【海外事例】バイキングの海岸線を望むタイニーハウス:漁師小屋をモダンに再構築
フランスのコタンタン地方、バイキング※の歴史を感じさせるこの地に、1950年代に建てられた漁師小屋が新たな姿で甦った。海辺の岩の上に佇むこの小屋は、FREAKS Architectureの手によってタイニーハウスとして再構築され、限られたスペースを最大限に活用した魅力的な住空間となっている。
※主に8世紀から11世紀にかけて北欧(スカンジナビア)からヨーロッパ各地、さらにはアジアや北アメリカまで広範囲にわたって活動していた海賊や冒険者。現在のノルウェー、スウェーデン、デンマークなどに住んでいた人々で、船を使った移動と戦闘、交易を得意としていた。
伝統的な構造とモダンデザインの調和
この小屋は、著名な思想家ヘンリー・デイヴィッド・ソローがウォールデン湖畔で建てた丸太小屋と同じ寸法で、わずか12平方メートル。厳しいフランスの沿岸建築規制により、小屋のサイズや形状は変更できなかったが、新たな屋根材と外壁断熱材が採用され、外観は洗練されたシャンパンカラーの亜鉛メッキ金属で覆われた。これにより、小屋は海辺の自然と美しく調和する現代的な装いを纏っている。
開放感を生むスライディングウィンドウ
新たに設置された2つの大きなスライディングウィンドウは、このタイニーハウスの象徴とも言える存在だ。窓を開けると、目の前に広がる海の水平線が視界いっぱいに飛び込み、室内外の境界が溶け合う。自然光がたっぷりと差し込み、12平方メートルという限られた空間に驚くほどの開放感を与えている。
ミニマリズムと快適性の両立
内部空間はシンプルで機能的な設計が特徴。黄色い目地の白いタイルで囲まれたコア部分にはトイレとガラス張りのシャワーが収まり、ロフトスペースにはダブルベッドが配置されている。リビングエリアには、アイスランドの建築家ヴァルディマル・ハダーソンによる折りたたみ式の「Soley」椅子が用いられ、8人用のテーブルとソファが備わる。キッチンはリビングと一体化しており、住む人同士の交流を促す設計が施されている。
自然とのつながりを重視し、豊かに暮らす
小屋には幅半メートルの屋外テラスがあり、そこからピンクグラニットの壮大な海岸風景を楽しむことができる。周囲の文化や自然環境に配慮したこの設計は、タイニーハウスが持つ「小さくても豊かに暮らす」という理念を体現している。
このタイニーハウスは、漁師小屋の歴史を継承しながら、現代的な快適性と自然への調和を見事に実現した住まいだ。限られたスペースに広がる無限の可能性が、訪れる人々を魅了し続けている。
via:
archdaily.com
dwell.com
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