているので、そちらもチェックしてみて下さい。
この家を見ていると、トレーラーを改装するメリットは、意外にもその「狭さ」にあるのではないか?と思い至ります。両手を真横に伸ばせば壁に手が届きそうな狭さも、工夫次第で使い勝手の良い空間に作り変えることができるのです。
キッチンを例に取ると、目の高さにあるレンジ、吊りキャビネットと窓の隙間を利用した奥行きの浅い棚、シンクと向かい合わせに造りつけられたL字型の作業台兼デスクなど、動線に一切の無駄がありません。物を取る、調理する、片付けるといった作業がワンアクションですむ快適さを経験したら、もう普通のキッチンには戻れなくなってしまうかもしれませんね。
予算に限りがあっても、DIYにかける労力を惜しまず、常識に囚われない物の見立てができれば大丈夫。古いプロパンタンクを使ったコンロ周りのパネル、旅先で拾った流木のタオルハンガー、ヨガのボルスターを肘掛にしたソファー、古いスケートボードでできた壁のオープンシェルフなどなど。ちょっぴり視点を変えるだけで、拾い物やお値打ちのリサイクル品が、一点物のオシャレなインテリアに大変身。
小さな家にぴったり収まる家具や雑貨を探すより、身近な物で手作りしてしまうことが、ローコストに抑える秘訣のようです。
中でも出色の出来栄えは、古い世界地図をていねいに貼りつけたバスルームの壁。地図を見ながら、次はどこに行こうかと思いを巡らす時間もまた楽しいもの。ブルーグリーンの地図の色合いも、暗くなりがちな狭い空間をパッと明るく見せてくれる効果があります。
元がトレーラーだからか、室内のいたる所に窓があり、どこに行っても明るいJuliaさんの家。古いトレーラーをここまでの状態に作り替えるには、相当の覚悟や労力が必要だったはず。誰もが簡単に真似のできることではありません。しかし彼女のトレーラーを見ていると、オリジナリティーあふれる素敵な空間に、たくさんのお金は必要ないのだと気付かされるのではないでしょうか。