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タイニーハウス、最前線

【海外事例】テントの暮らしに、そっと寄り添う。チリの森に建つ小屋「Base Rupanco」

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Base Rupanco は、チリ・ロス・ラゴス州の森に remo estudio が手がけた小屋だ。ルパンコ湖の河口に近く、敷地の中を川が横切っている。

ここには、もともと暮らし方があった。持ち主はときおりこの森を訪れ、木々の間にテントを張って眠っていたのだ。この小屋は、その過ごし方を置き換えるためではなく、補うために生まれた。

テント泊の森に加えた小さな小屋

森で眠ることは、それだけで豊かな体験だ。けれど何度も通ううちに、足りないものが少しずつ見えてくる。

持ち主が求めたのは、浴室と小さなキッチネットだった。トイレとシャワーはそれぞれ分けて設けられている。

寝室もリビングも、ここにはない。眠るのはこれまでどおりテントの中。必要なものだけを、必要な分だけ建てるという判断が、この計画の出発点になっている。

家を一軒建てるのではなく、すでにある暮らしに部品をひとつ足す。そう考えると、建築はずっと身軽なものに思えてくる。

集まりと外遊びを支える場所

キッチネットは、ひとりで料理をこなすためだけのものではない。人が集まるときや、屋外で過ごす時間を支えるための場所として計画された。

森で誰かと火を囲み、食事をつくり、また外へ出ていく。その往復の中継点に、この小屋は置かれている。

暮らしの主役はあくまで外にある。川の音、木々の影、湖へ向かう空気。建物はその背後に控え、屋外の時間が少しでも長く続くように手を貸している。

川の流れる敷地との距離感

敷地を川が横切るという条件は、それだけで場所の性格を決めてしまう。水辺の森は、人が手を入れすぎるとたちまち表情を失うだろう。

だからこそ、ここで選ばれたのは大きく建てないことだった。テントという仮の住まいと、小さな建物という確かな設備。その組み合わせが、森との程よい距離を保っている。

remo estudio の仕事は、建築がどこまで引き下がれるかを静かに問いかけているようにも見える。

住まいを考えるとき、つい足し算で考えてしまう。部屋の数、広さ、設備。けれど Base Rupanco は、すでに持っている暮らしを見つめ直し、欠けているものだけを補うという道を示している。

夏は縁側で過ごし、冬はこたつに集まる。季節や場面に合わせて空間を使い分けてきた日本の感覚にも、どこか通じるところがある。自分の暮らしに本当に足りないものは何か。森の小屋は、そんな問いをそっと手渡してくれる。

Base Rupancoのデータ

  • 物件名:Base Rupanco
  • 設計:remo estudio
  • 国:チリ
  • 地域:ロス・ラゴス州(ルパンコ湖の河口付近)
  • 写真:Tom Alarcón

Base Rupancoのよくある質問

Q. Base Rupanco はどこにある?
A. チリのロス・ラゴス州、ルパンコ湖の河口付近にある森の敷地に建っている。敷地には川が横切っている。

Q. Base Rupanco を設計したのは?
A. チリの設計事務所 remo estudio が手がけた。写真は Tom Alarcón による。

Q. この小屋には何がある?
A. トイレとシャワーを分けた浴室と、集まりや屋外活動を支える小さなキッチネットがある。眠るのは従来どおり木々の間に張ったテントだ。

via: https://www.archdaily.com/1185004/base-rupanco-remo-estudio

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