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YADOKARIについて

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木や金属の板、コンテナ、土管。
世の中にはいろいろな廃材があり、小屋へと姿を変えることがある。
廃材を活用した小屋の事例を集め、その価値を考えてみた。

物語の続きを紡ぐ小屋

廃材で小屋をつくると、どんな良いことがあるだろう?

まず、材料費が抑えられる。

自然と廃材と5万円のスモールハウス

そして廃材は、それまで何かに使われてきた物でもある。

その物語に続きが紡がれ、独特の雰囲気が生まれる。

コーヒースタンド「Third Wave Kiosk」。洪水の防御壁だった鋼矢板が荒々しさを醸し出す。Via:dezeen.com

車両の再活用は、外観も内装も面白い。

くず鉄バスが大変身。イスラエルのママ友がつくったファッショナブルなタイニーハウス
via: xnet.ynet.co.il

このバスはかつて、どんなところを走っていたのだろう?

気分はフラワーチルドレン。田園風景の中のラブ&ピースなバスのホテル
via: uniqhotels.com

小屋と廃材=ニワトリとタマゴ?

小屋をつくることを決めてから、材料となる廃材を探してもいい。

一人でタイニーハウスを完成させた女性シンガーソングライター。建材から内装、家具までの多くを廃材で賄った。via: livingbiginatinyhouse.com

建材のリサイクルショップがあれば活用してみたい。

不要になった建材や什器を引き取って低価格で販売する「リビルディング・センター」。アップサイクルとは?モノ・コトの循環を生み出すムーブメントの広がりより。 Via: rebuildingcenter.org/

逆に、面白い廃材に出会ってから、「小屋にする」を思い付くこともあるだろう。

錆びた貯蔵タンクをタイニーハウスに
via: spaceskc.com

思いもよらない外観が、好奇心を刺激する。

森の中の宇宙船? コンクリート管をリサイクルした「Tubo Hotel」
参考:t3arc.blogspot.jp

「廃材の利用」と「小屋づくり」は、どちらが目的で、どちらが手段でも良さそうだ。

「リサイクル」「継承」という響き

廃材でつくった小屋は、メッセージの発信に一役買うこともある。

コンテナタワー「FREITAG SHOP Zuerich」。古コンテナの外観は、廃材をリサイクルする製品のコンセプトにも通ずる。Via: shoplocal.ch

「リサイクル」や「変身」を、分かりやすく体現するからだ。

廃材を活用した醸造所「RISE&WIN」は、ゼロ・ウェイストに取り組む上勝町(徳島県)の象徴的な存在に

不法投棄されたベッドのフレーム、板材、車の部品、洗濯機の扉などでホームレスに住まいを提供するプロジェクトもある。

だれかのごみは、だれかにとっての宝物。「Homeless Homes Project」
Via: dailymail.co.uk

古ドアでつくられたパビリオンも、アートの色合いを強く感じさせる。

180枚の古ドアと廃材を使ったパビリオン「The Circular Pavilion」
Via: inhabitat.com

コストだけではない、廃材利用の価値

「廃材活用」と「小屋づくり」が手段にも目的にもなるのは、互いの相性が良いからだろう。

そして、いずれにしても、独特の雰囲気やコンセプトが生まれ、物語が紡がれる。

「資源を大切に」
「あれもこれも、まだ使えるよ」
「積み重ねてきた時間を、大切に継承します」

確かなメッセージ性に、コスト削減にはとどまらない価値がある。

(了)
<文:谷明洋、イラスト:千代田彩華>

【都市科学メモ】

小屋の魅力

廃材を活用できる

生きる特性

小ささ、DIYしやすさ

結果(得られるもの)

コスト減、雰囲気、物語、環境保全などのメッセージ、ゴミの削減、廃材の価値創出

手段、方法、プロセスなど

「小屋に使えそうな廃材ください」と宣言してみる
「小屋づくり」が目的なら、廃材活用は手段。使えそうな材料を自分で探しに行くのも良いが、インターネットなどで「小屋をつくりたい」と宣言して寄贈を求めても良い。掘り出し物が向こうからやってくる可能性も、そこから仲間や応援者が増えることも、あるだろう。
「リビルディング・センター」のような仕組みを活用する
長野県諏訪市に2016年にオープンした「リビルディング・センター・ジャパン」は、建物の解体現場から引き取った古材や古道具を、低価格で販売している。
下記リンクはYADOKARIによる、設立者の東野唯史さんのインタビュー記事。本家はアメリカ・ポートランド。
古材を通してつくり出したい「ReBuild New Culture」という理念
手元の廃材を小屋にできるか考える
手元にまとまった廃材があったら、それで小屋をつくることができるか、考えてみるのも面白い。廃材活用が目的で、小屋づくりが手段となるパターンだ。コンテナやコンクリート管のような空間をつくるもの、木材や鋼矢板のような面をつくるもの、それぞれに使い道がある。
【Theory and Feeling(研究後記)】
建材の切れ端、よく分からない鉄板、大きなボウルのようなもの…。実家の倉庫には、父の集める廃材が、あれやこれやと転がっていました。
「何かに使えそうだから」と言うものの、明確な「何か」がないのか、仕事が忙しいのか。使うよりもまた拾ってくる量の方が圧倒的に多く、廃材は増える一方です。倉庫を自営店舗の在庫管理に使う母の悩みのタネでもありました。
廃材活用は「収集能力」だけでなく、完成形を思い描く「創造力」と、実現する「実行力」も大事なんだと、昔のことを思い出しながら感じました。(たに)

