箱型のパーティションで、スペースを分ける。スペインのシェア・オフィス「Office Dones del 36」
2つの全く業種が異なる会社が、ひとつのオープンスペースをシェア。しかも、時期によってオフィスに詰める人数が変動、となれば、通常なら可動式の間仕切りパネルなどを使ってプライバシーを守ることになるだろう。
でも、背の高いパネルを置いてしまうと、せっかくの広々とした空間が小さく区切られてしまう。しかも、自然光や窓からの景色を楽しめるのは窓際にいる人たちだけだ。
そこで、バルセロナの建築事務所ZEST Architectureは独自のデザインを考案。部屋の真ん中に、大きな箱型のパーティションを設置した。
パーティションをあえて、斜めの角度に置き、奥の方にも自然光が届くようにした。外壁には明るいバンブー材を採用。一見、ドアつきの部屋のように見えるが、裏側の二方は全面収納棚となっている。
中には、会議やプレゼン用のテーブルと椅子があり、来客をサッと通すことができる。内壁には防音材を入れ、カラフルな布地でアクセントをつけている。
周りのテーブルには2.5✕2のパイン材を採用。幅を通常より広めにすることで、人数が増える時期でもみんなでテーブルを囲めるようにしたという。バンブーとパインの明るい素材がグレーの床とマッチして、北欧風の雰囲気を醸し出す。
シェア・オフィスの利点は、キッチンやトイレなどを共有できて省エネにもなること。普段はあまり縁のない業種の人たちと出会う機会にもなる。1社ではちょっと贅沢かもというスペースを楽しめちゃうのも、シェアというコンセプトのおかげ。シェア・オフィスはいろいろな可能性を広げてくれる。
via:
zestarchitecture.com