美術遺産の宝庫と呼ばれるバルセロナのモダンな海の家「Beach Modules」
バルセロナといえば、1992年に開催されたバルセロナオリンピックが記憶に新しい。
スペイン国内では、首都マドリードに次ぐ第2の都市で、地中海に面したスペイン最大の海港都市でもある。 美を極めた建築物が街中に点在しており、世界中から観光客が訪れる。ピカソやミロなどの美術館も多く、まさに美術遺産の宝庫。そんな芸術の都、バルセロナのビーチに「Beach Modules」はほどよく調和している。
「Beach Modules」は、ビーチに必要な警察署や応急処置室、洗面所などの公共施設から、情報ブースや脱衣所など、ビーチ施設のための建築物として2010年に建てられた。
建築家の「Marius Quintana Creus」は、ドナルド・ジャッド氏の“15 Untitle Works In Concrete” (1980-1984) から「シンプルにすべてを比例させたとき、風景に一体感が生まれる」からアイディアを得て、「Beach Modules」の建築に至った。
海との調和を守れるよう、運営するために最低限必要なスペースを確保。遠くから見ても、それが何のための建物かを一目で判断できるように、外観のセラミックタイルの色で区別できるようにした。
「Beach Modules」は、自然にそっと寄り添う形で、うまくそこに溶け込んだ、21世紀のモダンな海の家ではないだろうか。