タイニーハウスに住む前にやっておきたい、上手な断捨離の方法

服や家財道具、家電製品など、私たちの生活に道具は欠かせないものです。
しかし、生活するうちに物は知らず知らず増え続け、なかには長期間使っていなかったものも増えていませんか?

増えた物は空間を圧迫し、探し物に時間を取られたり、引っ越しの際にコストがかかったりするなど、物が増えることで不具合が起こることもあります。

もしあなたがタイニーハウス(数百万円から買える、10㎡ほどの小さな家)に住みたい場合、小さな家なので収納スペースが限られます。タイニーハウスに住むならば、持っているものを整理し、持ち物を減らす必要があるでしょう。

この記事では小さな家に住むために必要な断捨離の方法をご紹介します。持ち物を整理して、タイニーハウスに住む準備をしてみませんか?

◎タイニーハウスに関する記事はこちら
小さくて豊かな暮らしのベース、タイニーハウスとは?

2ステップでできる、物を上手に処分するための方法

via:①

Step1. 捨てる前に整理する
いざ断捨離を始めようと考えても、「いつか使うかも」と考えると物はなかなか捨てられないものです。そこでいきなり捨てようとせず、物を整理することから始めるとスタートしやすいでしょう。

おすすめしたい方法は、所有物を「今いらないもの」「使っているけれど捨てたいもの」「捨てたくないもの」に分けてしまうこと。

「今いらないもの」は言葉のとおり、全く使っていないものや処分したいと思っているもの。具体的には、もう着なくなった服や、読まなくなった本などが挙げられます。

「使っているけれど捨てたいもの」は使う頻度は少ないけれど、あまり必要ないのではないかと考えているもの。ここに該当するのは、普段は使っていないけれど「また使うかも」と取り置いてある文房具や家財道具、服や本など。収納の奥に閉まったまま数年経っているものが該当します。

「捨てたくないもの」は思い出の品や、頻繁に使っているお気入りのものなどです。頻繁に来ている服や、毎日使う仕事道具、思い出の写真が詰まったアルバムなどが該当します。

一度に全ての所有物を整理しようとすると大変ですから、本や服などのカテゴリーに分けて整理を始めてみましょう。

Step2. 自分ルールを作って処分する
物を3つのカテゴリーに分けたら
1.今いらないもの
2.使っているけれど捨てたいもの
3.捨てたくないもの
の順に処分していきましょう。

おそらく、「今いらないもの」はすぐに取りかかれますが、「使っているけれど捨てたいもの」はなかなか捨てづらいはず。その時は、自分なりのルールを作って捨てる場合を決めてしまいましょう。

ルールとして使いやすいものは
・〜カ月(〜週間)手を触れていないものは捨てる
・所有物のなかに、同じ機能を持つものがある場合どちらかを捨てる
・靴や下着、Yシャツなどの複数所有するものは「〜つまで」、と所有する数を決める
など。

ご紹介した2つのステップは、自分の生活に何が必要で、何が必要でないか、すなわち自分にとって本当に大切なものを見直す過程でもあります。そのため、これがあれば生活が豊かになるな、幸せな気分になるなと感じたら、必ずしも処分する必要はありません。

また、この2つのステップをスムーズに進めるために、書籍や映画からヒントを得るのも良いでしょう。

たとえば、1800年代前半にアメリカで生まれ、森の中で丸太小屋を作って自給自足に近い生活をした、ヘンリー・D・ソローの著書「モノやお金がなくても、豊かに暮らせる。」や、フィンランドの若者が持ち物全てを倉庫に預け、1日に1個の物を取り出して生活する実験を記録した映画「365日のシンプルライフ」を見れば、所有物に対する価値観も変化していくはず。

断捨離はただ物を処分する行為ではありません。断捨離とはその行為を通じて「何が大切で、逆に必要ないものは何か」を見極めるための手段だと思います。

断捨離もタイニーハウスに暮らすことも、自分の価値観と向き合い、豊かな暮らしを手に入れるための良い手段になるはずです。

それでも処分できない物は、データ化する・預ける・レンタルする

◎写真や書籍、CDはデジタル化する
⇒思い出の写真や、お気に入りの書籍、CDなどはなかなか捨てづらいものです。それならば、デジタル化してしまうのはいかがでしょうか?

写真や書籍はスキャンしてPDF化する。CDはパソコンに録音するほか、聴き放題のサービスなどからダウンロードすれば、物を減らすことができます。
写真や書籍のスキャンは代行サービスなどがあるようなので、活用してみましょう。

◎どうしても捨てられないものは預ける
物を減らそうとしても、思い出の品だからどうしても処分しきれなかったり、年中必要ではないけれど特定のシーズンに必要になったりする物があると思います。

そのような物は、レンタル倉庫を利用して預けてしまいましょう。費用はかかってしまいますが、畳1畳分のスペースからレンタル倉庫を借りられる業者や、ダンボール1箱から預かってもらえるところがあります。

◎レンタルサービスを利用する
レンタルサービスでは、車や服をはじめ、ありとあらゆるものをレンタルすることができます。年に数回使うか使わないか、というものは処分してしまい、レンタルサービスを利用すると所有物を減らすことができます。

◎それでも、まだまだ処分できないものはデッドスペースに収納する

via:②

タイニーハウスに住むならば所有できるものは限られますが、どうしても捨てられないものが出てくるはずです。そのような時は収納にひと工夫。

注目したいのはデッドスペースの活用です。たとえば、タイニーハウスの中にロフトを設けて、寝室や収納として使ってみたり、階段がある場合はその下のスペースを収納にしたりすることができます。

まとめに代えて、実は私も断捨離経験者です

話はそれてしまうかもしれませんが、この記事を書いている私もまた断捨離を経験したひとりです。そのきっかけになったのは、自転車にテントを積んで日本を一周していたこと。

持てる荷物が限られるので、当時持っていた荷物は、テントと寝袋、3日分のTシャツと下着、上着とGパンが2枚。他にパソコンが1台だけ。ほかにも細々した荷物はありましたが、私は1年半の間、その荷物だけで生活することができました。

その時に思ったのは、「これだけの道具があれば、人は生きていけるんだな」ということ。人がひとり(もしくはふたり)で生きていくために必要なものは意外に少ないものです。その時からでしょうか、私はあまり物を買う時には「これは自分にとって必要な物だろうか?」と自問自答するようになりました。

物を処分する時には「この物は減らしても大丈夫だろうか?」「ないと生活できないんじゃないか?」と考えてしまいがちです。そんな時は所有する物が限られる環境に住んでしまうと、「なければないで暮らしていける」と気づくことができるのではないでしょうか。

一度「なければないで暮らしていける」と思えると、物に対する執着をはじめ、お金や人間関係に対する執着が薄まり、心は身軽になります。断捨離を行い、タイニーハウスに暮らすことは、もっと自由に生きるための第一歩になるはず。あなたも、本当に大切なものに囲まれた、豊かな暮らしを手に入れてみませんか?

【画像引用】
①②:tumbleweedhouses.com

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