人気建築家のドリームハウスは森の中「Longbranch Cabin」
シアトルベースのOlson Kundigがつくる建築は、森の中のキャビンなど、シンプルでコンパクトかつ自然に溶け込むデザインが多い。国内外に名前を知られる人気建築家だが、親しみやすい作品つくりに定評があるように思う。
さて、今回はそんな建築事務所Olson Kundigで活躍するスターキテクト、Jim Olsonの実家を拝見してみよう。
ワシントン州Longbranchの森のなかに突如出現する家。大きな窓に斬新な間取りとモダンな構成美から人気建築家の気配をうかがうことができるが、一方で木材をふんだんに利用したどこか懐かしいような仕上がりでもある。Jim Olsonの祖母がもともと住んでいた場所に立てられた、彼のドリームハウスなのだ。
コンパクトなブロックユニットをコの形に組み合わせた構造が特徴。どのユニットにもふんだんに窓が採用されているので吹き通しがよく、家のどこにいても閉鎖間のないコンパクトな居心地良さを味わえそうだ。日が暮れた後に光が灯ると、地面から浮き上がった東屋のような様相も呈す。
家の周りを囲むウットデッキがどこか日本の縁側を想起させる。窓から見えるのは自然のみ。中にいるのか外にいるのか、外部と内部の境界が曖昧なところも好ましい。Jim Olsonのドリームハウスは、誰もが夢見る家なのかもしれない。