トレーラーハウスの中は、どれくらいの広さで、どんな内装になっているのでしょうか。公道を運べる大きさに収めるため、YADOKARIのトレーラーハウスの幅は、6m以上のモデルで約2.4〜2.5mです。その細長い空間に、ベッド・リビング・キッチン・水回りをどう並べるか、天井の高さや窓でどう広く見せるかが、内装と間取りのポイントになります。
この記事では、トレーラーハウスの販売・設置を手がけるYADOKARIが、自社で販売している実際のモデルの写真と寸法をもとに、サイズ別・用途別の内装と間取りの実例、せまさを感じさせない工夫を紹介します。紹介している商品はすべてYADOKARIが販売しているもので、寸法・仕様・価格は2026年10月14日に各商品ページで確かめたものです(価格は税別)。トレーラーハウスそのものの基本は「トレーラーハウスとは」で解説しています。
3行でわかるトレーラーハウスの内装・間取り
- 広さ:小型で約4㎡、6mで約13〜14㎡、7.2mで約16〜17㎡、9mで約22㎡(YADOKARIのモデルの例)
- 間取りの基本:細長い空間の片側に水回りをまとめ、残りをリビング・寝室にする。ロフトで寝る場所を上に逃がす方法も
- 広く見せる工夫:天井の高さ(約2.5m)、大きな窓、作り付けの家具、木の内装。実物は展示場で見られる
トレーラーハウスの中の広さの目安
まずは、YADOKARIの主なモデルの大きさを比べてみます。床面積は、壁の中心線で測った「壁芯(へきしん)面積」と、壁の内側で測った「内法(うちのり)面積」で数字が変わります。実際に家具を置ける広さに近いのは内法面積です。
※ 2026年10月14日時点の各商品ページの表示をもとにしています。床面積は商品ページの表示どおりで、「居室」「水回り」は内法面積です。「—」は商品ページに天井の高さの記載がないものです。仕様は製品ごとに異なるため、くわしくは図面でご確認ください。
幅は約2.4mと限られますが、Tinys INSPIRATIONは天井の高さを2.5m取っていて、床面積の数字から想像するより、ゆとりを感じやすいつくりです。
サイズ別の間取り実例
ここからは、長さごとに、どんな間取り・内装になっているかを見ていきます。
小型(ROADIE mini・約4.4㎡):書斎・小さなお店
ROADIE miniは、牽引免許がなくても引ける小型のモデルとして販売しています。室内は約4.4㎡で、水回りは付いていません。新車の標準の設備は、ライティングレール・ダウンライト・換気扇・コンセントです。壁は左官と杉板貼りで、跳ね上げ式の大きな窓を開けると、外に向かって大きく開いた空間になります。写真は中古で販売していた1台で、壁一面に棚を付けて、物を並べるお店のような使い方をしています。書斎や受付、小さなお店に向いた大きさです。
ROADIE mini フラットモデル(新車・430万円〜・税別)を見る
6m(20ft・約13〜14㎡):ワンルーム+水回り
6mは、トイレ・シャワーを付けても、残りをワンルームとして使える大きさです。Tinys INSPIRATION 6mモデルの場合、居室が10.70㎡、トイレ・シャワールームが2.03㎡(どちらも内法面積)。標準でミニキッチン・タンクレストイレ・シャワーブースが付き、短い辺の側に大きな窓を設けて、景色を切り取るように見せる間取りです。
在庫車の6mオリジナルトレーラー(水回り付き)は、トイレ・シャワーブース・洗面台をまとめ、窓のそばに小上がりを設けた間取りです。小上がりはベッドを置いて寝室にしたり、窓の外を眺めるリビングにしたりと、使い方を選べます。オレンジは木目のつややかな内装で、エアコンと給湯器付き。ブラックは内装が未施工のため、使い方に合わせて仕様を変えられます。
6mオリジナルトレーラー 水回り付き(オレンジ・在庫車・770万円・税別)を見る
7.2m(24ft・約16〜17㎡):寝る場所とくつろぐ場所を分ける
