【鶴川団地 暮らしレポートvol.10】団地に興味があるという友人との対談
こんにちは、鶴川団地コミュニティビルダーの石橋です。
鶴川団地でのプロジェクトに携わるようになってから、身近な友人が「団地に興味があるんだよね〜」と相談をされることが増えてきました。
そこで今回は実際に団地暮らしに興味があって、現在引越しを検討中という友人の「なっつさん」との対談をしてみましたので、その様子をレポートにしたいと思います。
なっつさんは学生時代からの友人で、お互いに社会人になってからもたまに遊んだり飲みに行ったりする気の良い友人です。
なっつさんに「対談しなーい?」とメッセージをおくってみたところ、「オッ、した〜い!」とのお返事をいただきました。なんともおおらかな方です。
「じゃあ、今日、鶴川団地に遊びに来るかい?」なんて流れで、対談が実現することになりました。
団地のイメージってどんな感じ?
石橋:なっつさん、鶴川団地へようこそ。団地暮らしに興味があると聞いて、つい対談がしたくなったよ」
なっつさん:
久しぶり〜。団地ってなんかいいよねー。前に遊びに来たときに、商店街とか雰囲気がよくて、ずっと気になってたんだよね〜。
「夜もすがら骨董店」とかすごくいい!
引越したら、レトロな雑貨とか集めて行って「おばあちゃんの家」みたいな家具を揃えたいなって思ってるの!
石橋:わかる。昭和な感じでね!花柄のポットとか。
なっつさん:キッチン周りとかは特に!ホーローのお鍋に「あっカレー焦げついちゃったっ」とかやりたいなって!
それもあって、古めの物件とかに結構興味があるの。
石橋:ここは築54年?くらいかなー
築年数はすごいけど、特別不便なことはないし、収納もめっちゃあるし住み良いよ!そう言えば、私らがここに住み始める前に、団地に住むっていう選択肢ってあった?
なっつさん:なかったかなー。団地がどこにあるかも、あんまり知らなかったし、社宅とかのイメージだったから簡単に住めるイメージもなかったかも。特別に住める場所みたいな。
石橋:実際、そういう団地も多いしね
なっつさん:小さい頃の思い出として、「団地に住んでる友達いいなあ」っていうのは、あった。子供が多くて、ご近所さん同士でワイワイして楽しそうだなぁみたいな。団地があって、公園があって、友達がいて。あ、「耳をすませば」のイメージ!!あと、物語りでいうと重松清みたいな感じ!
団地って案外身近な存在だったし、あの中にカルチャーがありそうというのは漠然と思ってたかも。
家族!!近所のつながり!!公園!!夕焼け!!みたいな笑
石橋:同じ団地でも昭和と平成で全然カルチャー違うかもね!
初期の頃の団地のアルバムとか見たら、夏祭りとか、団地内の大運動会とかもあったみたいで、すごい人の数だった!子供めっちゃ多いし、住んでる人も30代くらいが多そうだった。
モダンなライフスタイルへの憧れとか、高度経済成長の熱気とか。そんな雰囲気!
ご近所っていうのが大事なんだよね
なっつさん:地域のコミュニティ的なところも結構興味あるんだよね
昔地域の自治会のイベントとかよく参加してたし
石橋:地域の自治会のイベントって何やるの?
なっつさん:お祭りとかが多いけど、自治会館に行って遊んでたりもしてたし、キャンプとか山登りとか!
石橋:山登りとかあるんだ!
なっつさん:大山参りとかね!豆腐食べたりして笑
小学生だったけど、おじさんたちおばさんたちと山登るのたのしかったんだよね
全然、普段は他人ではあるんだけど、ふと「元気かなー」とか思いをはせられる相手がいるってうれしいことだなぁって。
今で言うと、コロナで在宅な時間が増えて、人と会う時間が減ると精神的に辛い〜ってなることが、この2年間くらいで感じることが増えてきた気がしてるから、商店街とかでラフにお喋りできる感じとかがあるとそれだけで救われる気がしてる!
