トレーラーハウスの保険は、「公道を走るときの保険(自賠責保険・自動車保険)」と、「置いて使うあいだの保険(火災・風水害・盗難などに備える保険)」、事業なら「お客様への賠償の保険」の3つに分けて考えます。建物ではなく車両として扱われるため、住宅向けの火災保険がそのまま使えるとは限りません。どの保険で何が補償されるかを、契約の前に保険会社に確かめましょう。
この記事では、トレーラーハウスの企画・製造・販売と、宿泊施設の運営を手がけるYADOKARIが、トレーラーハウスで考えておきたい保険の種類と、入る前に確かめることをまとめました。
3行でわかるトレーラーハウスの保険
- 走るとき:ナンバーを付けて公道を走れるものは自賠責保険が要る。牽引中の事故の補償は自動車保険の契約で確かめる
- 置いているあいだ:火事・台風・水害・盗難などへの備え。建物向けか動産(もの)向けかは保険会社によって扱いが違う
- 事業で使う:宿泊施設・店舗では、お客様のけがなどへの賠償の保険も検討する
トレーラーハウスにはどんな保険が要る?
使い方と場面ごとに、備えるものが違います。主な保険を表にまとめました。
| 場面 |
主な保険 |
備えるもの |
| 公道を走る |
自賠責保険 |
事故で人にけがをさせたときの最低限の補償 |
| 牽引して運ぶ |
自動車保険(任意保険)、運送業者の保険 |
相手への賠償、本体の損害(契約による) |
| 置いて使う |
火災保険、動産総合保険など |
火事・落雷・台風・水害・盗難などによる本体や中の物の損害 |
| 事業で使う |
施設賠償責任保険など |
お客様や近所の人への賠償 |
トレーラーハウスは、条件を満たせば法律上「車両」として扱われます(完全ガイドの「車両として扱われる条件」)。そのため、建物と車の両方の面があり、どの保険の対象になるかは保険会社や商品によって扱いが違う点に注意が必要です。用語の意味は用語集の保険(動産総合保険/施設賠償責任保険)でも説明しています。
公道を走るときの保険は?
ナンバーを付けて公道を走れるトレーラーハウスは、車検の期間に合わせて自賠責保険に入ります。自賠責保険は法律で入ることが決められている保険で、事故で人にけがをさせたときの最低限の補償です。車検の更新(一体型は2年ごと、分離型は毎年)のたびに続けて入ります(トレーラーハウスの車検)。
牽引しているときの事故で相手に与えた損害は、牽引する車の自動車保険(任意保険)で補償されるかを、契約の内容で確かめます。トレーラーハウス本体の傷みが補償されるかどうかも、契約によって違います。運搬・設置を専門の業者に任せる場合は、運んでいるあいだの事故がどの保険で補償されるのかも確認しておきましょう(トレーラーハウスの牽引・運搬)。
出典:自動車損害賠償保障法(e-Gov 法令検索)/国土交通省「自賠責保険・共済ポータルサイト」
火災保険には入れる?
置いて使うあいだの火事・台風・水害・盗難などへの備えは、火災保険や動産総合保険で考えます。ただし、住宅向けの火災保険は「建物」を前提にしているため、車両として扱われるトレーラーハウスが対象になるかは保険会社によって違います。対象にならない場合は、もの(動産)として補償する保険で備える方法があります。
保険を選ぶときは、次の点を見ておきます。
- 補償する災害:火事・落雷だけでなく、台風などの風の災害、大雨・洪水などの水の災害、雪の重みが入っているか
- 補償する範囲:本体だけか、デッキ・階段・中の家具や家電も入るか
- 置く場所の条件:川や海の近く、雪の多い地域では、補償の条件や保険料が変わることがある
- 移動したとき:置く場所を変えたら、保険会社に届け出が要るか
置く場所の災害の危険は、自治体のハザードマップで事前に確かめられます。台風の強い風への備えとして、ジャッキの種類や固定のしかたも大切です。ジャッキを地面にボルトで固定すると「すぐ動かせる状態」ではないとみなされることがあるため、固定の方法は自治体の扱いに合わせます(完全ガイドの「設置できる場所と法律」)。
事業で使うときに考える保険は?
宿泊施設・店舗・事務所として使うなら、お客様や近所の人への賠償に備える保険も検討します。たとえば、デッキの階段でお客様が転んでけがをした、設備の不具合で隣の敷地に水が流れた、といった場合です。
- 施設賠償責任保険:施設や設備の不備で、他人にけがをさせたり物を壊したりしたときの賠償
- 休業の補償:火事などで営業できなくなったときの損失(必要に応じて)
- 業種ごとの保険:飲食店の食中毒など、業種によって備えが変わる
YADOKARIは、宿泊施設「YADOKARI VILLAGE 北軽井沢」の運営や、トレーラーホテルのオーナー制度も手がけています。事業として始める場合は、保険料も含めた運営の費用を最初に見積もっておくと、収支の見通しが立てやすくなります(宿泊施設を開業するには?/トレーラーホテル オーナー募集)。
入る前に何を確かめる?
- ナンバーの有無と車検の種類(自賠責保険の手続きに関わる)
- 牽引中の事故が、どの保険でどこまで補償されるか
- 置いて使うあいだの保険の対象が「建物」か「もの」か
- 台風・水害・雪・盗難が補償に入っているか
- デッキ・家具・家電まで補償の範囲に入るか
- 事業で使う場合、賠償の保険が要るか
保険料は、本体の金額・置く地域・補償の範囲で変わります。購入の前に見積もりを取り、維持にかかる費用の1つとして予算に入れておきましょう。
よくある質問
トレーラーハウスに自賠責保険は必要ですか?
ナンバーを付けて公道を走れるトレーラーハウスは、車検の期間に合わせて自賠責保険に入ります。車検を取らない特殊車両のタイプは扱いが違うため、手続きのときに確かめてください。
住宅の火災保険に入れますか?
住宅向けの火災保険は建物を前提にしているため、車両として扱われるトレーラーハウスが対象になるかは保険会社によって違います。対象にならない場合は、動産総合保険など、ものとして補償する保険で備える方法があります。
牽引しているときの事故はどうなりますか?
相手に与えた損害が、牽引する車の自動車保険で補償されるかを契約で確かめます。トレーラーハウス本体の損害は契約によって違います。業者に運搬を任せる場合は、業者の保険の範囲も確認してください。
台風や大雨に備えるにはどうすればいいですか?
風や水の災害が補償に入った保険を選び、置く場所の危険はハザードマップで確かめます。風で曲がりにくい形のジャッキを使うなど、設置の方法でも備えます。
宿泊施設として使う場合、ほかに必要な保険はありますか?
お客様のけがなどに備える施設賠償責任保険を検討するのが一般的です。業種や規模によって必要な備えが変わるため、保険会社に相談してください。
まとめ:「走る」「置く」「事業」の3つで考える
トレーラーハウスの保険は、公道を走るとき、置いて使うあいだ、事業で使うときの3つに分けて考えると整理しやすくなります。車両と建物の両方の面があるため、どの保険で何が補償されるかを、契約の前に必ず確かめましょう。
YADOKARIでは、使い道や置く場所に合わせて、運営の費用も含めたご相談を受けています。横浜・星川の展示場(平日 月〜金曜日 10:00〜18:00・予約制・無料)で、実物を見ながらご相談ください。