インドにあるロディという街で、アーバンアーティスト(野外の公共スペースなどの目に見える場所でアートを制作するアーティスト)のダクがひときわ面白い作品を壁に作った。テーマは「移りゆく時は全てを変える」だ。

芸術の秋、とは誰が考えた言葉だろう。確かに秋風に吹かれると、アートや読書に勤しみたい心境になる。しかし秋でなくとも、Instagramを始めとするSNSには年がら年中アートな写真が満載だ。実際、毎日のように自撮りに躍起になっている現代人は少なくないし、そのせいで心地よい秋風の感触に疎くなってしまうことさえあったりする。

あなたの目をまじまじと見て、マジシャンの男がこう言う。”Now you see me.(確かにここにありますね)” そして次の瞬間、彼は手をひらひらさせて言う。”Now you don’t.(ほーら、消えた)” こう仕込むのがマジシャンの手口なら、アーティストのJR が手がけるのは、それと正反対だと言っていい。彼の使命は、普段隠れている存在を公にすることなのだ。

昨年ミラノで開かれたデザインウイーク。その展示の多くは、ミラノにある宮殿で行われました。建築や芸術に造詣が深いバイヤーやデザイナーたちは、歴史と伝統がある宮殿建築と現代芸術の見事なコラボレーションを実現した宮殿での展示の話でもちきりでした。

刺激をうけたロンドン在住デザイナーのリー・ブルーム(Lee Broom)は、今年は、配達用バンの中に自分の作品を展示するための宮殿を作りました。名付けて、”Salone del Automobile”(自動車の中のサロン)。

6月のイタリア。ミラノ北東のイゼーオ湖に、涼しい黄色の道が生まれた。その道は、カンザス出身のドロシーが歩いたあの有名なレンガ道と同じくらい純粋な黄色をしていて、誰もが思わずこう声を上げてしまいそうだった。“I don’t think we’re in Kansas anymore!”(「もう、ここはカンザスじゃないのね!」)

期間限定のパブリックアートは、公の場所に突如として現われ、そして撤去されていく。まるでミュージシャンが各地を転々と回り、機材を運んではギグを続けていくような感覚に似ている。それは一種のパプニングであり、観者との間にどのような相互作用が起きるか、フタをあけてみるまで分からない。

Top