馬を運ぶトレーラーを改装しました。ロイヤルブルーのモバイルバーで、ジントニックを飲もう!「The Gin Tin」
緑が美しいガーデンに現れた、鮮やかなロイヤルブルーのバーカウンター。このおしゃれな移動販売車が、もともと馬を運ぶための「ホーストレーラー」だったなんて、言われなければ気づかないのでは?
このモバイルバー、イギリスに住む父娘がタッグを組んで始めたものだと聞くと、さらにビックリしてしまう。モバイルバーのアイデアをひらめいたのは、娘のアンナである。
「以前から、父とは何かビジネスを一緒にしたいとたびたび話していたの。私たちのジンへの熱い想いはさておき、日々の仕事とは完全に違う何かに挑戦したい!という願望から実現したプロジェクトなのよ。」
縁あって購入した中古のホーストレーラーは、10年ものだった。それを父親のジョンがモバイルバーに改装するのに要した時間は、たったの8週間!
アンナいわく、「父がホーストレーラーを8週間で見事にモバイルバーに改装していく様子は、目を見張るようだったわ。わお! 本当にやった! と胸が熱くなった。」
もともとダークグリーンだった車体は鮮やかなロイヤルブルーにペイントされ、見違えるように美しくなった。薄汚れていた室内も、綺麗な乳白色に塗られ、まるで新品のようにピカピカだ。
父親のジョンは、なるべく元のトレーラーの構造を生かそうとするセンスも抜群だった。もともと側面上部にあったドアハッチは、チョークボードのメニュー表に様変わり。そして馬がトレーラーに入るときに蹄(ひづめ)で踏みつけていた2箇所の踏み台は、白い可愛らしい柵が施され、お客さまがバーにむかう素敵なアプローチに生まれ変わった。
このモバイルバーはお客さまの要望にこたえ、様々な営業形態をこなす。もちろんオーダーメイドのサービスも請け負っていて、ウエディングへの出張はとりわけ大人気だ。お客さまと一緒にオリジナルラベルのジンカクテルを開発したり、モットーは、「楽しいと感じることを何でもやる」だ。
アンナはさらなる夢を語る。「今はモバイルバーをけん引するのに車を使っているけど、ゆくゆくは大きめのトラックに改良したいの。そうすれば、もっとたくさんの備品や、材料なんかを積んで走れるでしょう? あなたが想像する以上に、楽しくて素敵なバーにバージョンアップさせていくわ! 」
これからも、アンナの溢れ出てくるアイデアを、父親のジョンが見事にカタチにしていくのだろう。その様子に、目が釘付けになること間違いなしだ。