シンプルさとデザイン性のさじ加減が絶妙! こだわりの家「casa rozzo」
「家と住人の関係は、もっと良いものにできるはず!」そんな想いを持つ人に、ぜひ見て欲しい家があります。
たとえばイギリスをはじめとしたヨーロッパの国々では、家を自分好みにリノベーションしたり、思い思いのインテリアを配置したりしてスタイルのある暮らし方を実現しています。彼らにとって家は、住人のライフスタイルや人生そのものを映し出すディスプレイのような存在なのです。
更にヨーロッパでは、「家は古ければ古いほど良い」と考える人が多いのも特徴。それは古い家がまとう歴史、つまり家で過ごした人々の時間や、手入れをした過程に価値があると考えられているからです。
こういったヨーロッパ式の「ライフスタイルを映し出す」「過ごした時間を味方につける」という家のスタイルを、日本に取り入れられないだろうか? 手が届く高品質を実現する”商品住宅”というコンセプトを掲げるカーサプロジェクトが取り組んだそんな挑戦が、画期的な住宅「casa rozzo」としてカタチになりました!
最先端でありながら、ラフさを感じさせる。スタイルが確立されているけれど、住む人々の好みも取り入れる余地がある。そんな欲張りな「casa rozzo」を、ご紹介したいと思います。
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ラフな素材感を楽しめる「casa rozzo」
「casa rozzo」の特徴は、「バリエーションを選べる」ということ。
間取りや住宅サイズはもちろんのこと、なんと内装のデザイン・テイストを5つのパターンから選ぶことができるのだとか。新居にも関わらず、内装にある程度の方向性を見せてくれるという画期的なスタイルが話題を呼んでいるのです。
ちなみに「casa rozzo」のrozzoは、イタリア語で「ラフ」「粗削り」を意味する言葉。けれどそれは決して粗野ということではなく、「住む人の好みを反映する余地を残すデザイン」という意味での「ラフさ」なのです。インテリアの方向性を示してくれるデザインと、適度なラフさを持ち合わせる「casa rozzo」をより深く知りたい。そう考えた「YADOKARI」は、内装プロデュースを手がけた「ファクトリー・ツール」代表取締役である植松和典さんと企画担当者の片桐尚枝さんから、魅力をじっくりと伺いました。
「casa rozzo」の家は、玄関からキッチン、壁面収納などを統一感のある素材でデザインし、個性を出しています。一般的な家具に使われるのとは違うユニークな素材をチョイスした植松和典さんは、実は古材(築50年以上の民家から取り出された木材)のスペシャリストでもあります。経年変化した素材の味わいを長年見て来た植松さんは、古材以外の建築素材を見る目も一味違うのです。
「古材の魅力は、なんといっても質感。そこにある歴史が伝えられる、わかりやりやすい素材だと思っています」と植松さん。暮らしてきた時間が歴史として積み重ねられた様を知っているからこそ、「casa rozzo」では新しい素材を使いつつも、”自分らしさ”を取り込めるラフ感を演出することを重視したそうです。
「シンプルな空間の質を高めるのは素材づかいだと考えているので、藁を圧縮した面白い板材を使ったりしてこだわりました。『casa rozzo』のデザインはシンプルだからこそ、素材がより活きてくるだろうなとイメージを持していたし、そういうデザインが今の時代は強く求められています」
ちなみに、植松さんが「casa rozzo」で一番苦労したのもその「シンプルさ」を心がけることだったそう。
「僕自身がアンティークな素材づかいで知られているので、今までの仕事では『できるだけアンティーク感のある物を』と密度の濃い空間を求められる事が多かったんです。でもこれまでの『casa』シリーズのイメージや、今の時代感も考えていくと、シンプルさが重要になってくる。どこまでを濃い空間にして、どこまでしないとか。シンプルさを際立たせるための見せ方を工夫しました」
インテリアのプロではない我々が「こだわりのインテリアを揃えたい」と思い立つと、ついつい「あれもこれも」と欲張ってしまいがちです。けれど逆に、ファクトリー・ツールは引き算のデザインで、シンプルさを心がけたというのが興味深いですね。プロのさじ加減はさすがに絶妙です。
そして「casa rozzo」のもう一つの特徴が、デザインのアクセントになるイメージ・カラーがあるところ。差し色として、吹き抜けの壁やラグなどに使われています。
「デザインはシンプルですけど、シンプルな中にアクセントとなる色が入ってきます。表から見えなくても、収納扉の裏のところにアクセントカラーが入っていたりもするんですよ」と片桐さんは教えてくれました。
