実は段ボール製。組み立て式の家「Wikklehouse」
建設界のノーベル賞ともいわれる「プリツカー賞」を受賞した板茂(ばん しげる)氏は、環境にやさしく防火・防水ができる紙管を使った建築を手がけることで知られています。坂氏だけでなく、再利用やリサイクルできるサスティナブルな建築を目指すために紙素材を活用する動きが世界中で高まっているようです。
オランダ・アムステルダムにあるFiction Factory社もそのひとつ。環境にやさしい家を建てるために、段ボールでできた組み立て式の家をつくりました。
「Wikklehouse (包み込む家)」と名づけられたこの家。完成したプロトタイプの家は、高さ3.5m×幅4.6m×奥行き1.2mからなる基本パーツを数個つなぎ合わせ、そのパーツの数を増減させることで建物全体の大きさを変えることができるのだとか。このパーツは24層になるダンボールを環境に優しい接着剤で固めて作っており、外壁は防水加工を施した上にウッドパネルで強固にされています。
「ダンボールを主建材としてつかうことで、美しいデザインと驚異的な構造の強さをもつ最新のサスティナラブルな家になりました」とデザイナーは語ります。
組み立て式なので、輸送や移動も簡単。この軽量なデザインなら土台も不要ですが、コンクリートの礎石のようなフレームの上に建てることもできます。 キッチン、シャワーやバスルームを設置することも可能。もちろんリサイクルもできます。通常の建築より3倍丈夫で、少なくても50年は使えるのだとか。
Wikklehouseは、プチ旅行用の小部屋や自宅兼用のオフィスにおすすめ。災害時の仮設住宅としても使えるかもしれません。
こんな家に住んだら、すべてのひとが 環境にやさしい、サスティナブルな暮らし方を考えるようになるかもしれませんね。