家の中に木が生える、ハンモックとプール付きのお洒落ラウンジ「Tepoztlan Lounge」
メキシコ政府観光局に「魔法のように魅惑的な自治体」として選出された、メキシコのモレロス州にある街「テポストゥラン」は、メキシコシティーから車で90分ほど南下した場所にある。
テポストゥランはお金持ちや外国人が多く居住しており、詩人、芸術家、音楽家などの文化人にも人気の街だ。森に囲まれた山間にあり、スペイン人がこの地を攻める以前の1200年前、メキシコで崇拝されている羽蛇神であるケツァルコアトルが生まれた地であると神話に描かれている。
そんなテポストゥランの山の麓に新しい貸別荘群が建てられることになった。そのプロジェクトの一環として建てられたパビリオンが、今回ご紹介するスモールハウスだ。今までもユニークなスモールハウスをご紹介してきたが、その中でもかなり斬新な形をした「Tepoztlan Lounge」を、写真を交えてご紹介していこう。
筆者が以前執筆した記事『今日はどこから海を見る?複数の窓と、異なる眺望を持つ家「Sun flower house」』でもご紹介した、スペインやメキシコを拠点に活躍する建築事務所カタバル&ソラ-モラレス(Cadaval & Solà-Morales)が、今回紹介する建物「Tepoztlan Lounge」を手掛けている。
緑の洪水のように、見渡す限り濃く美しい森と芝生に囲まれた土地に建つ「Tepoztlan Lounge」は、半分は屋内、半分は屋外となっていて、その境目がない。屋内にいながら、まるで自然の中に佇んでいるような、味わいのある場所なのだ。
コンクリートでできた3つのウイングは、美しく弧を描いた凹型三角形のユニークな形状だ。それぞれのウィングの先端には三つの部屋がある。一番広い部屋は、空調のついた居心地の良いリビングエリアで、宿泊者はこの部屋で寛げる。リビング以外には、外気が寒くなってきた時に子供たちが遊べるキッズルームエリア、そしてオープンバー兼キッチンと、二つのトイレ、更衣室が設置されている。
家の後方にはふたつのパティオがあり、前庭には卵型のプールがある。
家の中央には屋根はあるものの、半アウトドアになっている。この家にベッドルームはなく、代わりに天井からハンモックが吊るされている。その中央には、ふたつの樹木がにょきっと生えており、屋根を突き破って空高く幹を伸ばしている。
もともとこの家の建設予定地には、2本の大きな木があった。建築家はこの二つの木を生かした家を作ろうとコンセプトを考えた。その結果できたのが、自然と交わる空間だった。
数泊過ごすのもいいし、自然ともっと親しみたいなら長期滞在も可能とのこと。歴史のあるミステリアスな土地で自然と対話しながら過ごすのも良い思い出となるだろう。
Via:
dezeen.com
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