IKEAの本棚が組み立てられたら大丈夫、自分で組み立てるイギリスの「Tiny House」
こんな家に住んでみたいな……、とため息がでるくらい、味わい深い雰囲気を持つこの建物は「セルフビルドキット」の家、なんと自分で建てることができるのです。
このタイニーハウスを販売しているマークさんは、小さい時から秘密基地を作ったり、夏休みになるとおばあちゃんの家で、内緒でツリーハウスを作ったり、少年時代はツリーハウス作りに夢中になっていたそうです。
そして時がたち大人になった今、おばあちゃんの家にある、あの初めて建てたツリーハウスを訪ねてみると。屋根や床は殆ど抜け落ちていましたが、ツリーハウスは未だに残っているそうです。
そんな少年時代の体験を活かしてできた、マークさんのタイニーハウスは、モバイルと固定型のタイニーハウスは約120万円からあり、キャビンタイプでも150万円からという信じられない価格帯になっていて、しかも4種類のデザインから選ぶことができるのです。
屋根材や窓、外壁材などのグレードアップもあり、自分の好みに合わせることができ、わかりやすく表示されて、レゴブロックのカタログでも見て「何を買おうかな?」というような感覚で選ぶことができてしまいます。
そしてこのタイニーハウス最大の特徴と魅力は初心者にもやさしい「組み立て式キット」になっていることです。
イギリスのThe Dairy Mail 社の記者で、DIY初心者のトムさんが、実際に購入し7日間で組み立てたという記事があります。その体験記事では、マークさん手書きの7ページの組み立て説明書にしたがって、番号付きパーツを、組み立てていくだけで本当にできてしまいました。ただ7日間という短い期間だったこともあり、体力的な消耗は、かなりあったようですが、大きな問題もなく、無事に完成することができたのです。
初めは子供達のために建てるつもりだったタイニーハウスでしたが、完成後は実際に、寝泊まりしてみたら、まったく狭さを感じることなく、暖房はすぐに温たたまり、しかも自分で建てた愛着もわき「これなら住みたいな」と、すっかりタイニーハウスの魅力にはまってしまい、子供達には渡したくなくなってしまったようです。
すこし前までは「タイニーハウスに住んでみたい」という夢だけを抱いていたのに、今では「自分で建てる」ということが、できるようにになり、また違った「自分の住処への愛着」がうまれ、もっと自分らしいミニマムライフに近づくことができる、そんな可能性を広げてくれるような、タイニーハウスです。
(文=Naoko Jokoji)