7.2mになると、ベッドを置いても、ソファやテーブルを置く場所が取れるようになります。YADOKARIでは、7.2mクラスの間取りの例として、次の2つのプランを紹介しています。
| プラン |
広さ |
天井の高さ |
定員の目安 |
間取りの特徴 |
| Tinys INSPIRATION 7.2m |
壁芯16.9㎡/居室13.35㎡ |
2.5m |
2名 |
ワンフロア。片側にミニキッチン・トイレ・シャワー。大開口と出入りしやすいテラス窓 |
| ROADIE |
壁芯16.2㎡/居室12.34㎡+ロフト4.5㎡ |
2.26〜2.78m(勾配天井) |
2〜3名 |
ロフト付き。キッチン・レンジフード・洗面台・トイレ・シャワー |
※ トレーラーハウスの仮設住宅のページで紹介している「間取りと仕様」の2つのプラン(PLAN A・B)と同じ数値です。平面図もこのページで見られます。定員は目安です。
ワンフロアのTinys INSPIRATIONは、端から端まで見通せるのが特徴で、宿泊施設や事務所にも使いやすい間取りです。ROADIEは、勾配天井の高さを生かしてロフトをつくり、寝る場所を上に分けることで、下の階をリビングやキッチンとして広く使えます。
Tinys INSPIRATION 7.2m(在庫車・770万円・税別)を見る
8.3m〜9m(約19〜22㎡):家族や大人数で使う
8.3m〜9mは、ワンルームの部屋に近い広さです。Tinys INSPIRATION 8.3mモデルは居室が15.66㎡(内法)で、大開口と引き違い窓の両方から景色を取り込めます。在庫車のTinys INSPIRATION 9mは約22.1㎡で、外壁と室内に木を使い、2種類の窓を設けたモデルです。
木造のMIGRAは、ロフト(4.2㎡)を寝る場所や収納に使い、下の階にステンレスキッチン・シャワーブース・洗面台・トイレとリビングをまとめた間取りです。家族や友人と食事をしたり、くつろいだりする場所を広く取れます。
MIGRA(在庫車・890万円・税別)を見る
用途別の内装実例
同じ大きさでも、何に使うかで内装の考え方は変わります。用途ごとのポイントをまとめました。
| 用途 |
内装のポイント |
向いている大きさの例 |
| 住まい・セカンドハウス |
キッチン・収納を充実させ、寝る場所をロフトや小上がりで分ける |
7.2m〜9m |
| 宿泊施設 |
窓の向きを景色に合わせ、ベッドと水回りを使いやすく配置する |
6m〜9m |
| 店舗 |
大きな窓やカウンターで外とつなげる。水回りは小さくまとめる |
小型〜6m |
| 事務所 |
作業スペースと収納を広く取り、コンセントや照明の位置を計画する |
6m〜9m |
住まい・セカンドハウス
住まいとして使う場合は、毎日の料理や片付けがしやすいかが大切です。コンロや冷蔵庫を置ける広さのキッチン、衣類や日用品をしまえる作り付けの収納を計画しましょう。自宅の敷地に置いて「離れ」として使う場合は、寝室と小さな水回りだけにして、食事やお風呂は母屋でとる、という考え方もあります。住まいとしての使い方は「トレーラーハウスとは(住むには?)」や老後の住まいの記事も参考にしてください。
宿泊施設
YADOKARIが運営する宿泊施設「YADOKARI VILLAGE 北軽井沢」の客室は、木の内装に、キッチン・ソファのあるリビングと、窓の外の森を眺められるベッドを組み合わせています。宿泊施設では、窓の向きや位置を設置場所の景色に合わせて決めると、その場所ならではの過ごし方をつくれます。宿泊施設として営業するには、旅館業法などの許可と、そのための設備が別に必要です。
トレーラーホテルのオーナー募集のページを見る
店舗・事務所
店舗では、通りに面した大きな窓や、外から注文を受けられるカウンターが活躍します。内装を自由に仕上げたい場合は、内装のないスケルトンから始める方法もあります(後の章で紹介)。事務所では、机と収納を並べる壁面の長さと、コンセント・照明の位置が使い勝手を左右します。飲食店として営業する場合は、食品衛生法などの許可と、そのための設備(手洗い・シンクなど)が別に必要です。
