
スウェーデン・ヴィルセラム美術館で開催中の展覧会「Träkraft(木の力)」で、建築ユニットのUMA(ウルフ・メイエルグレン・アーキテクツ)とアーティストのトラヴィス・チャイルドが手がけた作品「Timber Twist」が公開されている。
この作品の着想源となったのは、「ミノムシ」として知られる虫の幼虫。枝や苔、小さな石などを集めて、自分の身を守るための殻をつくる姿にヒントを得たという。
その殻は自然と調和し、そっと風景に溶け込む。やがて幼虫はその中でじっと身をひそめ、さなぎとなり、羽のある雄だけが外に出てくる。雌はその殻の中で一生を過ごし、やがて卵を産んで命を終える。

そんな小さな生き物の暮らしぶりから、「わたしたちがつくる“殻”とは何か?」という問いが生まれた。家や壁といった目に見えるものだけではなく、心の奥にある思い込みや、社会からの期待といった目に見えない枠もまた、私たちを守り、そしてときに縛っているのではないか──。この作品は、そんな問いかけをやさしく投げかける。

くるくると巻かれた木の空間で、すこし立ち止まる
《Timber Twist》は、木でできた小さなシェルターのような空間。金属は使わず、すべて木と木を丁寧に組み合わせる、昔ながらの手仕事でつくられている。使われているのは「ヤマナラシ」というやわらかい木材で、木の丸太を一段ずつ、少しずつずらしながら積み重ねていくと、自然とくるくると螺旋を描いていく。

入り口は丸く、ノミで削られたその形は、同じ木を好むビーバーの歯あとを思わせる。中に入ると、頭上には木のうずまきが広がり、静かに見上げることができる空間になっている。

この場所に座っていると、私たちが「家」と呼ぶものについて、少し違う角度から考えてみたくなる。居心地のいい場所だからこそ、知らないうちに「外の世界」に目を向けなくなっていることもあるのかもしれない。
《Timber Twist》は、そんな“いつも”から、ふっと抜け出してみるきっかけをくれる。これまでと少し違う生き方や、自分なりの「殻」のあり方を思い描く、その入り口になるような作品だ。

via:
designboom.com
u-m-a.se
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小さな生き物の暮らしぶりから、「私たちがつくる“殻”とは何か?」という問いが生まれた。今回は、私たちにとっての「家」について、少し違う角度から考えてみよう。