石橋:それは確かにあるかも。
お店とか、友達とか、地域のイベントとか、身近に話し相手がいるのって結構大事だよね。
この間、団地でドンド焼きがあったんだけど、下は幼稚園、小学生くらいの子が団地の周りからも来てたなー。自治会の大先輩方がドンド焼きの火で焼き芋してくれたりして、子供たちにはマシュマロまで用意してて、若者にはちょっとした飲み物のお振舞いもあったりしてね!
なっつさん:粋だなあ。
ずっと一緒に過ごすわけではないけど、会った時にそういうコミュニケーションが取れるのは結構理想的かも!
石橋:他に気になってることある?
なっつさん:あ!20代くらいの人っているの?
若い人がいるって分かると住みやすいかも〜
石橋:いるよ!この間、夜もすがらの常連さんで、20代のお友達ができて、お家に遊びに行かせてもらったよ。
内装とかうちと違ってもっと団地感あったなー。
キッチン周りとかメッキ感あって懐かしい渋い感じ!
若い人がいたらいいなっていうのは感覚としてあるんだ。
なっつさん:あるねー。
石橋:どれぐらい?
なっつさん:これくらいーーー!!!
石橋:結構あるね!!笑笑
なっつさん:なんか、あまりにも若い人との接点が少なくなると、自分たちの世代のメインストリームから離れすぎちゃうかもみたいな不安がちょっとあるかも。
上の世代との交流もめっちゃ魅力的だけど、落ち着きすぎちゃったらどうしよう。攻められなくなるかもみたいな。
でも、そこで自分の中に新しい感性も生まれそうみたいな期待もあるし、そのバランスが取れたらめっちゃ魅力的かも。
最近、家の近所の陶芸教室に入り浸ってるんだけど、そこもおじいちゃん世代の人たちと、若い作家の人たちが共存していてすごく良いバランス感なんだよね。
世代間の絡みがあってお互いに良い刺激をもらう感じが好きで、そういうのもいいよね。
石橋:世代間の交流は面白いよね。
個人的には、鶴川団地麻雀倶楽部にはちょっと興味あるんだよね!シェアできるコンテンツがあるのって結構魅力的だなと思っていて。
役すら覚え切れてない素人だけど笑
一回も行ったことないからどんな年齢のバランスかは、未知数よ笑
なっつさん:コンテンツがあるのは確かによさそう。
バランス結構大事だと思ってて、結構前だけど、引越し先の選択肢として、ソーシャルアパートメントとかも考えてた時期もあったんだよね。
石橋:やっぱり気にはなるよね。
なっつさん:いろんな選択肢の中で、在宅ワークが多い中でのひとり暮らしは、やっぱりちょっと寂しいかもしれない。人との交流がないのはもったいないかもしれないと思って調べてた。
でも、いろいろ調べていくにつれて、「ちょっと思ってたよりも距離感近いかも」って思うようになって、「もーうちょっとだけ距離欲しいかも」みたいな。すごく微妙な差なんだけどね。
その点、団地ってやっぱり理想的なめっちゃちょうどいい距離感のコミュニティな気がしてるんだよね。
石橋:なるほどね!
パッと会いやすいし、もしその時、「ごめんまた今度で」ってなっても、次のチャンスもそう遠くなさそうだよね!
コロナで遠出とか遊びに行く機会が減って、半径2kmくらいで過ごす休日とか増えて、より地域を大事だなって感じるようになったかも。
コロナ禍で孤独を回避する上で、2km圏内くらいの中での関係性的な豊かさとか解像度の高さが重要みたいな。
なっつさん:団地の友達って、ちょっと歩いて遊びに行ける距離感なのがすごくよさそう。
石橋:ではでは、お待ちしております。今日は対談ありがとう!
お礼に、カレー作るから、花柄のホーローの器でお裾分け持っていくね。