ツリーハウスになりたかった…?伊豆下田
このアングルで見るとツリーハウスに見えなくもない。しかし残念ながらツリーハウスではない。だが「ツリーハウスへの憧憬をこじらせた」風の元凶である、周囲の木立と28段のアプローチは、そのままそっくりこの家の魅力にもつながっているようだ。
エリア:静岡県下田市大賀茂 価格:成約済
建物面積:18.49坪 敷地面積:69.57坪
間取り:2LDK
海も緑も!両方が手に入る穴場的ロケーション
伊豆下田は車さえあれば日替わりで各地のビーチが楽しめる、海好きには願ってもないロケーション。この建物がある下田の吉野苑からは、サーファーに人気の高い多々戸ビーチへも車で10分程の好アクセスだ。最寄りのスーパーも車で5分と滞在中の利便性は高い。リゾート感は期待できないが、食材の確保や観光地へのアクセスの良さは魅力的だろう。最寄りの伊豆急下田駅も近いので、車のないメンバーを駅でピックアップするにも好都合だ。
仲間と育てる海チカの家
築年数を考えると納得できるのだが、びっくりするような物件価格は大変魅力的だ。この価格ならば、海仲間でシェアをして夏の遊びの拠点にするのも現実味がある。立地の良さを活かしてメンバーが来ない日はAirbnbとして貸し出すのもアリかもしれない。うまくいけば家の維持にかかる費用を夏の間に賢く回収できるのではないだろうか。
この時代の家によく見られた木目プリントの壁には昭和ミッドセンチュリーの家具を合わせたい。キッチンの前には昭和の食堂よろしくデコラ張りのダイニングテーブルを格安で調達し、気取らずにのんびりと過ごせる昭和の海の家風に仕立て上げよう。
・デメリットをメリットに変える
道路から家までの28段の階段は、日常を過ごす家ならデメリットといわれても仕方がない。しかし遊びの舞台である別荘として考えるなら話は別だ。ゆるくカーブを描く石段は、行く先に何があるのだろうかと、ワクワクした高揚感を訪れる者に与えてくれる。南面を覆う大木も、切ってしまえばすっきりするのだろうが、それでは隠れ家みたいなプライベート感は薄まってしまう。せっかく敷地に木があるのだから、ここにハンモックを吊るすなどして、遊びの基地的雰囲気を前面に押し出す方が楽しそうだ。
二階の横に長いベランダは現状手つかずといった風情だが、ここにデッキを敷き込んで、デッキチェアーをいくつか並べたら、午後の昼寝の指定席になるだろう。ベランダの手すりにはカーテンタイプのイルミネーションを吊り下げて、ちょっとした非日常感の演出に。冷たく冷やしたスイカにかぶりついたり、朝市で調達した干物を肴にビールを味わう時も、あえて二階の展望台風ベランダに会場を移して、短い夏の休日を満喫したいものだ。
築年数が建っているので水回りの取り換えなどは予め費用に見積もっておく方がよさそうだ。お飾りとしての別荘ではなく、日常使いの第二の家として存分に遊びつくそう。