世界の小さな住まい方

ここまで荒廃した建物をそのままに!?移動可能なアートスタジオ「Dovecote Studio 」

熊谷賢輔プロフィールアイコン | 2015.1.23
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今回紹介する建物は国際的に有名なSnape Maltingsのコンサートホールの近くにある。コンサートの観客や訪問するミュージシャンは昔から知られた建物。老朽化した建物が、新築同様の建物に早変わり。もともとの建物も、新築の頃は立派な建物だったに違いない。この荒れ果てた外観をそのままに、現代風の建築物へリノベーションされたDovecote Studio。デザインしたのはロンドンに拠点を置くHaworth Tompkinsというデザイン会社。新しい感性で、老朽化した建物を再構築したのである。

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まずはその外観を見てみよう。だまされてはいけない。この建物はひとつではなく、2つでひとつという珍しい構造をしている。古い建物の内部にスッポリ入ることが可能で、一見しただけではバラバラの建物同士とは思わない。赤レンガという昔の産業技術の良さを損なうことなく、新しく優雅な姿で表現されている。

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外壁は耐候性鋼板を使用。その外壁の赤サビと、赤レンガが一体感を演出してくれている。遠くから見れば、荒廃した建物の元の姿が幽霊のようにそびえ立つように、近くから見れば、現代風のオシャレなデザインが垣間見える、新しい建物として生まれ変わっているのが分かる。
同じ建物であるのに、周りにある湿地の風景と絶妙のバランスを保ち、見る位置によって存在感が変わるのが不思議である。

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次に内部は昔の建物の入り口をそのまま使用しており、新旧が取り込まれている玄関口に訪問者は驚かされる。内部の構造はそこまで広くはなく、とてもシンプルに仕上がっている。
1階にはエントランス、キッチン、スタジオを備える。階段を上がれば中2階があり、そこから1階とは違う外の景色を見てリフレッシュすることができる。天井を見上げてみると、そこには大きな天窓があり、日の光が十分に入ってくる作りになっている。
アートスタジオとして使用されているこの建物は、リハーサルやパフォーマンス空間には十分な機能を果たしてくれる。そしてこの建物、面白いのは、移動可能住居ということである。移動が多い芸術家やミュージシャンにとっては、アトリエや住居になるなど、創作活動の後押しをしてくれる。

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すでに壊れている建物を、文字通りそのままの姿で復活させる。新しい視点でのリノベーションが、多くの人々に感動をもたらしている。Snape Maltingsのコンサートホールに演奏のために来るミュージシャンの人たちを、この建物は毎回驚かしてくれることだろう。その驚きが人々にイノベーションを与え、また新しいものが生まれるのである。

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Via:archdaily.com

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熊谷賢輔プロフィールアイコン

Writer 熊谷賢輔

1984年、横浜生まれ。法政大学文学部英文学科を卒業後、東京3年+札幌3年間=6年間の商社勤務を経て、「自転車で世界一周」を成し遂げるために退社。世界へ行く前に、まずは日本全国にいる仲間達に会うべく「自転車日本一周」をやり遂げる。その後は、初めて経験するフリーライターの仕事を始めながら、自転車のことをもっと知るためにサイクリングショップにて勤務。2015年6月からアラスカ州アンカレッジより、自転車世界一周をスタート。旅をしながら仕事をする、新しいワークスタイルを実践中。
目指すべき方向性は、「人xものxコト」が上手く循環する文化を創造すること。「コト」がある前に、「もの」があり、「もの」がある前に「人」がある。そして「人」は「コト」に心を動かされる。
今の私の場合は「熊谷 賢輔x自転車x世界一周」。自分が作り出す「コト」で誰かの心を動かしたい。

FB:熊谷賢輔
HP:【個人サイト】るてん

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