せまさを感じさせない内装の工夫
幅約2.4m前後の中でも、窮屈に感じさせないための工夫があります。YADOKARIのモデルで取り入れている主な工夫を紹介します。
- 天井を高くする:Tinys INSPIRATIONは天井の高さ2.5m。ROADIEは勾配天井で、高いところは2.78mあります
- ロフトをつくる:寝る場所や収納を上に移すと、下の階をリビングとして広く使えます(ROADIE・MIGRA)
- 大きな窓を設ける:外の景色が室内の延長に見えます。Tinys INSPIRATIONは短い辺の側に大開口、ROADIE miniは跳ね上げ式の大きな窓です
- 家具を作り付けにする:棚・ベンチ・カウンター・小上がりを壁に沿って造ると、動ける場所が広く残ります
- 色と素材をそろえる:壁と天井を同じ木の素材で仕上げると、境目が目立たず、すっきり見えます
主なモデルの標準の内装と断熱の仕様は、次のとおりです。
| モデル |
壁・天井 |
床 |
断熱材 |
| ROADIE mini フラットモデル |
左官+杉板貼 |
フロアタイル |
天井・壁 グラスウール50mm、床 スタイロフォーム100mm |
| Tinys INSPIRATION 6m/7.2m/8.3m |
合板仕上(オイルステイン塗装) |
フロアタイル仕上 |
天井 グラスウール100mm、壁 グラスウール50mm、床 スタイロフォーム40mm |
| 6mオリジナルトレーラー(オレンジ) |
ラワン合板仕上+ウレタン塗装 |
フロアタイル仕上 |
天井 グラスウール100mm、壁 グラスウール90mm、床 スタイロフォーム75mm |
| ROADIE 標準モデル |
壁 左官仕上、天井 杉板貼 |
フロアタイル仕上 |
天井 グラスウール90mm、壁 グラスウール50mm、床 スタイロフォーム100mm |
| MIGRA 標準モデル |
ラワン合板 |
フロアタイル |
天井90mm、壁50mm、床40mm |
※ 2026年10月14日時点の各商品ページの「仕様」の記載です。窓はいずれもアルミ樹脂複合サッシのペアガラスなど(ROADIE miniは跳ね上げ式の大開口窓とアルミ樹脂複層窓)。仕上げの変更はオプションで相談できます。
水回り(トイレ・シャワー・キッチン)の置き方
トレーラーハウスの水回りは、片方の端か、真ん中の一か所にまとめるのが基本です。配管を短くまとめられ、残りの空間を広く使えます。YADOKARIのモデルでは、シャワーブースとトイレを一つの部屋にまとめたもの、洗面台を独立させたものなどがあります。
水回りを使うには、置いたあとに上下水道や浄化槽、給湯器につなぐ工事が必要です。トイレ・シャワー付きのモデルの価格や間取りは、トイレ・シャワー付きトレーラーハウスの記事でくわしく紹介しています。
断熱・寒さ暑さへの備え
小さな空間は、外の暑さ・寒さの影響を受けやすいため、断熱と窓、空調の計画が大切です。YADOKARIのモデルでは、壁・天井・床に断熱材を入れ、窓にはペアガラスを使っています(標準の仕様は上の表のとおりです)。
雪の多い地域や冬の寒さが厳しい地域向けには、断熱を厚くした寒冷地モデルを用意しています。
| 寒冷地モデル |
主な仕様 |
価格(税別) |
| Tinys INSPIRATION 寒冷地モデル(6m・7.2m・8.3m) |
断熱材 天井100mm・壁75mm・床90mm。屋根勾配、水回りの寒冷地対応、電熱線、電気容量の増設。天井の高さ2.4m |
お問い合わせ |
| MIGRA 寒冷地モデル |
断熱材 天井90mm・壁90mm・床90mm。キッチン・トイレ・シャワーが寒冷地仕様 |
1,160万円〜 |
| ROADIE 寒冷地モデル |
断熱材 天井・壁 グラスウール90mm、床 スタイロフォーム100mm |
1,340万円〜 |
※ 2026年10月14日時点の各商品ページの記載です(新車・受注生産・税別・目安)。受注生産の価格は参考価格で、仕様・原材料費などによって変わることがあります。