その収納には、必要に応じてフォールディング・テーブルを出し入れもできる仕掛けも。大容量の収納なので、シンプルライフの強い味方になってくれそうです。
では、この「casa rozzo」のデザインを手掛けた「ファクトリー・ツール」とは、どんな会社なのでしょう。
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本物の古材を知っている「ファクトリー・ツール」
「ファクトリー・ツール」は、代表取締役である植松和典さんが立ち上げた会社。もともと植松さんは20代の頃にアンティーク家具店のお手伝いをしていて、イギリスのアンティークショップに買い付けなどに行っていたのだそう。
「イギリスの家具店の隣りに解体屋さんがあったんです。その解体屋がアンティーク建材を扱っていた。イギリスはアンティーク建材マーケットが盛んだったんですね」植松さんは、古材、アンティーク建材との出合いをそう語ってくれました。
「イギリスは歴史ある古い建物が代々受け継がれていくという、建物を大事にする国。それを自分たちでリペアして自分らしく、またその時代ごとに現代風にリフォームをしたりとか、メンテナンスをして住み続けるマーケットが存在していている。そのことにも共感したし、素材自体にも興味を持った。また当時の日本にはアンティーク家具を置くための空間をビシっと作れるところがなくて、それなら僕がやろうと思ったのです」
そんなきっかけで、植松さんは今から25年ほど前にアンティーク家具の仕事に加え、それらを生かせる空間づくりにも着手し始めたのです。アンティークの家具を置くのにふさわしい空間づくりをイギリスのスタイルから学びながら、試行錯誤をしつつ、徐々に仕事としてアウトプットを始めたのだそう。
「アンティーク素材の仕上げも当時の日本ではまだまだ全然できていなかった。一方でイギリスは歴史がある分、古材の活かし方もちゃんとできていたんですよね。当時イギリスで教えてもらった、より良く見せていくための素材の仕上げというのを今でも心がけています」
そうして注文に応じてイギリスの古材の柱、梁材といったものを輸入するようになった植松さんは、日々古材に対する造詣を深めていきます。更にそこから徐々にオリジナルで古材の風合いを持つ素材をプロデュースするようになったのです。
本場イギリスのアンティーク建材とじっくり向き合い、実地で経験を積んだ植松さんは、まさに建築素材のエキスパート。そんな植松さんが手掛けたからこそ、「casa rozzo」は規格品でありながら、本物の空気感を持ち合わせているのですね。新築なのにイギリスの古い家のように「手になじむしっくり感」があるのは、植松さんのラフさの加減と素材の質感が十分に再現されているからなのかもしれません。
ライフスタイルに寄り添う5つのデザインパターン
そして「casa rozzo」は、内装やインテリアのイメージを事前に5つのパターンから選べることも大きな特徴のひとつです。
「5つのデザインパターンには、コンセプトを連想させる名前がつけられているんですよ」商品企画の片桐さんは、そう教えてくれました。
それぞれのデザインにつけられた名前は、「Montagna」(モンターニヤ)、「Grand bleu」(グランデブル)、「Classica」(クラッシカ)、「Villa」(ヴィッラ)、「Urbana」(ウルバーナ)。それぞれに特徴のあるデザインですが、共通しているのは「住む人の好みを反映する余地を残したラフさ」だということ。
通常の家は、まっさらでインテリアのテイストやスタイルが何も定まらない状態で入居します。イチから内装を考え、それに合った家具やテキスタイルをそろえていくのは、楽しいながらもなかなか骨の折れる作業。しっかりテーマやコンセプトを固めておかないと、せっかく購入した家具が最終的にちぐはぐな状態になってしまう危険すらあります。でも「casa rozzo」なら、そんな心配とは無縁でいられるのです。
片桐さんは、それぞれのデザインのイメージをこのように説明してくれました。
・「Montagna」(モンターニヤ)
山や自然を愛し、自然に近いライフスタイルを好む方にぴったりのデザイン。木目のテイストと、活気のあるデザインがアウトドア心をくすぐる。
・「Grand bleu」(グランデブル)
海辺のリズム感を愛する人のためのデザイン。マリンスポーツ好きの人はもちろんのこと、ただ海辺の雰囲気が好きな方にもしっくりくるテイスト。実際の立地が海辺でなくても、この家にいたら常に波の音と潮風に包まれているような気分になれそう。
・「Classica」(クラッシカ)
トラッドで正統派なデザイン。奇をてらうことなく、シンプルで古きよきものを愛する人にぴったりのインテリアが楽しめる。
・「Villa」(ヴィッラ)