 

「都市を科学する」の「小屋編」は、横浜市の建築設計事務所「オンデザイン」内で都市を科学する「アーバン・サイエンス・ラボ」と、「住」の視点から新たな豊かさを考え、実践し、発信するメディア「YADOKARI」の共同企画です。下記の4人で調査、研究、連載いたします。

谷 明洋(Akihiro Tani)
アーバン・サイエンス・ラボ主任研究員/科学コミュニケーター/星空と宇宙の案内人
1980年静岡市生まれ。天文少年→農学部→新聞記者→科学コミュニケーター(日本科学未来館)を経て、2018年からオンデザイン内の「アーバン・サイエンス・ラボ」主任研究員。「科学」して「伝える」活動を、「都市」をテーマに実践中。新たな「問い」や「視点」との出合いが楽しみ。個人活動で「星空と宇宙の案内人」などもやっています。

小泉 瑛一(Yoichi Koizumi)
建築家/ワークショップデザイナー/アーバン・サイエンス・ラボ研究員
1985年群馬県生まれ愛知県育ち、2010年横浜国立大学工学部卒業。2011年からオンデザイン。2011年ISHINOMAKI 2.0、2015年-2016年首都大学東京特任助教。参加型まちづくりやタクティカルアーバニズム、自転車交通を始めとしたモビリティといったキーワードを軸に、都市の未来を科学していきたいと考えています。

さわだいっせい / ウエスギセイタ
YADOKARI株式会社 共同代表取締役
住まいと暮らし・働き方の原点を問い直し、これからを考えるソーシャルデザインカンパニー「YADOKARI」。住まいや暮らしに関わる企画プロデュース、空き家・空き地の再活用、まちづくり支援、イベント・ワークショップなどを主に手がける。

また、世界中の小さな家やミニマルライフ事例を紹介する「YADOKARI(旧:未来住まい方会議)」、小さな暮らしを知る・体験する・実践するための「TINYHOUSE ORCHESTRA」を運営。250万円の移動式スモールハウス「INSPIRATION」や小屋型スモールハウス「THE SKELETON HUT」を発表。全国の遊休不動産・空き家のリユース情報を扱う「休日不動産」などを企画・運営。黒川紀章設計「中銀カプセルタワー」などの名建築の保全・再生や、可動産を活用した「TInys Yokohama Hinodecho」、「BETTARA STAND 日本橋(閉店)」などの施設を企画・運営。著書に「ニッポンの新しい小屋暮らし」「アイム・ミニマリスト」「未来住まい方会議」「月極本」などがある。

via: https://thespaces.com/

一面真っ白な雪景色の中、丸太が積み上げられたように見えるのは、なんと、ログチャペル。このチャペルが建っているのは、南ドイツのニュンヘンベルグ、ストゥーツガット、ミュンヘンなどの大都市に囲まれ、ちょうど真ん中に位置するunterliezheim (ウンターリッツェイム) 。

遠くから見て、ほとんどの人がチャペルだと気づかないのでは、と、思えるこの個性的なログチャペルは、 john pawson(ジョン・パウソン) が「空間と物質に関して考える実験のようなもの」として作った。61本の現地のベイマツログを使い制作され、非常に趣のある教会となった。

(さらに…)

via: https://www.archdaily.com/

ここはヨーロッパ最西端の国、ポルトガル。ワインの産地としても有名で、特にポルトガル第2の都市「ポルト」で生産された「ポルトワイン」は、通常のワインとは違うフルーティーな感じのワインで、世界中にファンがいる。今回の舞台は、そんなワイン産業が盛んなポルトのほど近く、Guimarães (グイマラエス) という町にあるワイナリーの小さなゲストハウス。

(さらに…)

via: ecocapsule.sk

どこにでも設置できるオフグリッドなマイクロホーム「Ecocapsule (エコカプセル)」。インフラのない僻地や秘境でも、ホテルのラグジュアリーな部屋のように快適に過ごすことができます。この注目を集めたスロバキア発の卵型タイニーハウスが、いよいよ世界販売を開始しました。セールスターゲットには日本も入っているとのことです。

via: gizmodo.com

Ecocapsuleは、太陽と風力のエネルギーを動力にし、雨水を再生利用する持続可能なマイクロホーム。2008年に最初のコンセプトが発表され、2015年にプロトタイプが登場した際には、卵型の未来的フォルムが世界中のメディアの注目を集めました。残念ながら印象的だったプロトタイプのハッチドアは、量産モデルではスライド式に変わったようですが。

