古いコンテナをアップサイクル。フランスの旅するホテル「Flying Nest」

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“空飛ぶ巣 (Flying Nest)” と名付けられたコンテナルームのホテルが、フランスのスキー場にポップアップされています。木のエクステリアと大きく開くガラスのファサードは、コンテナなのに不思議とナチュラル。半日で設置可能なカスタムコンテナは、イベントや野外フェスでの体験型宿泊を提供するためにデザインされました。

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Flying Nestは、フランスのグローバルホテルチェーン・アコーホテルズ (AccorHotels) のプロジェクト。パリを拠点とする革新的デザイナーのオラ・イト (Ora Ito) がデザインを担当し、カスタム輸送コンテナを提供するスタートアップ・CAPSAが製造を手がけています。

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Flying Nestの1つの島は、5つのコンテナルームと1つの収納ルームから構成され、14 x 10メートルの床面積で6メートルの高さ。梱包・輸送・設置が簡単で、半日あれば組み立て・分解ができます。

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12平方メートルの各コンテナは、ダブルベッド、エアコン付きリビング、折りたたみデスク、専用バスルームがあり、ミニバー、ネスプレッソマシン、Wi-Fi、各種アメニティが用意されています。

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イビスが開発したSweet Bedの横には、大きな正方形のガラス窓があり、ストライプ状のオーニングをポップアップさせると外の景色に没入できるデザイン。

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2階部分には共用のオープンパティオが設けられ、ランドスケープを眺めながら朝食を楽しむことができます。次のスキーまですべての備品を暖かく保つテクニカルルームもあります。

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アコーホテルズはFlying Nestに、環境に配慮したおもてなしソリューションを要請しました。モジュールは持続可能性を念頭に置いて設計、FSC森林認証木材や環境認証塗料が使用され、LED照明、フェアトレードアメニティを採用。各ボックスには独立した排水回収システムも備えられています。

旅するホテルは、文化、スポーツ、音楽フェスティバルなどのイベント時に、飽和状態にある宿泊施設のニーズを満たすために活用されます。「単なるホテルルーム以上の没入型体験を創造すること」を目的としたプロジェクト開発のために、フランス各地で1年に渡りロードテストが行われました。

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サッカーフランス代表チームがトレーニングを行っているクレールフォンテーヌに、プロトタイプを置いてファンを宿泊招待。ル・マン24時間レースでは、25のコンテナがレース場の後ろ6メートルに設置され、デザイナーのオラ・イトもベッドから観戦したとのこと。

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アルル国際写真フェスティバルでは、25トンの砂を持ち込んで人工ビーチを造成。DJ、バー、フードトラックが並ぶビーチ上に、15のコンテナをポップアップさせました。9月にはボルドーのアートフェスティバルにも参加しています。

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Flying Nestの公式ポップアップ・デビューは、フランスで人気の歩行者専用スキー場、アヴォリア・スキーリゾートの標高1800メートルの場所に決定。2018年12月22日〜2019年3月17日までのハイシーズンの期間に宿泊可能です。

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ちなみに、オラ・イトの最近のプロジェクトでは、マシュマロピンクなインテリアのどら焼き風ファーストフードのお店が注目。2018年10月末にパリ・シャンゼリゼにオープンしたMarxitoは、東京銀座にもレストランとビストロを構えるミシュラン2つ星シェフ、ティエリー・マルクス (Thierry Marx) とのコラボです。

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どら焼き風の生地はそば粉から作られ、具材の80%にオーガニック野菜を使った健康的なファーストフードというコンセプト。これは食べてみたい!

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日本同様、経済成長の停滞が続くフランスですが、コトのデザイン力は流石といった印象です。

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