AutoCamp Sequoiaは、アメリカの設計事務所Waechter Architectureが、セコイア国立公園とキングスキャニオン国立公園の間を流れるカウェア川沿いで手がけた、トレーラーハウスやキャンピングカーで旅する人のためのRVキャンプ場の再構想プロジェクトだ。
出発点にあったのは、周囲の風景そのものだった。ばらばらに点在していたキャンプサイトや建物、アメニティを、敷地と自然をまるごと味わえるひとつの体験へ。新しい場所をゼロからつくるのではなく、すでにある場所を結び直すという試みである。
二つの国立公園のあいだを流れる川辺
この場所は、二つの国立公園にはさまれ、カウェア川に沿っている。地図の上で見るだけでも、旅の途中に立ち寄り、また次の目的地へと向かう人たちの姿が浮かんでくる。
Waechter Architectureは、この周囲の風景を設計の主なインスピレーションに据えた。建物を主役にするのではなく、まず土地があり、川があり、その間に人の居場所がある。そんな順番で考えられているのだろう。
移動しながら暮らすように旅をする人にとって、キャンプ場は単なる駐車スペースではない。一晩、あるいは数日を過ごす、仮の住まいでもある。だからこそ、そこでどんな風景と向き合うかが、旅の記憶を大きく左右する。
トレーラーハウスの旅を支える場所の再構成
もともとこの敷地には、キャンプサイトや建物、アメニティがそれぞれ切り離されたまま存在していた。必要なものはそろっていても、全体としてのまとまりに欠けていたということだ。
このプロジェクトが目指したのは、それらをつなぎ合わせ、敷地とその自然環境をより一体的に体験できる場へと変えることだった。点を線に、線を面に。部分の寄せ集めを、ひとつの風景として感じられるようにする作業である。
トレーラーハウスやキャンピングカーの旅は、そもそも身軽さが魅力だ。自分の小さな空間を連れて、好きな場所に身を置く。その身軽さを受け止める側の場所が、風景とともに整えられているとき、旅はもう一段深いものになるのだろう。
新しく何かを建てるより先に、すでにあるものの関係を結び直す。その発想から、場所の体験は静かに生まれ変わる。既存のキャンプ場を再構想するという選択には、そんな控えめな強さがある。
小さな住まいで旅をするとき、私たちは家の外にひろがる風景を、自分の暮らしの一部として借りている。AutoCamp Sequoiaは、その借り方をていねいに考え直した場所だといえる。
庭の向こうの山を景色に取り込む借景のように、限られた空間の外側まで暮らしを広げる感覚は、日本の住まいにも通じるものだ。家を小さくするほど、どこに身を置くかが大切になる。そのことを、川辺のキャンプ場があらためて教えてくれる。
AutoCamp Sequoiaのデータ
- 物件名:AutoCamp Sequoia
- 設計:Waechter Architecture
- 国:アメリカ
- 地域:セコイア国立公園とキングスキャニオン国立公園の間、カウェア川沿い
- 写真:Matt Kisiday
AutoCamp Sequoiaのよくある質問
Q. AutoCamp Sequoiaはどこにある?
A. アメリカ、セコイア国立公園とキングスキャニオン国立公園の間を流れるカウェア川沿いにある。
Q. AutoCamp Sequoiaを設計したのは誰?
A. 設計はWaechter Architectureが手がけている。
Q. AutoCamp Sequoiaはどんなプロジェクト?
A. 既存のRVキャンプ場を再構想したプロジェクトで、ばらばらだったキャンプサイトや建物、アメニティを、敷地と自然を一体的に感じられる体験へと再構成している。
via: https://www.archdaily.com/1183669/autocamp-sequoia-waechter-architecture
関連:トレーラーハウスの記事一覧/小屋の記事一覧/タイニーハウスの記事一覧