世界の小さな住まい方

次の停車駅は、竜宮城です「Next Stop, Atlantic」

野原海明プロフィールアイコン | 2015.5.7
  • facebookでシェア
  • ツイート

subway-reef-05
海の中へどぼん、どぼんと投げ込まれる列車。
えっ、これって不法投棄じゃないの? 環境汚染反対!
……いえいえ、落ち着いて。これには深いわけがあるのです。

ニューヨーク市は、壊れた地下鉄の車両を10年以上前から大西洋に投棄してきました。それだけ聞くと、ものすごい環境汚染をしているようですが、目的はその真逆です。海の中へ車両を投げ入れることで、サンゴ礁の生育を促す環境をつくろうとしているのです。

この取り組みを3年にわたって撮影し続けた写真家がいます。Stephen Mallon の作品「Next Stop, Atlantic」には、美しくも暴力的と評されたプロジェクトの一連の様子が記録されています。

subway-reef-11
使えなくなった車両は一箇所に集められ、不要な窓や冷暖房システム、モーター、車輪などが取り外されます。

nextstop_03
そして、専用のはしけに積まれ、冷たい大西洋の真ん中へ。

nextstop_04
目的地にたどり着くと、重機によって豪快に海中へ投げ込まれます!

nextstop_05
nextstop_06
車両の複雑な金属パイプの構造は、サンゴ礁を育む生態系にうってつけです。5年経つと、まるで乗客のような顔をして魚たちが棲みついている様子がうかがえます。

coral
10年が経過すると、もとが電車であったことなどわからないくらい、豊かなサンゴ礁の生態系に成長していました。

nextstop_08
人間には不要になったゴミが、海底の豊かな住まいに変身。意外な形の共生のあり方が、美しい作品となって記録されています。

Via:
viralforest.com
reframe.gizmodo.com
littlethings.com

  • facebookでシェア
  • ツイート

YADOKARI「未来働き方会議」オープン!

野原海明プロフィールアイコン

Writer 野原海明

世界の小さな住まい方ライター担当。

のはらみあ。小説家。コンテンツライター、図書館司書、ときどき歌手。呑んべえ。

1984年群馬県生まれ。ちょっと変わった高校、尾瀬高校自然環境科の卒業生。利根村の農家にホームスティをして高校3年間を過ごす。お世話になったのは築100年にもなるという茅葺き屋根の家。かつての味噌蔵を勉強部屋と寝室に改築してもらった。

大学進学のため都内へ引っ越し、都市生活を5年間体験したが、海と山がある暮らしが恋しくなって2009年夏、鎌倉へ移住。小さいけど温かいコミュニティと、自然のある暮らしがやっぱりいい、と思う。

2012年、小説「コメリナ・コムニス」Kindle版を出版。文芸喫茶「まるくす」所属。同人に川村力、田村元、湯田陽子。

FB:mia.nohara
TW:@mianohara
HP:醒メテ猶ヲ彷徨フ海

野原海明の執筆記事一覧 »

▼「未来住まい方会議 by YADOKARI」の購読はFacebookが便利です。