IKEAの住宅版。厳しい気候でも快適なカナダのプレファブ・キット
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大きく斜めに傾いた屋根が目を引く五角形の小屋。カナダの大自然の厳しい気候でも快適に過ごせる木造ロッジは、キットとして配送され、現地でDIYで組み立てるIKEAの住宅版です。デザインのカスタマイズや拡張も自由自在。ネット・ゼロ・エネルギーやパッシブハウスの基準を満たすことも可能です。
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バンクーバーを拠点とするバックカントリー・ハット・カンパニー(BHC)は、2015年に、手ごろな価格で優れたデザインを提供するというIKEAの哲学にインスパイアされて設立されました。BHCは、家具のように簡単に組み立てられるプレファブ式モジュール住宅を、フラットパックのキットで提供。アクセスの困難な大自然の遠隔地に、4WDトラックやヘリコプターで運ばれます。
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インテリアデザインショー・トロント(IDS Toronto)で発表された最新モデル、グレートレイクス(五大湖)キャビンは、2016年の「カナディアン・アーキテクト誌」のアワードを獲得。デザインだけでなく、過酷な気象条件にも耐えることができる耐候性、省エネルギー、持続可能性が高く評価されました。
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グレートレイクス・キャビンは、3メートル幅のモジュールを繋いでいくことで、自由に間取りとデザインをカスタマイズすることができます。一つのモジュールは、4本の柱と梁、屋根から構成され、19平方メートルの床面積があります。
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2019年のIDSでは、3つのモジュールを結合させた62平方メートルのレイアウトを展示。高くせり上がった天井部分に寝室用のロフト、オープンプランのメインスペースには、ダイニング、キッチン、薪ストーブが置かれたリビングエリアがあります。奥にバスルーム、フロント部分には小さなデッキスペースを配置しています。
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ファサードの大きなガラス面から、自然光とランドスケープをたっぷりと室内に引き込みます。エントランス横の垂直の壁や傾斜した屋根には、ソーラーパネルを取り付けることができます。そのほかのオプションとして、プロパンタンクやコンポストトイレをオーダー可能です。
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フラットパックで配送されたコンポーネントは、ウィンチと滑車を使用して、木造軸組構法で組み立てます。はめ込み式のウィンドウは、釘で簡単に固定できます。高い方の屋根には天窓も自由に設置可能。設置場所の準備は最小限で、重機を使用する必要はありません。杭打ち用の穴を手作業で掘った後、コンクリートをチューブに注入して基礎用の杭を成型します。
BHCのキャビンは、再生木材やFSC認証木材、100%リサイクル可能なパーツなど、環境に配慮した材料のみを使用しています。高機能な断熱材で省エネルギーを実現、廃棄物ゼロの理念も生かされています。
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BHCは、もともとはバックカントリーの遠隔地での使用を目的としていましたが、フルタイムの居住環境に対応できるようにデザイン性も追求しています。インテリアと家具のカスタマイズのために、優れたデザイナーたちとコラボレーションを行っています。
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パッシブハウスの厳しい基準を満たすキャビンなら、太陽光発電を利用して、オフグリッドでどんな環境でも快適に暮らせそうです。環境への負荷も最小限に抑えているので、グランピングやキャンプサイトに最適ではないでしょうか。現場での在来工法による組み立ては、IKEAの家具よりはるかに難しそうですが。
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Via:
thebackcountryhutcompany.com
archdaily.com
aasarchitecture.com