本棚が作り上げた静謐な空間。ヴェニスの「Latticed Wooden Bookshelves」

Via: inhabitat.com

広いホールの中で図書の展示を行う場合、どのように置いていくのが良いだろうか。平積み? それとも壁面に沿って本棚を設置する? イタリアのヴェニスには、それとは全く異なるアプローチで「本のための空間」を生み出し、話題になっている作品がある。

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2年に一度、イタリアのヴェネツィアで1895年から開催されている現代美術の国際美術展覧会「ヴェネツィア・ビエンナーレ」(Biennale di Venezia, 英語: Venice Biennale)。スロヴェニアの建築チーム「Dekleva Gregorič Architects」は2016年、その大規模なイベントでこの本棚を発表し話題を呼んだ。

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ラティスのように板を組み合わせることでパーテーション的に独立した空間を生み出すことに成功している。

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中に入るための入り口が開放されているで決して閉鎖的ではないが、内側に入ると木のプレートの視覚効果で外の世界が気にならなくなる。本の吟味に集中できそうだ。

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階段状になっているので、手の届かない上段に展示してある本にも、ステップを上りながら到達することができる。そしてそのままそこに腰かけて本を読みふけることもできるという。空間の仕切り、収納、階段、座席の役目をすべて兼ね備えている一台四役の優れものなのだ。

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このヴェネツィアでの展示作は窓を囲むようなデザインになっているが、建築チームのホームページではさまざまなパターンのデザインが提案されているので、どんな部屋や空間にも当てはめられそうだ。

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ちなみに、この「Latticed Wooden Bookshelves」は、ヴェネツィア・ビエンナーレの展示が終了する秋にはヴェネツィアからスロヴェニアにある美術館(Museum of Architecture and Design Ljubljana)に移されるという。これからも変わらずに、静謐な空間を人々に提供してくれることだろう。

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