via: inhabitat.com

長さ4.67メートル・幅2.2メートル・高さ2.5メートルの筐体は、輸送用コンテナにすっぽり収まる大きさで、世界中に配送することが可能。重さもわずか1,350kgしかないので、トレーラーで牽引できるのはもちろん、ルーフに取り付けられた2つのフックを使って、クレーンやヘリコプターに吊るして移動することもできます。スロバキアの首都ブラチスラバのビルの屋上で行われたデモンストレーションには、実際にヘリコプターによって運ばれました。

via: inhabitat.com

via: inhabitat.com

Ecocapsuleの元々のコンセプトは、科学者やフォトグラファー、レンジャー、辺境ツーリストなど、自然の中で長く滞在する人々のための「フロンティア住居」としてのデザインでした。長期的なエネルギーの自立という特徴は、自然災害などでインフラが破壊された状況に対して、シェルターや小型発電所、水ろ過設備としても利用可能ということです。

via: ecocapsule.sk

8.2平方メートルの室内には最大2名まで宿泊可能で、ダブルベッドに拡張するソファ、デスクスペースと収納、シンクとコンロ付きの小さなキッチン、LED照明、シャワーと水を必要としないコンポストトイレを備えています。デスク、キャビネット、ラック、ベッド、キッチン・手荷物キャビネットなどのすべての家具は、ウッドベニア仕上げの軽量ハニカムパネルで作られています。

via: forbes.sk

via: forbes.sk

via: forbes.sk

太陽光発電には、エネルギー生産を最大化する高効率の太陽電池を採用し、最大880Wの電力が発電可能。24時間可動できる低騒音の風力タービンは、最大750Wの電力を出力します。タービン伸長時には4.5メートルの高さになりますが、伸縮自在のポールにより、輸送時にはコンパクトなサイズに収まります。

電力は10キロワット時の容量のバッテリーに蓄えられ、追加の電力が必要な場合は外部コンセントから給電することも可能。自然エネルギーなしでも4日間過ごせるバッテリー容量は、必要なら電気自動車の充電にも利用できます。

via: inhabitat.com

卵型のシェイプの本体は、アルミニウムフレームに断熱されたグラスファイバーを重ねて構築されています。このユニークな形状は熱損失を最小限に抑えると同時に、雨水を効率的に収集するためのデザイン。表面を伝わった雨水はフロア下のタンクに集められ、逆浸透膜を使ってろ過して99.98%のクリーンな飲料水に浄化されます。2つの350リットルの水貯蔵タンクは、湖や河川などの外部の供給源から満たすこともできます。

via: gizmodo.com

Ecocapsuleは、スマートフォンのアプリを使ってモニタリングしたりコントールできるスマートホームの機能も備えています。オプションとしては、ミニ冷蔵庫やミニ洗濯機、暖房・換気システム、床暖房などの設備が選択可能です。低エネルギー消費を実現するACユニットや、コンポストトイレに代わる焼却式トイレは、第2世代以降のEcocapsuleで利用できるようになるとのことです。

Ecocapsuleの第一弾の限定50ロットは、お好みにカスタマイズできる特権付きで、米国、EU、オーストラリア、日本に住む顧客に対して販売されます。気になる価格は、79,900ユーロ(約1040万円, 1ユーロ=130円)。フォーブス・スロバキアの記事によると、最初のターゲットは日本のカスタマーとのことです。理由があまりピンときませんが、富裕層の災害時用として想定したのでしょうか。

via: inhabitat.com

Ecocapsuleは、コテージ、ポップアップホテル、モバイルオフィス、研究ステーションなど、ユーザーによる多目的な利用を期待しているとのことです。今後の生産数の伸びとともに、よりリーズナブルな価格になると表明しているので、日本のビルの屋上や都市のデッドスペースに、ある日突然、卵型の未来ポッドが現れるかもしれません。僻地のグランピング施設として利用すれば、インスタ映えから人気が出そうな気がします。

Via:
ecocapsule.sk
inhabitat.com
gizmodo.com
forbes.sk

(提供:#casa

via: dearchitect.nl

イギリスのリモートワーカーやクリエイターのために、多目的ガーデンスタジオをプレファブ製造しているPod Space。最新モデルの「NEO POD」は、未だ価格は公開されていませんが、お手頃プライスが期待できそうなモデルです。およそ5帖というコンパクトなサイズは、建築規制の免除対象。コンテナハウスより、快適かつお得なスペースかもしれません。

(さらに…)

僕らに最適な住まいの解は、まだ出尽くしていない。しかし、特に「家族」ができると、住まい選びにひとまず答えを求められる。今までのような大きな家や間取り、都心に住むことにはこだわらなくて良さそうだが、住まい方について過去よりいくぶん選択肢を知った僕らが、あえて今「建てる」ことを選ぶなら、どんな家をつくるだろうか? 独占すること、一ヶ所に永住すること、オンオフの線引き…そういう概念から出てしまった僕らにとって、心地よく取り回しの良い、価値を生む家とは。

