背中合わせに寄り添う2匹の鳥にも見える?丘の上のツリーハウス型サウナ「Huginn&Munnin」
イタリアにあるピアチェンツァの丘の上にあるこの奇妙な形のツリーハウスは、AtelierFORTEによってデザインされた、「Huginn&Munnin」という名サウナです。
Huginn&Muninnと言う名は「思考」と「記憶」という意味を持ち、北欧神話に登場する知識を求めることに非常に貪欲な神オーディンに寄り添う二匹のワタリガラスの名に由来しています。
神話によるとHuginnとMuninnは一日中飛び回り、世界中で起こっている出来事を一日の終わりに全てオーディンに伝えたと語られています。
この不思議な形も、二匹の鳥が背中あわせに寄り添っているように見えますね。また、面白いのはAtelierFORTEの作業方法です。
1994年からユニークな屋外サウナを製造しているAtelierFORTEでは、まずはプロジェクトの魂を伝える為のスケッチから始まり、技術的な図面は建設中に作られていくそうです。
このサウナは地元の木材を使った完全な手作りです。スカンジナビアの伝統である薪ストーブを利用した2人用のサウナで、丸い窓からは、ピアチェンツァの美しい風景を見渡すことができます。
日本にも1963年ころから紹介され始めたサウナですが、ヨーロッパでは2000年もの歴史があり、赤ちゃんを産んだり、結婚前夜に身を清めたり、亡くなった人を旅立つ前に清めたりと、様々な場面でサウナが使われてきたそうです。日本の温泉のように親しまれ、今でも一般家庭にサウナがある家が多いようです。
今の時代には北欧神話に登場するHuginnとMuninnのように、世界中の情報を教えてくれるインターネットがあります。 インターネットでその日の世界中で起こった出来事の情報を得たり、本を読んだり自分の好きな事をやりながら、一日の終わりに自分専用のサウナでリラックスできたら、一日の疲れも吹き飛んでしまいそうですね。