まるで南仏の郊外に佇む別荘のような趣のデザイン。庭での家庭菜園など、地に足の着いた土に近い生活を受け入れる器としてぴったり。
・「Urbana」(ウルバーナ)
都会の中で、シンプルな生活を営むなら「Urbana」を。華美になりすぎず、けれど都会らしいシャープさを残すデザイン。
きっと誰もが、「自分はこのタイプが好き」と思い当たる部分があるのではないでしょうか。
「自分が好きなライフスタイルのイメージに合ったインテリアの土台ができていているので、あとは個別に必要なものを足していけばいい。足すのも、ガイドラインができているので足しやすいですよね。カーサプロジェクトさんとは、『5つぐらいのライフスタイルの中から選ぶのがちょうどいいよね』と話し合って、この5パターンに決めました」と片桐さんは語ります。
そしてモンターニヤは自然と調和するオリーブ色、グランデブルは海を思わせる青など、デザインごとにアクセントカラーも決まっています。その色が飾り棚の裏側やアクセントウォールなど、随所にさりげなく配されているのです。こういったカラーがあることによって、入居後に必要な家具や小物を買い足す際に、アイテム選びが非常にやりやすくなるというメリットがあります。
家具や小物は、新しいライフスタイルのきっかけ
そして代表取締役の植松さんが「casa rozzo」と他の家の違いとして挙げるのが、素材感は違えど、どのデザイン・パターンでも備わっているワークテーブルの存在。
「ワークテーブルは単なる作業台ではなくて、そこに住む人や家族のライフスタイルのシーンを作る仕掛けやきっかけ」と植松さんはそこに込めた想いを語ってくれました。
「ダイニング・キッチンに置いているので料理の作業台になりがちですが、子どもの学習机や、家族の趣味の作業台などにしてもいいですよね。あるいは、人が集まった時のパーティ・テーブルとしても使える」
このワークテーブルを置くキッチン周辺は、植松さんが特に力を入れたポイントでもあります。
「キッチンのデザインは、一番わくわくします。キッチンは、家の中でも人が集まる所。会話が生まれていろんなことが起こるので、キッチンを中心としたきっかけづくりをやっています」
そんな植松氏のもうひとつの「わくわく」は、大容量の飾り棚。すっきり収まるスライド扉がついているので、中を見せることも隠すこともできる使い勝手の良い壁面シェルフです。「使い方は人それぞれだと思うけど」と前置きしながらこんな風に語ってくれました。
「今までの住宅は、たとえば趣味で集めた物なんかを見せる場所もなかったんじゃないかな。それを「casa rozzo」ならディスプレイして見せる器にできると思う」
それは飾り棚のみならず、例えば「海のような開放的な気分が好き」なら「グランデブル」に住んで自分の”好き”を家全体で表現することができるのです。まさに「casa rozzo」は、ライフスタイルを見せるディスプレイのような家なのかもしれません。その表現をサポートするのが、「casa rozzo」のインテリアなのです。
では「casa rozzo」は、具体的にどのような住まい方を想定して生み出されたものなのでしょう。ファクトリー・ツールのお2人に「住まい方の提案」をインタビューしてみました。
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「モノからコトへ」~「casa rozzo」が魅せる新しい住まい方
——「casa rozzo」ならではの、住まい方の提案を教えて下さい。
ファクトリー・ツール 植松和典さん(以下、植松):飾り棚の所でも話したけど、自分たちの好きなアイテムを見せられるディスプレイや、「見せる器」として使ってもらえれば。ややこしい事言うと、「僕は『モンターニヤ』が好きだけど、海も行く」っていう人がいたっていいよね。「casa rozzo」は、提案が最小限に押さられている分、微妙な自分らしさを表現できるラフな部分がある。ワークテーブルのような様々な「きっかけ」となる部分もあるので、集いが生まれやすい。そんな部分も意識した住宅です。
ファクトリー・ツール 片桐尚枝さん(以下、片桐):「住まい手のコトづくり」につながっていくと良いかなと感じています。ファクトリー・ツールのテーマとして「モノからコトへ」という言葉があるのですが、「casa rozzo」はまさにコト、つまり住まう方の暮らし方を考えるきっかけになるのではないでしょうか。
植松:それが一番大きいかな。きっかけになっていければいいですね。あくまでもきっかけなので、「『グランデブル』に住むなら海に行かなくちゃ」という押し付けじゃない。「行ってみようかな」と考えるきっかけになりたい。多分、こういう家に住むと「音楽を選んでみよう」という気持ちになったりもするんじゃないでしょうか。生活において、そういうことって重要だと思うんですが、なかなかそんな気にさせる家ってないですよね。でも例えば、部屋を綺麗に掃除をした後にゆっくり映画を観ながらコーヒーを飲むとか、お気に入り音楽を聴いたりとか。じゃあ気持ちよく音を聞くために電気を消してみようとか……。「casa rozzo」は、家で起きる『素敵なコトたち』のきっかけになればいいなと。