そんな折、本邸としても、いろんな用途の別邸としても良さそうな、新しいコンセプトの「平屋」が千葉にできたと聞き、その内覧会へ行ってみた。

広がりを秘めたミニマムな平屋「boqpod」

千葉県君津市。東京湾に面し、乗り換えなしで都内に行けるし、アクアラインを使えば湾岸エリアへもすぐ。東京近郊より格段に地価も生活コストも手頃だ。その分譲地の一画に、新しい平屋「boqpod(ボックポッド)」のモデルハウスはあった。

ヴィラで暮らすような日常を

この「boqpod」というコンセプトハウスを提供しているのは、日本オーガニックアーキテクチャー株式会社。その最も新しい住宅シリーズとして開発されたのが、ヴィラで暮らすようなリラックスした日常を叶える家『VILLAX(ヴィラックス)』。

boqpod」はそのシリーズ中の一つのモデルだ。もちろん、間取りやディテールはカスタマイズできる。

遠くのリゾートより、アウトドアリビング

boqpod」でまず使いたくなるのが軒の深いウッドデッキからつながる芝生の庭だ。ダイニング・キッチンからそのまま出られるこの外部空間は、明らかにもう一つのリビング。何も遠くの森に出かけなくても、日常的に家族や友達とグランピング感覚で遊べる。

そう、僕らにとって家は財産ではなく「使うもの」であり、ライフスタイル実現の「場」だ。頑張って働いて家を買ったのに、休日は遠くのリゾートに遊びに行くって、よく考えたら変じゃないか? それより日々の暮らしがリゾートにいるように安らげる、寛げるものであってほしい。

平屋の体感

平屋というのも、やはり魅力的だ。土地に広さが必要なので都心では現実味が薄いが、場所に縛られない働き方や暮らし方ができるなら手が届く。

家は大きくなくていいし、部屋もたくさんなくていい。それより自然の中にいるような外との一体感を感じていたい。その点で平屋は地面に近く、外部とシームレスにつながっている感覚が持てる。だから実際の建物の面積よりも、体感できる広さが大きい。出入り自由な感じも強調される。

本物の素材の心地よさ

そして、リアルとバーチャルを常に行き来している僕らだからこそ、木、土、石、光…画面では感じられない本物の自然のバイブレーションの中に身を置くことが、いちばんの贅沢だと知っている。北欧とか、西海岸とか、ブルックリンとかの「様式」ではなく、もっと普遍的な、本物の自然が身近にあるような素材感が豊かさを醸し出す。

本物の素材という点では、この「boqpod」のモデルハウスの内部は、無垢材をふんだんに使い、壁には漆喰をローラーで薄く塗ってある。外壁がモルタルなのも、石を彷彿とさせる。

僕らは買い物に長けているが、安い物が欲しいから探すのではなく、納得できる本物にお金を投じたいから探すのだ。どこかで見たような画一的な間取り、素材、様式から出たい僕らにとって、このようなミニマムかつ本物志向、しかもカスタマイズ可能な平屋というのは、自分で家を建てるなら、なかなかリアリティのある選択肢かもしれない。

内覧会で30代のリアルな声を聞いてみた

君津の「boqpod」のモデルハウスが完成してからたった1ヶ月間で、すでに60組以上が見学に訪れたと聞き、驚く。リアルにこの平屋に興味を持ち、体感するために足を運んでいる人たちがこんなにもいるとは。

この日も朝から、家を検討しているファミリーや夫婦が何組も集まった。会場で出会った30代のご夫婦に話を伺ってみると、

夫:「平屋の方がのびのびと暮らせそうなイメージがあり、実際見てみたかった。入ってみると思ったより明るい。家の中をあまり壁で区切らず、ゆるくつながっているので広々と感じます。軒下が広いデッキも気に入りました」(※間取りはカスタマイズ可能)

妻:「私は平屋にはそんなにこだわりがなかったんですが(笑)夫の影響で好きになってきてます。収納がちょっと少ないかなと思いますが、そこはアレンジできるそうなので。掃除をするにも子どもを見るにもラクそう、という感じがします」

もう一度楽しみたい大人たちのソリューション

一方で、子育てがひと段落したニューシニアの世代(50代)にも平屋は人気だそうだ。景気の良い時代を謳歌し、遊び方と自分らしいスタイルを知り尽くした彼らは、今まで定番とされてきた地味なセカンドライフを送るつもりなどないらしい。家は代々受け継ぐものという考えもない。子どもは子どもの世代で楽しめばいいし、自分たちは自分たちでもう一度楽しむ。車が趣味ならガレージハウス。農的暮らしをしたいならカントリーライフ。

とはいえ今後の介護と老後を見据え、暮らしやすいのはワンフロアで夫婦2人の目が行き届くサイズ。となると、彼らにとってもスタイルのある平屋は一つのソリューションなのだ。

「別邸」としての可能性

ここまでは「本邸」としての話をしてきた。

「VILLAXは、特にミレニアル世代と呼ばれる若い世代の方には、従来の家の概念にとらわれず、新しい使い方をしてほしいという考えで作っています」と話すのは、VILLAX本部の竹内友也さん(日本オーガニックアーキテクチャー株式会社)。

