#27 ある日の団地での過ごしかた(1)|YADOKARI✕公社二宮団地
こんにちは、国際中医薬膳師の長岡桃白です。
蝉の大合唱だった二宮団地も、秋の聲に包まれています。
ここのところ仕事が忙しく、こちらに来るのは2週間ぶり。団地のレトロな外観を見上げてホッとしたところ、団地の前に……あれ、これってもしかして?
葛の花ですね! 漢方薬の「葛根湯」につかわれている「葛根」という生薬は、この葛の根のことなんですよ(興奮)。葛が自生する団地って、なんかすごくわくわくしますよね(個人的に)!
日本ではあまり聞かないですが、じつは葛の花も「葛花(かっか)」という生薬なんです。つぼみを乾燥させたものを煎じて飲むと「解酒毒」つまり、アルコールの代謝をうながす作用があるんです。
つぼみを採って干したい衝動をおさえつつ、こっそりひと房、葛の花をいただきました。
二宮のこのお部屋で過ごすようになって数ヶ月ですが、都内からすこし電車に乗って日常から離れるだけで、気分も時間もゆったり流れます。
ふだんは忙しくてなかなか楽しめない中国茶を淹れて、しずかな時間を過ごしてみたり。
「もうひとつの住空間」があるのは、ほんとうに心の健康にいいなと思います。
このあと、お買い物に出かけて、地元の食材でごはんをつくりました。
(2017年9月20日記事公開)