——確かに「casa rozzo」は感性に訴えかけるものがありますね。ラフ感のある素材も、表情と温もりがあるので、「ちょっと植物飾ってみよう」なんていう気分になりそうです。
植松:それがすごく重要だと思います。「何かしたくなる」というところは音楽もそうだし植物もそうだし、今までやろうとも思わなかったことを、「casa rozzo」に住んだらやりたくなるかも。
——素材の良さやイメージカラーなどで、今まで見たことがない空間を作り出せますからね。家に遊びに来る人も今までと違う気持ちになったり、新しい付き合い方になりそうです。
植松:最終的には人間関係ですよ。何をするにしても人があってこそすべてが動く。自分の持論だけど、一緒に努力できる人が集まった強さはこれからの時代に絶対重要になってくると僕は考えています。お金がだけが価値のすべてじゃないですよ。ファクトリー・ツールの会社のコンセプトで「Think Rich, Look Poor」という言葉があって、「もう一度考え直そう」「高級なことが豊かさというとそうじゃないでしょ」という考えを重視しています。
——要はそこに思いがあったり、光るセンスがあったりということが大事なのでしょうね。私たちの媒体である「YADOKARI」も、新たな豊かさを考えるというのがひとつのコンセプトです。
植松:豊かさは、そこになるんですよね。高級住宅とかフルスペックの家じゃなくて、それこそ「YADOKARI」が紹介しているタイニーハウスや「casa」シリーズのようなシンプルでセンスのよい家。「モノからコト」の時代になって、わくわく暮らすためのヒントを持った家が必要とされています。まさに「casa rozzo」はそのためのヒントをいっぱい盛り込んだので、その想いを感じていただける方に住んでほしいですね。
——「わくわくしながら暮らして欲しい」という想いが、「casa rozzo」からは強く伝わってきます。
植松:小さいコトが暮らしを楽しむきっかけになる。モノから始まるコトづくりで、きっかけとなる部分を作り手から一歩進めたい。作ったモノに思いがあれば住む人のコトへと発展する。僕はいつも仕事をする人たちと、そんな話をしています。
——植松さんの作る内装には、すごく温かみや気持ちを感じます。それはコトの方、人生の方に思いが向いてらっしゃるからなんですね。
片桐:この前の「カーサプロメンバーズ(各地で「casa」ブランドの家を作るための作り手のネットワーク)」の工務店さんにもこの話をさせていただいたんです。どういう気持ちで今回の開発をしたのかを工務店さんとのコミュニケーションを通じて分かっていただけば、今度は工務店さんのほうから実際に住まうお客様にこの想いが伝わるんじゃないかと。
「ここの素材はこうしました」「これはこういう高級素材」とか、そういう説明は当たり前ですけど、本当に伝えるべきはそうじゃないんです。感情の部分であったりとか、「物質的な価値じゃなくて非物質的な部分の価値を作り出すためのきっかけになるための空間」だと知ってもらうことが一番なんじゃないかと。わくわく感は特に、モノの価値の一つだと思うのです。そういった目には見えない価値が実はお客さまが一番求めている物だと思うので、そういった部分を「casa rozzo」は感じ取っていただけるようにしています。
——「YADOKARI」でも、「家が生き方を新しく再編集するきっかけになる」と考えています。そういう部分が共通しているかもしれません。
植松:本当にそのまま一緒です。そして僕たちが目指している家づくりは、家が完成した時が終わりじゃなくて、スタートになる。引き渡してさよならじゃなくて、たとえばパーティーする時に一緒に来ませんかと言ってもらえるような関係性を作るためのベースになったりとか。そういう家づくりが理想ですね。
きっとそのパーティの中心では、「casa rozzo」のワークテーブルが活躍していることでしょう。
ラフな素材感と、選べるデザイン・パターンが特徴の「casa rozzo」。デザインや家具などの目に見えるモノを通じて、本当に我々に届けてくれるのは、新しいライフスタイルを始めるきっかけや勇気なのですね。目に見えないコトをキャッチする感受性が、この家に住めば磨かれそうです。
新しいライフスタイルのきっかけになってくれそうな「casa rozzo」の概要は、casa rozzo 公式サイトからご覧になれます。
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