ここからさらに活用目線で「boqpod」の「別邸」の可能性について考えてみよう。

仲間とシェアする別荘として

ひと昔前なら別荘とはステイタスであり、田舎の景色や環境を占有するための物だった。でも今は、もっと気軽な形で別荘に親しんでいい。自分だけのものである必要もなく、何人かで共同購入し、使いたい時に使いたい家族やメンバーが使う。そんなシェア型の別荘の方が一人当たりのコストも抑えられ、楽しみも広がる。地方なら平屋にふさわしい広い土地もリーズナブルな価格で見つけやすい。

そんな別荘があれば、家族や仲間と遊ぶだけでなく、例えばたまには一人エスケープして、ノイズのない所でマインドフルな時間を過ごすこともできる。

二拠点・多拠点居住の箱として

さらには「別荘」という考え方からも自由でいい。別荘というと、日常生活を営む主たる住まいに対して、非日常を過ごす場所という感覚だが、ラップトップとWiFiがあれば場所を選ばず仕事ができる今、どちらも主たる住まいになり得る。

つまり別荘ではなく「別邸」。気に入った地域に複数の拠点を持ち、その時々に応じて好きな場所で暮らしを営む。例えば、冬は南に、夏は北に。「boqpod」という複数の箱の多拠点ネットワークを、仲間とシェアすることだってできるのだ。

企業のサテライトシェアオフィスとして

このような使い方は個人に限らず、企業のスペースとしても適用できる。都心の高層ビルから出て、自然に包まれた土の上の平屋に身を置くことで視野や発想、マインドが変わることは大いにある。

サテライトオフィスを持つなんて、大企業ならいざ知らず、ベンチャーや規模の小さな企業には遠い話と思うかもしれないが、であればそういう企業同士でシェアすればいい。心身の保養を兼ねて環境の良い所で仕事ができるのは、社員の健康にも生産性にもよろしい。

企業規模によらず固定デスクで働くことがどんどん少数派になって行くであろう今後、どこにどのようなワーケーションの場を用意できるかは、企業の魅力にも大いに関わることかもしれない。

クリエイターたちの泊まれるアトリエとして

アーティストやクリエイターといった人々も、多拠点やノマドと相性が良い。常にインプットとアウトプットを繰り返す彼らにとって、居場所を変えることは自分自身をアップデートする心地よい刺激になる。

例えばハッカソン的に集中して何かをつくり上げるための場所として、外界から少し離れた篭れるアトリエがあれば嬉しい。チームで共同生活を営みながら、知や感性、無意識までも共有して未知の何かを生み出す。手頃なサイズのそういう場所は実際ありそうでないので重宝されそうだ。

つまりは投資物件としての価値もある

こうしたさまざまな活用方法が考えられる「boqpod」、空いている期間はシンプルにエアビーで民泊として営業しても良い。つまりは、自分が居住する以外に、お金を生み出すリソースとしても、建てる価値を見出せるということだ。

自らの別邸としつつ、不在期間は多様な人や用途で埋めて収益を得る。「いかにも住宅」という外観や中身じゃない「boqpod」だからこそ、可能性はふつうの家より大きい。

自分らしい平屋を建てよう

このVILLAX「boqpod」は、全国の提携工務店で展開していく。コンセプトハウス(規格品)として一定のデザイン性とコストの読みやすさは担保しながらも、セミオーダーで使い勝手をカスタマイズできる平屋だ。設計には本部のデザイナーが加わって「boqpod」のトーン&マナーを守りつつも、望む住まい方や用途へとフィットさせてくれる。

また、VILLAXでも、今後はモデルルームの空き時間を宿泊施設として活用する仕組みを考えているそうだ。僕らは宿泊することで「boqpod」での暮らしを事前に体験することができるし、レビューは住み心地や商品改善の情報源になる。

僕らが家を建てるなら、欲しいのは家という「物」ではなく、そこで過ごす時間や使い途だ。そして、もはや余地のない画一的な選択肢に、僕らのエモーションは発動しない。オープンソースのテンプレートやプラットフォームみたいに、つくり手も使い手も得になる仕組みの中で、一緒に欲しい家をつくっていける方が良い。

このように、いくつもの意味で「boqpod」は魅力的な平屋と言える。不動産でありながら、なぜだか固着性から解放された、自由でのびやかな広がりの予感があるのだ。

▼ VILLAX「boqpod」公式サイト

http://villax-cottage.jp/

▼ 日本オーガニックアーキテクチャー株式会社

https://organichouse.jp/

via: toggenburg.org

ホテルは建物、という概念を取り去ってしまったら? スイスアルプスの大自然のふもとに、ベッドがポツリと置かれたホテルがあります。「ゼロ星ホテル。唯一の星はあなたです」のキャッチフレーズ。かっこいいけど、実際に泊まる人いるの? はい、今年の予約はすべて埋まってしまいました。

