【海外事例】ドイツ発・循環型社会をかたちにする、小さな実験住宅「Circular Tiny House CTH*1」

持続可能な建築とは何か? そんな問いに真正面から向き合った小さな家が、ドイツ・コーブルク応用科学芸術大学のキャンパスに建っている。
Circular Tiny House CTH*1は、同大学の「DESIGN and MAKE sustainably」プログラムにおいて、大学院生たちが実際に設計・建築した実験的プロジェクトだ。
教授であるライナー・ハース氏の指導のもと、建築が地球環境に与える影響を学びながら、「本当にサステナブルな住まい」を目指して開発された。

廃棄ゼロを実現する、素材と構造の選択
建物の延床面積は19㎡。居住に必要な最低限の要素──ベッド、ワークスペース、ミニキッチン、収納、そして4人まで対応可能な柔軟な家具──を備えたコンパクトな設計だ。小さいながらも光と開放感を重視し、建築としての美しさも追求されているという。

使用された建材はすべて自然素材か再利用品。たとえば、害虫被害で市場価値が下がった木材、近隣の解体現場から回収した窓や建具、地元産の藁や粘土、チョークなどだ。接着剤や釘を使わず、電動ドライバー一本で解体可能な構造とし、使用後の建材はすべて再資源化されるか、自然に還元される設計になっている。


自立型エネルギーと水循環の導入で完全オフグリッドへ
建物は太陽光発電と大容量バッテリーにより、約10.5ヶ月間にわたって完全オフグリッドで運用される。雨水はろ過され、生活用水として再利用。建設から運用、解体・再利用までを一貫してデザインするという挑戦的なプロジェクトであり、循環型社会における新しい住宅のモデルを提示している。

CTH*1は現在、大学のゲストフラットとして使用され、春から冬の終わりまで利用される。これは単なるタイニーハウスではなく、「未来の建築の可能性」を実際の暮らしの中で問い直す場でもあるのだ。


via: archdaily.com
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