暑い地域では、日差しの入り方とエアコンの計画が大切です。エアコンは標準で付くモデルとオプションのモデルがあるため、商品ページで確かめましょう。どのくらい快適に過ごせるかは、設置場所の気候や日当たり、使い方によっても変わります。
内装を自分で仕上げる:スケルトンという選択
「内装は自分の好きなようにつくりたい」という方には、内装を仕上げる前のスケルトンのトレーラーという選択肢があります。外側と構造だけができた状態で届くため、壁・床の仕上げや家具を、使い方に合わせて自由に決められます。
※ 2026年10月14日にYADOKARIの商品ページで確認した価格です(税別・目安・2026年10月時点)。在庫車は台数限定のため、売り切れることがあります。6mオリジナルトレーラー(ブラック)は、注文から納品まで内装の施工の時間がかかります。
自分で仕上げる場合も、電気の配線工事のように資格が必要な作業があります。どこまでを自分で行い、どこからを専門の業者に任せるかを、はじめに決めておきましょう。シャーシ(車輪の付いた台車)だけを買って、上物(部屋の部分)からつくる方法もあります。
海外のトレーラーハウスの内装事例
海外では、ロフトや天井の高さを生かしたもの、一部屋を丁寧に仕上げたものなど、さまざまな内装のトレーラーハウスがつくられています。YADOKARIのマガジンで紹介した事例から、内装・間取りの参考になる記事を集めました(写真は各記事でご覧いただけます)。
海外のトレーラーハウスは、日本と道路の規則が違うため、幅や高さが日本のものより大きいことがあります。間取りのアイデアを取り入れるときは、日本で運べる大きさに収まるかを確かめましょう。
よくある質問
中で立って歩けますか?天井の高さは?
歩けます。Tinys INSPIRATIONの天井の高さは2.5m、ROADIEは勾配天井で2.26〜2.78mとです。小型のROADIE miniは天井の高さが最大約2.0mです。
ベッドは何台置けますか?
大きさと間取りによります。7.2mクラスの定員の目安は、ワンフロアのTinys INSPIRATION 7.2mで2名、ロフト付きのROADIEで2〜3名です。宿泊施設として使う場合は、旅館業法などの基準も確認が必要です。
ロフトは付けられますか?
ROADIEやMIGRAは、標準でロフトが付いたモデルです。ロフトのないモデルにあとから付けられるかは、高さの制限や構造によるため、ご相談ください。
内装は自由に変えられますか?
受注生産のモデルでは、仕上げの変更などのオプションを相談できます。どこまで変えられるかと価格は、モデルや内容によって違うため、見積もりでご確認ください。内装を一から自分で仕上げたい場合は、スケルトンのトレーラーという選択肢もあります。
冬は寒くないですか?
壁・天井・床に断熱材を入れ、ペアガラスの窓を使っていますが、感じ方は設置場所の気候や使い方で変わります。雪の多い地域や寒さの厳しい地域には、断熱を厚くした寒冷地モデルがあります。エアコンなどの空調の計画もあわせて考えましょう。
内装を見られる場所はありますか?
横浜市保土ケ谷区の星川展示場で、トレーラーハウスの中を見学できます(要予約・見学無料)。天井の高さや窓からの光、ロフトの上り下りを実際に確かめられます。
まとめ:写真と数字で比べたら、展示場で中に入ってみよう
トレーラーハウスの中は、小型で約4㎡、6mで約13〜14㎡、7.2mで約16〜17㎡、9mで約22㎡が目安です(YADOKARIのモデルの例)。幅は限られますが、天井の高さ・ロフト・大きな窓・作り付けの家具を組み合わせることで、住まい・宿泊・店舗・事務所など、使い方に合った空間をつくれます。
トレーラーハウスの基本は「トレーラーハウスとは」で、内装・間取り・水回りの概要は同じ記事の内装の章で解説しています。広さの感じ方は写真だけではわかりにくいので、ぜひ展示場で中に入って確かめてみてください。