via: nullsternhotel.ch ゼロ星ホテル

壁も屋根もない「ゼロ星ホテル (Null Stern Hotel)」は、スイスのコンセプトアーティスト、フランク&パトリックのリクリン兄弟とビジネスパートナーのダニエル・シャルボニエによるアートプロジェクトとして2008年にスタート。3人はこのコンセプトを、まったく新しいホスピタリティ・ビジネスとして、スイスアルプスのトッゲンブルク地方のホテル「ゼロ不動産 (Zero Real Estate)」で実現しました。

via: nullsternhotel.ch 左右の2人が「ゼロ星ホテル」の発案者リクリン兄弟

「ゼロ不動産」のホテルスイートは、各メディアで取り上げられ一躍話題に。2018年のブッキングは、予約受付開始から10日間に75%が埋まり、現在すべてのスイートはフルブッキングとなり受付は終了しています。

標高1100メートル以上にある3つのオープンエアー・スイートには、クイーンサイズのベッド、サイドテーブル、2つのスツールと広々とした木製デッキがあるのみ。お世話をしてくれるバトラー(執事)が付き、ウェルカムドリンクと朝食バスケットがプランに含まれています。

チェックインとディナーは近くのアルペンローズ・ホテルで行い、バトラーがお迎えにあがってスイートまで車でエスコート。17:00〜18:30のチェックインとなり、アルプスのふもとで一夜を過ごすためだけの宿泊施設です。共用のバスルームまでは歩いて10分程度かかります。

via: toggenburg.org

標高1158メートルの古い木々のキャノピーの下に設置されている「スタンプ・スイート」。星空を見ながら、近くのアルペンローズ・ホテルのウェルネススパに通うことができます。朝にはアルプスの鳥の美しいコンチェルトで目覚めることでしょう。

via: toggenburg.org

標高1192メートルにある「シュヴェンディー・スイート」からは、クールフィルシュテン山脈の丘陵に位置する牧歌的なシュヴェンディー湖が一望できます。

via: toggenburg.org

via: archilovers.com

周囲の牧草地からのカウベルの音を聞きながら眠りにつき、スイス東部の最高峰ゼンティス山がそびえるアルプス連峰の雄大な景色で目を覚ましてください。徒歩15分圏内には、レストランやアルペンローズ・ホテルがあり散策も楽しめます。悪天候の場合は、伝統的な農家かホテルの客室に滞在できます。

via: toggenburg.org

3つのスイートの中でもっとも高い位置にある「バースト・スイート」は、アルプス連峰のふもとのトッゲンブルク渓谷の上標高1220メートルにあります。

via: toggenburg.org

東方に昇る月を眺めながらのナイトキャップは格別な味です。ライン渓谷からクールフィルシュテンまでの渓谷を望む270度のパノラマは、息を呑むような絶景。近くにレストランはないので夕食はチェックイン前に済ませておくか、ディナーバスケットをオーダーする必要があるでしょう。バックアップ宿泊施設とトイレは、100メートル上の山小屋になります。

via: toggenburg.org

via: toggenburg.org

「ゼロ不動産」のお値段は、1泊295スイスフラン(約3万3600円, 1CHF=114円)と決して安くはありません。パッケージには悪天候の際のバックアップ宿泊施設の利用料金が含まれています。

山の気候は変動が激しいので、敷地内には追加の毛布がありますが、防寒対策や寝袋は用意しておいたほうがよいでしょう。また、周りは牧草地で草原が湿っていることもあるので、適切な履物を持参することもお忘れなく。ここで快適に一夜を過ごすには、キャンプに行くような心構えと準備、そして少しの幸運が必要というわけです。何も覆いがないんですから。

via: toggenburg.org

「ゼロ不動産」は、バトラーとベッドというグランピング的な要素を加えつつ、キャンピングの原点を追求しているように思えます。アウトドアの真のおもてなしとラグジュアリーは、自然そのものに身を置くこと。そして天候はあなたの運次第。常識にとらわれないアーティストならではの宿泊体験を、アミューズメント化した大胆なアプローチは予想以上の大人気を得ています。

さて、あなたなら泊まってみたいと思いますか?

Via:
toggenburg.org
nullsternhotel.ch
archilovers.com

(提供:#casa

via: newatlas.com © Tree Tents

アルミニウムの殻を被ったSFチックな円筒形の物体は、どんな過酷な環境でも耐えられるプレファブキャビン。フラットパックのキットで配送され、現地で組み立てられます。地形に応じて、木や崖から吊るすことも可能。おにぎりみたいに転がる心配はないんでしょうか?

(さらに…)

水、エネルギー、食糧、トイレ。
必要なものを自給する小屋がある。
山や森などの自然の中はもちろん、インフラが活用できる都市にもだ。
どんな方法が、あるのだろう?
なぜそんな小屋が、ほしいのだろう?

生活には何が必要? どう自給する?

必要なものを自給自足しながら過ごすための、小屋がある。

山や森、草原といった、都市から離れた自然の中で。

360°の開けた風景を独り占め「tintaldra cabin」
Via:designboom.com

あるいは、敢えてインフラが活用できる都市の中で。

電気・水道を自分でまかなえる、完全オフグリッドのタイニーハウス「The Matchbox 」
Via:boneyardstudios.org

では小屋は、生活に必要な何を、どう供給できるのだろうか?

