キットで作れるチリのオフグリッドハウス「zerocabin」
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南米チリ、首都のサンティアゴよりさらに南に1000キロも離れたfrutillar(フルティジャール)という街だ。
このキャビンの名前は「zerocabin(ゼロキャビン)」、キットとして設計している。
実はこのキャビンは建築家やビルダーによってデザインされたのではなく、建築的な知識や経験のない科学者が小さなチームが制作、開発したものだ。
「そんなの大丈夫なのか」という声が聞こえてきそうだが、結果として非常に面白いものができた。
もちろん、キャビンとしてもちゃんと済むことができるように設計してある。
室内を見ると木目調の落ち着いた生活が想像できる。
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キッチンやシンクもあり、配管をそのままデザインに使うのもかっこいい。
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このスモールハウスは2階建てで、足を一歩一歩置く、独特な形の階段を上がっていけば、2階の寝室にたどり着くことができる。
zerocabinが意味することろは「環境への影響を0にする」という意味が込められている。
つまり、キットではあるものの、完全にオフグリッドのキャビンとして済むことができる。
インフラなどに惑わされることもなくなるため、環境に優しいだけでなく、立てる場所に制約がなくなるため、自分の好みの場所に建築することが可能だ。
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太陽光電池で電気やエネルギーをまかない、汚水の排水も人任せにせず、雨水を逆浸透圧のシステムを使い、浄化し、飲み水としても使えるシステムも搭載している。
また、オフグリッドであるだけでなく、周りの自然になるべく害を与えないように設計されている。
例えば、釘などを使わずに、日本の伝統建築のように組み木を使い、柱などをつなげているため、取り壊した時も廃棄物を出すことがない。
また、自然に返すことのできる断熱材をつかい、温度調整機能がある窓ガラスを使うことによって機械に頼らずに室内温度調節をすることが可能だ。
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この木材でできたキャビンはまるで、そこから自然と形成されたかのようにそこにある。
このキャビンは科学者が制作したものらしく、全てが最適化されて作られている。
太陽の向きに合わせて、全てのキャビンの向きや角度は厳密に調整されている。
これは、自然に生きる植物の葉一つ一つがなるべく太陽にあたるべく成長、調整されていく「葉序」と呼ばれる現象から発想を得たものだ。
これは、室内の日当たりを良くするだけではなく、オフグリッドハウスとしてソーラーパネルを搭載しているため、エネルギー生産量をも最適化することになる。
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また、このzerocabinは高床式の方式を取り、地上から2メートルの位置に建てられている。
これはこのスモールハウスがどこに立てられるかわからないので、高床にすることでネズミからの攻撃や湿気により建物がダメージを受けることを未然に避けるためだ。
もちろん家全体が持ちら上がるため室内からの視界も良くなり、周りの自然を一望できるようになるという利点もある。
加えて、高床式にすることで、下の部分があくため、そこから室内に到達できる仕組みを作った。
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このような作りにすることで、まるで秘密基地みたいな感じもでてくるため、子供も喜ぶこと間違いなしだ。
また、キットであるため、輸送に大きなトラックなどを必要とせずに建築していくことができる。
また、販売価格の10%を自然保護のために使うそうだ。
このように、経済活動をそのまま環境保護につなげる仕組みも評価できるだろう。
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一階部分に作られた木製のテラスに腰かければ、美しい自然を最大限に楽しむことができる。
建築家だけがオフグリッドのスモールハウスを作るのではなく、もっと様々な人が気軽にオフグリッドハウス作りに取り組む、そして取り組めるような環境を作っていくことが大切と言えるだろう。