どうぶつの森でぐっすり眠る。Paperbark Campの自然にとけ込むグランピング
ユーカリの森のなかで、モモンガやポッサム、カンガルーたちが生き生きと跳ねまわっている。清々しい爽やかな木の香りに、野鳥のさえずりがなんとも心地いい。そんなオーストラリアの自然をゆったりと贅沢に楽しめる、Paperbark Campのグランピングを紹介します。
シドニーの南200kmに位置する、ショールヘイブンのジェービス湾。世界でもっとも白い砂に認定されたことのある、美しいビーチで有名です。ターコイズブルーの透明な海は、ダイビングスポット満載。カヤックやカヌーから、イルカや鯨のウォッチングと、ナチュラルなマリーンアクティビティの魅力に満ちています。
1990年代のはじめに、アフリカの大自然の中のサファリキャンプに魅せられた、JeremyとIrenaの夫婦は、地元のオーストラリアで、同じスタイルのキャンプ体験ができる場所を、夢見るようになりました。
二人は未開発の自然が残るジェービス湾に、サイトをつくることを計画、子どもたちがまだ幼いこともあり、友人たちは猛反対しますが、シドニーでの安定した仕事をやめてしまいます。そしてジェービス湾の入江に、100エーカー(40万平方メートル)の原生林の土地を入手して、4年の歳月をかけて1999年に、Paperbark Campをオープンしました。(paperbarkとは、ユーカリなどの双子葉植物の樹木の呼称です。)
国立公園や環境保護地域のあるジェービス湾の魅力は、何といっても、手つかずの自然の素晴らしさ。Paperbark Campはスタートから、エコツーリズムが注目されるようになった時流に後押しされ、自然を愛する旅行者から、熱烈な支持を受けるようになりました。
Paperbark Campには、現在12のキャンバス地のサファリテントがあり、広さによって、Original Safari Tent、Deluxe Safari Tent、King Deluxe Safari Tentの3種類から選べるようになっています。それぞれのテントはプライバシーに配慮して、広い間隔をとって、高床式で配置されています。
スタンダードなOriginal Safari Tentでも、キングサイズのベッドが置かれ、カップルの利用で、十分ゆったりとした空間となっています。
グループ旅行や合宿会議にも使われる、もっとも大きなKing Deluxe Safari Tentは、非常にゴージャスな内装で、ベランダも広く、バスルームのほかに屋外シャワーも備えています。
サイトの中心には、Gunyah(オーストラリア先住民の避難・集会場所)と名付けられた、美味しい食事が評判のレストラン、レセプション、コミュニティスペースを備えた建物がそびえます。この場所だけ、フリーの Wi-Fiが提供され、各テントでは、宿泊客はオフラインの時間を過ごすという姿勢も粋に感じます。Gunyahはウェディングにも人気で、ブッシュ・ウェディングという新しいスタイルを提案しています。
Paperbark Campは、サステナビリティを運営の基本方針に掲げています。太陽光による照明、節水トイレ、 手づくり石鹸やオリジナル・ローションのアメニティ、環境と体にやさしい寝具の採用。Ecotourism Australiaから、エコツーリズムへの、もっとも優れた功績に授けられるAdvanced Ecotourismに認定され、環境保護と持続可能な営みについて、宿泊客への啓蒙を行っています。
トリップアドバイザーでの評価も非常に高いPaperbark Camp。レビューの中で、スタッフのフレンドリーな対応と、寝心地の良さを上げる人が多くいます。美しい入江と静かなどうぶつの森の中、自然にゆだねるグランピング体験は、ここだけのものかもしれません。都市のせわしない日常から解放され、ゆったりと休息をとってリフレッシュできる、最高の隠れ場所ではないでしょうか。