厳しい気候でも快適なカナダのプレファブ・キット。水や電気、暖房が使える
Via:archdaily.com

雨や空気から得て、浄化して、循環させる水

まず水は、雨を集めるのが分かりやすいだろう。

雨どいを使って水を集める小屋の例
Public Domain

空気中の水蒸気から水を得るという発想もある。

自ら水を生み出すグリーンハウス「Jellyfish Barge」。水面と上空の温度差を生かして真水を生み出す。 Via:pnat.net

排水を浄化して再利用する、“循環”も大事な考え方だ。

オフグリッド・トレーラーハウス「Wohnwagon」。屋上の植物性フィルターが、シャワーや洗面台の排水を飲用可能に浄化する。Via: tinyhouseblog.com/

太陽や風などから効率よく受けるエネルギー

エネルギー源となる太陽光や風は、効率よく受けたい。

太陽を活かし、太陽と暮らす家「Wall house in Tenerife」
Via:rodriguezgil-arquitecto.com

いつでも使うために、発電だけでなく蓄電の機能も必要になる

NYに出現「Ecological Living Module」。隠れ扉の内側には蓄電池や水システムが。Via:dwell.com

太陽光を電気に変えず、光や熱として活用することもできる。

夏は日陰に、冬は日向に。クルクル回せるタイニーハウス「359」「Ecological Living Module」
Via:treehugger.com

暖房や料理の熱源には、薪を使うのもシンプルだ。

自然の中に放り出されて自分と向き合う「Kolarbyn Ecolodge」
Via:kolarbyn.se

食糧や小屋自体も、つくって自然に返す

食糧も、工夫次第で生産できる。

自分で育てて食べる家「EAT HOUSE」
Via:destuurlui.nl

トイレは草むらなんかで済ますこともできるが、コンポストトイレを備えるのも一案だ。

微生物の力を借りて汚物を分解するコンポストトイレを備えれば、食べたものを自然に返しやすくなる
By Rene Cortin, CC BY-SA 4.0

究極的には家までも、地元の資材でつくって自然に返すという考え方がある。

10年で大地に戻る家「Emerald in the Rough」
Via:dwell.com

水、エネルギー、食糧、トイレ、家。

どうせなら、そのいくつかを同時に、効率的に得られるよう工夫したい。

オフグリッドの移動カプセル「Ecocapsule」。太陽光、風力、雨水を効率的に得られる
Via:ecocapsule.sk

自給自足の小屋が、なぜほしい?

ところで、必要なものを自給する小屋がほしいのは、なぜだろう。

都市から離れた自然の中で過ごしたくて、そのために必要だから?

それだけなら、外から持ち運んだ方が楽ことも多いし、都市に自給自足の小屋をつくる理由もない。

NYに出現「Ecological Living Module」。太陽光からの電気や雨を浄化した水のほか、壁面で野菜を育てて自給する。Via:dwell.com

環境に調和しながら生きていきたいから?

太陽や風や雨を通じて、自然とのつながりを感じたいから?

インフラに依存せずとも生きていけることを、確かめたいから?

シンプルな暮らしで、本当に必要なものを見つめ直したいから?

どれも、推測に過ぎないけれど。

高度化、複雑化、都市化が進んだ社会にある、いろいろな欲求が見え隠れする。

(了)
<文:谷明洋、イラスト:千代田彩華>

【都市科学メモ】

小屋の魅力

オフグリッドや自給自足の暮らしを実現できる

生きる特性

小ささ、アレンジしやすさ

結果(得られるもの)

自然の中での時間、環境との調和、地球との接点、生きる力、暮らしに必要なものへの理解

手段、方法、プロセスなど

何を自給するか、考える
本稿で取り上げた水、エネルギー、食糧、小屋の資材を中心に、何をどこまで自給するのかをまず、考えたい。自給自足は、それ自体が「目的」にも、自然の中で時間を過ごすための「手段」にもなり得る。目的や環境に応じて、都市インフラの活用や、持ち運ぶことを選択肢に加えても良いだろう。
自給する機能を得る
自給すると決めたものを、どうやって得るのか。試行錯誤して自作するもの楽しいし、必要な部分や、あるいは小屋全体を購入することもできる。発電や水の循環、トイレなどについてはテクノロジーが常に進んでいるので、最新情報をチェックしてみよう。
時間をかけて、楽しんでみる
水は雨が降らなければ得られないし、食糧を生産するにも時間がかかる。曇りが続いて思うように発電できないこともあるかもしれない。コントロールしきれない自然に対して、どのくらいのバックアップを用意し、どのくらいのことなら受け入れるのか。自分らしく楽しみたい。
【Theory and Feeling(研究後記)】
日本科学未来館に勤めていた前職時代に、「循環」や「地球と人間の関係」を考えるようになりました。「有限の閉鎖空間である地球で、人類が生き延びるためにはどうするのか?」という問いがあるからです。

