Underhill Tiny House は、アメリカ・バーモント州アンダーヒルで、建築家でありアーティストでもあるつくり手が自ら設計し建てたトレーラーハウスだ。広さは275平方フィート。パンデミックのさなか、個人的なプロジェクトとして少しずつかたちになった。
仕事としてではなく、好きでつくった家には、どこか違う空気が宿る。手で選んだ素材、無駄のない間取り、そしてバーモントの厳しい冬を二度くぐり抜けた実績。小さな家が、ちゃんと暮らしに耐えることを静かに証明している一棟だ。
冬を越えてきたトレーラーハウスの骨格
外観は、自然な木のサイディングにグレーの立平葺きの金属パネルを組み合わせたもの。モダンでありながら素朴さもあって、ニューイングランドの風景にすっとなじむ。
壁の中には独立気泡の吹き付け断熱。氷点下を大きく下回る日でも、室内のあたたかさを保ってくれる。ヒーティングケーブルを添えた150フィートの給水ラインがあり、凍える季節にも一年中水が使える。
足もとを支えるのは、Volstrukt が設計したカスタムの2×4スチールフレームと、21,000ポンド定格の3軸ドロップアクスルのトレーラーだ。長さ26フィート、幅8.5フィート、高さ13.5フィート未満。牽引して公道を走れる寸法に収まっている。
青い扉の向こうに、本気の台所
鮮やかな青のフレンチドアを開けると、まず仕上げの丁寧さに気づく。1階にはバンブーフローリングが続き、天井には温かみのある木の梁。トラックライトの灯りが、アーティストの家らしい表情を添えている。
ギャレーキッチンは、小さな家にありがちな申し訳程度の台所ではない。オーブン付きのフルサイズのガスレンジ、ウォールナットの天板、明るいメープルのキャビネット。冷蔵庫と深いシンクもあり、料理をきちんと楽しめるだけのカウンターがある。天井高は6フィート3インチだ。
冷暖房はミニスプリットが担い、プロパンのスペースヒーターを補助に使う。ディキンソンの薪ストーブも設置できるようになっていて、暖をとりながら湿度も整えられる。壁にはサラウンドスピーカー用の配線まで仕込まれ、レシーバーは階段の一段目の下に隠れている。
座る、眠る、しまう。バンケットの奥行き
家のいちばん奥には、三方を窓に囲まれたバンケット席がある。大きな額装のアートが目を引くが、本当の見どころはその下だ。座面のどこを開けても、深い収納や引き出しが現れる。
来客があれば、クッションを組み替えてフルサイズのベッドに。三方から光が差し込むこの場所は、家のなかでもとりわけ心地よい居場所になっている。
収納付きの階段を上がるとロフトの寝室。フルサイズのマットレスが収まり、頭上は6フィート以上あって大人でも楽に座れる。板張りの天井、読書用のトラックライト、ハニカムブラインド付きの窓。ロフトには、オフグリッドに備えて水タンクを置けるスペースも考えられている。
手描きの1/24スケールの図面には、キッチンや浴室、収納、寝室、分電盤や洗濯乾燥機の位置、テーブルにもデスクにもなる家具までが緻密に描き込まれている。275平方フィートのすみずみまで、建築家の目が行き届いているのがわかる。
限られた空間だからこそ、一つひとつの場所に二つ三つの役割を持たせる。座る場所が眠る場所になり、腰掛けの下に暮らしの道具がしまわれる。押し入れや床の間を使い分けてきた日本の住まいにも通じる知恵が、このトレーラーハウスにはある。
この家はいま、68,000ドル(交渉可)で次の住み手を待っている。誰かが心を込めてつくった家を受け継いで暮らす。それもまた、小さな家ならではの豊かな選び方だろう。
Underhill Tiny Houseのデータ
- 物件名:Underhill Tiny House
- ビルダー:Tiny Home Builders Marketplace
- 国:アメリカ
- 地域:バーモント州アンダーヒル
- 面積:275平方フィート
- サイズ:26フィート長、8.5フィート幅、13.5フィート未満高さ
- 価格:$68,000
- 完成:パンデミック中に設計・建築
- 写真:Tiny Home Builders Marketplace
Underhill Tiny Houseのよくある質問
Q. Underhill Tiny House の広さは?
A. 275平方フィートだ。長さ26フィート、幅8.5フィート、高さ13.5フィート未満で、牽引して公道を走れるサイズに収まっている。
Q. Underhill Tiny House の価格は?
A. 68,000ドルで、価格交渉にも応じる形で売りに出されている。
Q. このトレーラーハウスは寒い冬にも耐えられる?
A. バーモント州で2度の冬を実際に越している。独立気泡の吹き付け断熱が施され、ヒーティングケーブル付きの150フィートの給水ラインで、凍える季節にも一年中水を使える。
via: https://tinyhousetalk.com/architect-designed-tiny-house-vermont-275-sqft
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