島根県にある海士町という離島を訪ねたときのこと。「外との境界がはっきりしている離島は、循環を考える良い場所なんじゃないかな」。島の学習塾のスタッフさんから、そんな話を聞きました。

未来館の毛利衛館長は、人が宇宙に滞在するための「国際宇宙ステーション」を「地球の縮図」と位置づけることがありました。国際宇宙ステーションは確かに、オフグリッドな閉鎖空間(食糧は運んでいくけれど)。「究極の小屋」と言えるかもしれません。離島、国際宇宙ステーション、そして小屋。有限性や閉鎖性のある場所で感じられることは、地球にも通じるような気がしてきました。(たに)

高度400kmに人が滞在する「国際宇宙ステーション」は”究極のオフグリッド小屋”?

 

「都市を科学する」の「小屋編」は、横浜市の建築設計事務所「オンデザイン」内で都市を科学する「アーバン・サイエンス・ラボ」と、「住」の視点から新たな豊かさを考え、実践し、発信するメディア「YADOKARI」の共同企画です。下記の4人で調査、研究、連載いたします。

谷 明洋(Akihiro Tani)
アーバン・サイエンス・ラボ主任研究員/科学コミュニケーター/星空と宇宙の案内人
1980年静岡市生まれ。天文少年→農学部→新聞記者→科学コミュニケーター(日本科学未来館)を経て、2018年からオンデザイン内の「アーバン・サイエンス・ラボ」主任研究員。「科学」して「伝える」活動を、「都市」をテーマに実践中。新たな「問い」や「視点」との出合いが楽しみ。個人活動で「星空と宇宙の案内人」などもやっています。

小泉 瑛一(Yoichi Koizumi)
建築家/ワークショップデザイナー/アーバン・サイエンス・ラボ研究員
1985年群馬県生まれ愛知県育ち、2010年横浜国立大学工学部卒業。2011年からオンデザイン。2011年ISHINOMAKI 2.0、2015年-2016年首都大学東京特任助教。参加型まちづくりやタクティカルアーバニズム、自転車交通を始めとしたモビリティといったキーワードを軸に、都市の未来を科学していきたいと考えています。

さわだいっせい / ウエスギセイタ
YADOKARI株式会社 共同代表取締役
住まいと暮らし・働き方の原点を問い直し、これからを考えるソーシャルデザインカンパニー「YADOKARI」。住まいや暮らしに関わる企画プロデュース、空き家・空き地の再活用、まちづくり支援、イベント・ワークショップなどを主に手がける。

また、世界中の小さな家やミニマルライフ事例を紹介する「YADOKARI(旧:未来住まい方会議)」、小さな暮らしを知る・体験する・実践するための「TINYHOUSE ORCHESTRA」を運営。250万円の移動式スモールハウス「INSPIRATION」や小屋型スモールハウス「THE SKELETON HUT」を発表。全国の遊休不動産・空き家のリユース情報を扱う「休日不動産」などを企画・運営。黒川紀章設計「中銀カプセルタワー」などの名建築の保全・再生や、可動産を活用した「TInys Yokohama Hinodecho」、「BETTARA STAND 日本橋(閉店)」などの施設を企画・運営。著書に「ニッポンの新しい小屋暮らし」「アイム・ミニマリスト」「未来住まい方会議」「月極本」などがある。

via: martinmarro.blogspot.com © Martín Marro

レモンイエロー色の燃料タンクのハッチを開けると、なんだか快適そうなベッドルームが広がっています。薄型テレビや丸く弧を描くソファーは、モダンリビングの佇まい。実際に人が居住できるアルゼンチンの燃料タンクは、未来に発掘されることを想定した、問題提起のインスタレーションなのです。

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via: https://www.dwell.com/

19世紀の農家の家をリノベーションした、シックでモダンなスモールハウス。建っているのは、北欧・スウェーデンのBjäre 半島で、首都ストックホルムよりも、デンマークのコペンハーゲンに近い自然豊かな場所。

休暇用に建てたという、約50平方メートルほどのこの小さなバケーションハウスの名前は「Kvarnhuset (クバーンフーセット)」、英訳すると「Mill House (ミル・ハウス)」で、和訳すると「製作所」の意味。設計したのは、スウェーデン人の Gert Wingårdh (ヤート・ウィンゴード) 。

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これからの暮らしについて、前回より多世代共生や丁寧な暮らしを標榜するシェアハウス「ウェル洋光台」の戸谷浩隆さんにお話をうかがっています。

10数年ほど前からシェアハウスという暮らし方が一般的になりつつあり、当時シェアハウス文化を体験した若者が、いま次世代のシェアハウス文化をつくりつつあります。

ウェル洋光台の大家である戸谷さんは、まさにそんな立役者のひとり。経営不振に陥ったシェアハウスを立て直した戸谷さんは、現在のシェアハウスをめぐる状況をどのようにみているのでしょうか?(前編をご覧になりたい方はこちら

▼ 記事本編はこちら
https://house.muji.com/life/clmn/small-life/small_190129/

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